2008年のオープン以来、ずっとその存在が気になっていた十和田市現代美術館。
先日、ついに念願の初訪問を果たしてきました。
入り口に設置されていたのは、チェ・ジョンファの 《フラワー・ホース》。
ご主人が帰ってきてテンションがあがった犬のように、二本足で出迎えてくれています。
歓迎の気持ちは嬉しいのですが、まぁ大きいので、まぁ圧倒されました (笑)
どうどう。
この美術館を設計したのは、世界的に活躍する建築家・西沢立衛さん。
豊島美術館や軽井沢千住博美術館など、ユニークな美術館建築を次々に発表してきました。
もちろん、十和田市現代美術館の建築も、かなりユニーク。
各展示室には、1人のアーティストの作品が設置されており、
それぞれが 「アートのための家」 として独立、敷地内に分散して配置されています。
それらの 「アートのための家」 が、ガラスの廊下で繋がっているのが、最大の特徴です。
まるで美術館自体が一つの街、一つのニュータウンのよう。
それゆえ、アート作品は、展示されているというよりも、住んでいるかのような印象を受けました。
さて、常設されているのは、22名の作家による25点の作品。
そのうちの多くが、この美術館のために作られた新作です。
全部を紹介したいところですが、キリがないので、
特に印象的だった作品に絞って紹介してまいりましょう。
まずは、ロン・ミュエクの 《スタンディング・ウーマン》。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
写真で見る分には、普通のおばあちゃんですが。
その大きさは、実に4メートル。
あの入口の馬の飼い主?
何はともあれ、早いインターバルで、またもや大きさに圧倒されることとなりました。
大きさにも圧倒されますが、リアルさにも圧倒されます。
皺や髪の毛、血管に至るまで、すべてが本物のよう。
こんなにもおばあちゃんをマジマジと眺めたのは、人生で初めての経験です。
続いては、スゥ・ドーホーの 《コーズ・アンド・エフェクト》 です。
天井から吊り下げられた巨大なシャンデリア。
近づいてよく見てみると・・・
超兄貴 ~「聖なるプロテイン伝説」~/グローバル・A・エンタテインメント
『超兄貴』 並にムキムキな人々が、肩車をして繋がっています。
その数、実に数万体!
約5か月もかかって、完成したのだそうです。
ちなみに、作品は 「生と死」 がテーマとのこと。
約5か月も作業をこなした方たちは、きっと 「生と死」 を強く実感したことでしょう。
また、建物と建物の間のスペースにも作品は設置されています。
こちらは、オノ・ヨーコさんの 《念願の木》 という作品。
来場者は、自分の願い事を書いた白い短冊を、実際にこの木に吊るすことが可能です。
何か気の利いた願い事を書きたかったのですが、パッとは思いつかず。
『気の利いた願い事が思いつきますように。』 と書いて、吊るしてきました。
いつか効果があることを期待しています。
ちなみに、この木は、リンゴの木です。もちろん青森だけに。
建物と建物の間のスペースに設置されていた作品で、
特にお気に入りなのは、森北伸さんの 《フライングマン・アンド・ハンター》 です。
落ちないように必死に、両手両足で踏ん張る彼。
今にもプルプルしそうです。頑張れ!
しかも、こんなピンチな状況で、さらにハンターにも狙われています。
一体、彼が何をしたというのでしょう?
《念願の木》 に、彼の無事を願えば良かったです。
他には、ハンス・オプ・デ・ビークの 《ロケーション(5)》 や、
栗林隆さんの 《ザンプランド》 、キム・チャンギョムの 《メモリー・イン・ザ・ミラー》 が、特にオススメ。
どれも不思議な体験ができる作品です。
さてさて、十和田市現代美術館開館の2年後に、
向かいにオープンしたアート広場にも、数々のアート作品が設置されています。
それらの中には、草間彌生さんの 《愛はとこしえ十和田でうたう》 という作品も。
美術館の常設展示だけでも、ボリューミィーなのに。
アート広場にも作品があるだなんて。
全部真剣に観ると、お腹はたぷたぷになります (笑)
個人的には、美術館もさることながら、
街中に大型アート作品が溶け込んでいた光景が、強く印象に残りました。
何より、これらの作品を目にした子どもたちが、
もれなくはしゃいでいた様子が、実に微笑ましかったです。
この光景が見られただけでも、青森に来た甲斐はありました。
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十和田市現代美術館
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