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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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新宮 晋の宇宙船

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好きな美術館は、たくさんありますが。

「建築が好きな美術館は?」 と聞かれたならば、
真っ先に頭に思い浮かべるのが横須賀美術館です。

“そう言えば、1年近く行ってないなぁ。。。”

というわけで。
先日、横須賀美術館へ行ってきました。
すると・・・・・

新宮


「えっ、あれ???(つд⊂)ゴシゴシ 」

美術館の前の芝生の広場に、見慣れぬ黄色いオブジェが!
しかも、沢山!!

“1年来なかった間に、横須賀美術館に何があったんでしょう??”

と思ったら。
こちらは、風や水で動く彫刻で世界的に知られる新宮晋さんの作品で、
21体の風で動くオブジェが立ち並ぶ、その名も 《ウインドキャラバン》 です。

ウィド


ちなみに、こちらの 《ウインドキャラバン》 は、
2000年から1年半にわたり、フィンランドの凍結湖やモロッコの岩山、モンゴルの大草原など、
まさに文字通りキャラバンのように世界中を旅した作品なのだそうです。


そんな 《ウインドキャラバン》 が設置されていたのは、
現在、横須賀美術館で開催中の展覧会が、“新宮 晋の宇宙船” だからに他なりません。

新宮


さてさて、新宮さんと言えば、
《ウインドキャラバン》 をはじめ、外に設置される作品でおなじみの彫刻家。
そういう意味では、美術館での展覧会に最も不向きなアーティストなような気がします

が、しかし。
結論から言いますと、さすがベテラン彫刻家。
屋内空間用の作品でも十二分に、らしさを発揮していました。

例えば、館内に入るやいなや、目に飛び込んでくる 《星の海》 という作品。

星の海
《星の海》 2016年 (c)Susumu Shingu


ゆらゆら。
ぬらぬら。
なんとも不思議な動きをしています。
“一体、何を動力に?” と、ふと上を見上げると・・・

ゆらゆら


そこにあったのは、ファン。
なるほど。やはり、この作品も風が動力だったのですね。


さてさて、《星の海》 以外にも、風を動力とした作品がいくつも発表されていました。

空のこだま
《空のこだま》 2016年 (c)Susumu Shingu


どれも同じファンなのに、動きや印象は作品によって、全くの別物。
星のような動きをするものもあれば、
雲のように動くものも、オーロラのように動くものもあります。
大きな感動こそないですが (笑)
新宮さんの作品は、見ていて全然飽きません。
たぶん一日ボーッと眺めていられる気がします。
星星


ちなみに、風だけでなく水を動力とした作品も。

雨の光線
《雨の光線》 2016年 (c)Susumu Shingu


“本当に、ここ館内??” と、
心配になってしまうくらいに、ダイナミックに水が使われていました。
なんと天井から絶えず水が降り注いでいます。
ダバダバと。
にもかかわらず (?) 、その水を受けたシルバーのオブジェの動きはなめらか。
優雅に舞っているようにも感じられました。
この作品も、たぶん一日ボーッと眺めていられる気がします。




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