東京富士美術館で開催中の “MAKI-E・美の万華鏡展” に行ってきました!
こちらは、東京富士美術館所蔵の蒔絵工芸作品約500点 (!) の中から、
名品やレアな逸品、初公開作品など、約100点を一挙に紹介する展覧会です。
そう聞いて、
「ふ~ん。蒔絵の展覧会かァ」
と、右から左に聞き流した方は、少なくないことでしょう。
確かに蒔絵は、作品そのものは華やかなのに、
鑑賞する対象としては、どこか地味な印象が否めません。
しかし、今回の蒔絵展は、地味に非ず。
内容が充実しまくっていました。
まず間違いなく、蒔絵展史上もっとも楽しい展覧会です。
さて、展覧会は、「Let's体験!覗いて探検!驚嘆の十番勝負!」 と題して、
『MAKI-Eちょっと気になる!? ~華麗な香道具』 など、ポップなタイトルの全10章で構成されています。
さらに、ポップに蒔絵の鑑賞を楽しめるよう、
特に細部を観てほしい蒔絵工芸作品には、アートスコープ (単眼鏡) が備え付けられています。
アートスコープで覗いた蒔絵の世界は、まるで万華鏡のよう。
金や螺鈿のキラキラは、いつまでも眺めていたくなる美しさです。
さらにさらに、美術館の企画展としては、なんと国内初となる・・・
ヘッドマウントディスプレイによるヴァーチャル鑑賞コーナーも用意されていました!
重要美術品の 《鹿秋草蒔絵硯箱》 の中に入るという前代未聞のVR鑑賞体験は必見も必見です!
もちろん演出を頑張っただけの展覧会というわけではありません (笑)
現存しているものが少なく貴重な天璋院篤姫の婚礼調度品や、
孔雀石を砕いたものを全面に撒いた珍しい蒔絵作品、
江戸時代に活躍した京都を代表する蒔絵師・塩見政誠の 《馬蒔絵印籠》 など、
演出抜き (?) でも観ておきたい蒔絵工芸作品が多数紹介されています。
オススメは、明治から戦前にかけて活躍した驚異のミニチュア作家・小林礫斎の蒔絵作品。
「小っちゃ!!」 と思わず声が漏れること必至です。
どれくらい小っちゃいのか。
実物 (?) と並べてみると、その差は歴然。
こんなにも小っちゃいのに、精巧に作られているというだけでも驚きですが。
なんと、硯は硯として、筆は筆として、
これらの作品は実際に使用できるというから、二度びっくりです。
こちらの超絶小っちゃい独楽も、実際に回して遊べるのだとか。
もはや人間業ではありません。。。
こんなにも小っちゃい作品を作れた人間が、本当に存在していたなんて信じられません。
これらを実際に使っていた小人が存在していたほうが、まだ信じられる気がします (笑)
ちなみに、個人的なことなのですが。
展覧会冒頭の挨拶文のパネルに・・・
ちゃっかりと僕の名前が入っています。
まさか、展覧会の挨拶文のパネルに名前が載る日が来ようとは。
アートテラー人生初の快挙です。
どうして、僕の名前が記載されることになったのか。
その理由は、5月21日と7月2日に東京富士美術館で開催される、
『スペシャル・ギャラリートーク with アートテラー・とに~』 で明らかになります。
ご都合の合う方は、是非!
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
↧
MAKI-E・美の万華鏡展
↧