渋谷区立松濤美術館で開催中の “月―夜を彩る清けき光” に行ってきました。
こちらは、タイトルずばりで、『月』 をテーマにした展覧会で、
現・山梨県大月市にある猿橋と月が印象的に描かれた広重の浮世絵をはじめ、
歌川広重 《甲陽猿橋之図》 江戸時代(19世紀)太田記念美術館所蔵 (注:展示は前期[10/8~30]のみ)
下弦の月が目を惹く蒔絵の硯箱や、
《萩薄蒔絵硯箱》 江戸時代(17世紀)京都国立博物館所蔵
月を神格化した月天を描いた掛け軸、
重要文化財 《月天(十二天像の内)》 鎌倉時代(13世紀)奈良国立博物館所蔵 (注:展示は前期[10/8~30]のみ)
画像提供:奈良国立博物館(撮影:森村欣司)
さらには、陶磁器、刀装具や甲冑など、月を題材にした日本美術作品が一堂に会しています。
月をモチーフにした美術品が特別多いというわけではなく、
きっと同じくらいに太陽をモチーフにした美術品も存在しているのでしょうが。
文学と結びつきが強いのは、圧倒的に月。
今回の展覧会で紹介されていた 『竹取物語』 や、
紫式部が琵琶湖面に映った八月十五夜の月を見て着想を得たという 『源氏物語』 も月に関する文学。
また、「武蔵野は月の入るべき山もなし草より出でて草にこそ入れ」 のように、
《武蔵野図屏風》 六曲一双 江戸時代(18世紀)東京富士美術館所蔵 (c)東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom
月を題材にした和歌も多いそうで、
小倉百人一首に収められている和歌の1割強 (11首) に月が登場しているそうです。
確かに、言われてみれば、現在も月を題材にした物語は多い気がします。
それに比べたら、太陽を題材にした物語なんて、
『太陽戦隊サンバルカン』 くらいしか思いつきませんでした (←?)。
日本人と月。
その深い関係性に迫る展覧会でした。
会期終了まで、あと約1か月!
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月―夜を彩る清けき光
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