刀剣ファンの方々が乱舞すること請け合いの展覧会が、静嘉堂文庫美術館で開催されています。
その名も、“超・日本刀入門 ~名刀でわかる・名刀で知る~”。
「えっ、静嘉堂文庫美術館で刀剣の展覧会??」
と思われた方もいらっしゃるでしょうが。
実は、静嘉堂のコレクションの基礎を築いた岩﨑彌之助は、知る人ぞ知る刀剣コレクター。
一説には、数百振を数える刀剣を所蔵していたのだとか。
そんな岩﨑彌之助の刀剣コレクションを中心に、
現在、静嘉堂が所蔵している刀剣の数は、約120振。
今回の刀剣展では、その中から厳選された約30振の刀剣が一挙公開されています。
大和の刀工・包永 (かねなが) の代表作と名高い国宝の 《手掻包永太刀》 はもちろん、
国宝 《手掻包永太刀》 鎌倉時代(13世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵
岡山藩家老の日置さんが持っていたといわれる 《名物 日置安吉短刀》 をはじめ、
重要文化財 《名物 日置安吉短刀》 南北朝時代(14世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵
静嘉堂が所蔵する8件の重要文化財指定の刀剣すべてが展示されていました。
一度訪れるだけで、静嘉堂の名刀をコンプリートできてしまうお得 (?) な展覧会です。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
個人的には、真田丸ロスがまだ抜けていないので、
滝川一益 (段田安則) が織田信長 (吉田鋼太郎) より拝領したとされる刀剣や、
重要文化財 《古備前高綱太刀(号「滝川高綱」)》 鎌倉時代(12~13世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵
豊臣秀吉 (小日向文世) の形見として、
直江兼続 (村上新悟) に贈られたという刀剣を前にしてテンションが上がりました。
《伝 長船兼光刀(大磨上げ無銘、号「後家兼光」)》 南北朝時代(14世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵
ちなみに。
直江兼続が所蔵していたというこの刀剣。
兼続の没後に、未亡人となったお船の方から主家の米沢藩上杉家へと献上されたそうで。
そのことから、「後家兼光」 という号が付けられたのだそうです。
秀吉や兼続を差し置いて、後家。
誰だ、あえてそこをチョイスしたヤツは?
また、刀剣以外にも、拵えなどの刀装具の数々も展示されていました。
今回のマイフェイバリット刀装具 (通称MFT) は、《十二支文字透し鍔》。
どうしてこんな鍔を作ろうと思ったのか。
そして、どうしてこんな鍔を作ってしまったのか。
「卯」 の頑張り感が微笑ましい。
┃会期:2017年1月21日(土)~3月20日(月・祝)
┃休館日:月曜日 (3月20日は開館)
┃会場:静嘉堂文庫美術館
┃http://www.seikado.or.jp/
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