現在、板橋区立美術館で開催中の “館蔵品展 絵画は告発する” に行ってきました。
板橋区立美術館が所蔵する1920年代~60年代の絵画の中から、
当時の日本の社会状況を反映し、社会問題を告発したかのような絵画を紹介する社会派な展覧会です。
正直に言って、楽しい、面白い展覧会ではなかったですが。
絵画が持つ “観る人に何かを訴えかける力” を、改めて実感させられる深イイ展覧会でした。
普段の展覧会がドラマやバラエティ番組なら、今回の展覧会はNHKのドキュメンタリー番組。
たまには、こんな硬派な展覧会も悪くないです。
しかも、観覧無料。なおさら悪くないです。
特に印象的だった作品は、井上長三郎の 《漂流》。
井上長三郎 《漂流》 1943年(後年改作)
こちらは、戦時中に発表された作品で、
日本兵が太平洋上を漂流後、帰還したという奇跡のニュースを元に描かれています。
ちなみに、発表時のタイトルは、《魂の生還》 だったそう。
しかし、全体的にどんよりとした雰囲気であるために、
厭戦的な絵と判断され、展覧会場から撤去されてしまったのだとか。
まぁ、確かに、そうですよね。
あの時代に、こんなテンションさげさげな絵を発表した井上長三郎。
ただものではありません。
また、戦後に登場したルポルタージュ絵画 (社会的事件を題材にした絵画) も数点紹介されていましたが。
中村宏さんの 《脱線》 が、印象に強く残りました。
脱線した列車が画面のこちらに迫ってくるわ。
脱線した列車と線路がこすれる金属音が聞こえてくるわ。
思わず目と耳を抑えそうになる迫真の一枚でした。
脱線事故。ダメ。ゼッタイ。
印象に強く残ったといえば、国吉康雄の 《He’s the King》 も。
焼け野原に立ち尽くす1羽のニワトリ。
彼は何を思っているのか。
そして、何を見つめているのか。
そのタレ目な目で。
また、漆原英子の 《CLOWN》 もインパクト大です。
間違いなく、夢に出ます。
今は大人なので、まだ大丈夫ですが、
子どもの時にこの絵を観てしまったら、しばらく夜にトイレに行けなかったことでしょう。。。
心臓に悪い作品が続いたので、ここらで少しカワイイ作品を。
寺田政明の 《灯の中の対話》 です。
まるで絵本の1場面のように可愛らしい絵。
でも、戦争で死んだ仲間のことを語り合っている様子を、
ネズミの姿に置き換えた、実はちょっと切ない絵なのだとか。
そう言われて見てみると、後姿にグッときます。
最後に、ある意味、印象的だった作品をご紹介。
石井新三郎の 《作品》 という作品です。
これは完全に影響を受けちゃってますね。
みなまで言いませんが、あの画家の。
気になって、彼の他の絵も調べてみましたが、やっぱりあの画家風でした。
ちなみに。
“特別展示 板橋の日本画” というミニコーナーも同時開催中です。
そちらに出展されている日本画のうち2点が、なんとテレホンカードとして販売されていました。
“けっこう便利!” だそうですよ。
今回の展覧会のために作られたグッズ・・・なわけはないですよね。さすがに。
けっこう昔に作ったものの在庫??
作りすぎたのは誰ですか。
そんな内部告発のように思えてなりません (笑)
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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板橋区立美術館が所蔵する1920年代~60年代の絵画の中から、
当時の日本の社会状況を反映し、社会問題を告発したかのような絵画を紹介する社会派な展覧会です。
正直に言って、楽しい、面白い展覧会ではなかったですが。
絵画が持つ “観る人に何かを訴えかける力” を、改めて実感させられる深イイ展覧会でした。
普段の展覧会がドラマやバラエティ番組なら、今回の展覧会はNHKのドキュメンタリー番組。
たまには、こんな硬派な展覧会も悪くないです。
しかも、観覧無料。なおさら悪くないです。
特に印象的だった作品は、井上長三郎の 《漂流》。
井上長三郎 《漂流》 1943年(後年改作)
こちらは、戦時中に発表された作品で、
日本兵が太平洋上を漂流後、帰還したという奇跡のニュースを元に描かれています。
ちなみに、発表時のタイトルは、《魂の生還》 だったそう。
しかし、全体的にどんよりとした雰囲気であるために、
厭戦的な絵と判断され、展覧会場から撤去されてしまったのだとか。
まぁ、確かに、そうですよね。
あの時代に、こんなテンションさげさげな絵を発表した井上長三郎。
ただものではありません。
また、戦後に登場したルポルタージュ絵画 (社会的事件を題材にした絵画) も数点紹介されていましたが。
中村宏さんの 《脱線》 が、印象に強く残りました。
脱線した列車が画面のこちらに迫ってくるわ。
脱線した列車と線路がこすれる金属音が聞こえてくるわ。
思わず目と耳を抑えそうになる迫真の一枚でした。
脱線事故。ダメ。ゼッタイ。
印象に強く残ったといえば、国吉康雄の 《He’s the King》 も。
焼け野原に立ち尽くす1羽のニワトリ。
彼は何を思っているのか。
そして、何を見つめているのか。
そのタレ目な目で。
また、漆原英子の 《CLOWN》 もインパクト大です。
間違いなく、夢に出ます。
今は大人なので、まだ大丈夫ですが、
子どもの時にこの絵を観てしまったら、しばらく夜にトイレに行けなかったことでしょう。。。
心臓に悪い作品が続いたので、ここらで少しカワイイ作品を。
寺田政明の 《灯の中の対話》 です。
まるで絵本の1場面のように可愛らしい絵。
でも、戦争で死んだ仲間のことを語り合っている様子を、
ネズミの姿に置き換えた、実はちょっと切ない絵なのだとか。
そう言われて見てみると、後姿にグッときます。
最後に、ある意味、印象的だった作品をご紹介。
石井新三郎の 《作品》 という作品です。
これは完全に影響を受けちゃってますね。
みなまで言いませんが、あの画家の。
気になって、彼の他の絵も調べてみましたが、やっぱりあの画家風でした。
ちなみに。
“特別展示 板橋の日本画” というミニコーナーも同時開催中です。
そちらに出展されている日本画のうち2点が、なんとテレホンカードとして販売されていました。
“けっこう便利!” だそうですよ。
今回の展覧会のために作られたグッズ・・・なわけはないですよね。さすがに。
けっこう昔に作ったものの在庫??
作りすぎたのは誰ですか。
そんな内部告発のように思えてなりません (笑)
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