本日ご紹介する展覧会は、森アーツセンターギャラリーで、いよいよ開幕した・・・
“ヴェルサイユ宮殿《監修》 マリー・アントワネット展 美術品が語るフランス王妃の真実” 。
『ベルサイユのばら』 でもお馴染みのフランス王妃マリー・アントワネットの激動の生涯を、
肖像画や彼女の愛用品、革命期の歴史的資料など、約200点の展示品とともに紹介する展覧会です。
しかも、企画・監修は、マリー・アントワネットが暮らしたヴェルサイユ宮殿。
史上最大規模にして、超本格派のマリー・アントワネット展です。
展覧会の率直な感想は、実にドラマチックな展覧会だったということ。
大河ドラマを1年分見たくらいの充足感がありました。
ハプスブルク家に生まれた子ども時代・少女時代にはじまり、
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
フランス国王ルイ16世にトツギーノ、
アンドレ・バセ(弟)刊 《マリー・アントワネットのヴェルサイユ到着 1770年5月16日、結婚式の日》
1770年 ヴェルサイユ宮殿美術館 ©Château de Versailles
フランス王室のしきたりに従って公開出産で子供を産み、
順風満帆の人生かと思いきや、首飾り事件などのスキャンダルに常に巻き込まれ、
フランス革命が勃発してからは、一家もろとも監禁、そして裁判の末、処刑されてしまいます。
ウィリアム・ハミルトン 《死刑に処されるマリー・アントワネット 1793年10月16日》
1794年 ヴィジル、フランス革命美術館 ©Coll. Musée de la Révolution française/Domaine de Vizille
なんとも波乱に満ちた37歳の生涯。
実にディープ。
展覧会の会場で追体験して、精神的にグッと来るものがありました。
『同情』 という表現では、生ぬるいですが。
何をやっても裏目に出てしまう人だったのだなぁと、とにかく気の毒になりました。
浪費をしてはバッシングされ、 (←まぁ、それは理解できますが)
反対に、質素な服を着た姿で肖像画に描かれては、
エリザベト=ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブラン 《ゴール・ドレスを着たマリー・アントワネット》
1783年頃 ワシントン・ナショナル・ギャラリー、ティムケン・コレクションCourtesy National Gallery of Art, Washington
「国王の王妃ともあろうものが、みすぼらしい恰好しやがって!」 とバッシングされ、
子どもたちとの幸せそうな姿の肖像画を描かせては、
「何幸せアピールしてるんだ!」 と、これまた民衆からバッシングを浴びたのだとか。
今も昔も、何をやってもバッシングされてしまう人っているのでしょうね。
そして、今も昔も、民衆の群集心理やバッシングの怖さは、変わらないのでしょうね。
ということは、神田うのやパリス・ヒルトンは、21世紀のマリー・アントワネットなのかもしれません。
(↑と書くと、マリー・アントワネットファンからのバッシングが僕に飛び火しそう・・・)
さて、切ないだけ、怖いだけの展覧会ではありません。
マリー・アントワネットの華やかな部分も、大いに紹介されています。
見どころは何と言っても、原寸大で再現されたマリーのプライベート空間 「プチ・アパルトマン」。
ここに展示されているのは、なんちゃってのレプリカでなく、王妃が実際に使った家具。
もちろん本物です。
しかも、嬉しいことに、一部写真撮影が可。
是非、宮殿気分を味わってくださいませ。
他にも、当時のファッションリーダーとしてのマリー・アントワネットが紹介されていたり、
実は漆芸好きだったマリー・アントワネットの日本との意外な接点が紹介されていたり、
見どころは、いっぱい。
マリー・アントワネットファンならずとも、見ごたえのある展覧会に仕上がっていました。
この芸術の秋一番華やかな会場であったことは間違いありません。
最後に、お土産コーナーにて、こんな限定グッズを発見!
マリー・アントワネットの名に由来するという説のあるマリービスケット。
その展覧会限定パッケージver.です。
思わず、1つ購入。
パンが無いときは、このマリービスケットを食べることにします。
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ヴェルサイユ宮殿《監修》 マリー・アントワネット展
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