Quantcast
Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち

$
0
0

森アーツセンターギャラリーで開催中の展覧会、
“大エルミタージュ美術館展 オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち” に行ってきました。

エルミ
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)


こちらは、ロシアのサンクトペテルブルクにある世界有数の美術館、
エルミタージュ美術館が所蔵する1万7千点にも及ぶ絵画コレクションの中から、
ヴェネツィア派を代表する画家ティツィアーノや、

ティツィアーノ
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 《羽飾りのある帽子をかぶった若い女性の肖像》
1538年 ©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18



バロックを代表する画家レンブラントといった、

レンブラント
レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《運命を悟るハマン》
1660年代前半 ©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18



いわゆる、オールドマスター (※) の傑作85点を紹介する展覧会です。
(※18世紀以前に活動していたヨーロッパの優れた画家、または、その作品を示す美術用語。)


第1章はイタリア、第2章はオランダといった具合に、

スペイン


国や地域ごとに、作品が紹介されていましたが。
それ以外は、特に味付けなし。
余計な演出はせずに、作品そのものの魅力で勝負した、まさに王道の展覧会です。
「これは!」 と特出した作品こそありませんでしたが、展示されていたどの作品も75点以上の満足度。
星星
安定感のある試合運び (?) な展覧会でした。


さてさて、「これは!」 と思った作品はなかったですが、
「これはwww」 と思った作品は、予想外に多かったです。
そのうちのいくつかをご紹介いたしましょう。
まずは、アントワーヌ・ヴァトーの 《困った申し出》

った申し出》
アントワーヌ・ヴァトー 《困った申し出》 1715‐1716年 ©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18


タイトルから、なんとなく予想がつくように。
向かって一番右にいる男性が、女性が困ってしまう申し出をしています。
つまりナンパ。
この時代から、チャラい男はいたのですね。


続いては、ペーテル・ブールの 《猫の頭部の4つの習作》 です。

猫の頭部の4つの習作


4パターンの猫。
どれもロックです。
シャウトしているように見えます。
思わず、『ボヘミアン・ラプソディ』 を連想してしまいました。




最後に紹介したいのは、ダーフィット・テニールス(2世)の 《厨房》 という一枚。

厨房
ダーフィット・テニールス(2世) 《厨房》 1646年 ©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18


ものすごく天井が高い厨房です。
上に吊るしてあるウサギや魚を取るのは、一苦労そうです。
それはそうと、食材であるはずの魚が直置きだったり、犬が何匹も走り回っていたり。
厨房としては、いろいろアウト。
保健所がチェックに入ったら、すぐに営業停止をくらうでしょう。
ちなみに、左に描かれているのは、鷹匠のコスプレをした画家本人なのだとか。
目立ちたいにもほどがある。




1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位ですアップ
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!

Blogランキングへ  にほんブログ村 美術ブログへ


Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

Trending Articles