~前回までのあらすじ~
日本の国宝をすべて見るには、どれだけの時間と労力がかかるのか。
その答えを知るために、日本全国を駆け巡る国宝ハンター・とに~。
そんな彼の最大のライバルが、文化庁。
国宝ハンターの旅のゴールを阻止すべく(?)、
毎年、新たな国宝を生み出し続けている政府機関である。
今年も、文化庁は新たな国宝を誕生させました。
国宝、七つ増えるってよ。
春は出会いと別れの季節。
そして、国宝が増える季節です。
今年の文化庁は、何をそんなにはしゃいだのか。
7件も国宝を増やしました。
多いよ。。。
これで、国宝の総数は1101件から1108件へ。
ゴールは遠くなりにけり。
はぁ。
とはいえ、そのうちの6件は、
トーハクで開催されている “平成29年 新指定 国宝・重要文化財” に出展中です。
・《銅造釈迦如来倚像》 (ジャンル:彫刻)
・《奈良県東大寺山古墳出土品》 (ジャンル:考古資料)
・《宋版一切経》 (ジャンル:書跡・典籍)
・《木造大日如来坐像/木造不動降三世明王坐像》 (ジャンル:彫刻)
・《平城宮跡出土木簡》 (ジャンル:古文書)
・《法華経(久能寺経)》 (ジャンル:書跡・典籍)
を、まとめてゲットすることが出来ました。
東京都民としては、深大寺の白鳳仏 《銅造釈迦如来倚像》 が、国宝に昇格したのは嬉しい限り。
やるじゃん、文化庁。
ちなみに、平成館で絶賛開催中の “特別展「茶の湯」” では、
《了菴清欲墨蹟〈法語/至元七年正月十七日〉》 (ジャンル:書跡・典籍) をハンティングしました。
さて、昨日は、岡山県に行ってきました。
(今朝帰ってきましたw)
まずは岡山駅から吉備線に乗って、吉備津駅を目指します。
しかし、探せども探せども、駅中に 『吉備線』 の文字は無し。
駅員さんに尋ねてみたところ、
「あぁ、それは桃太郎線のことですね」
との回答。
なんでも、昨年から名称が変わったのだそうです。
桃太郎線。
さすが、岡山なネーミングです。
そして、こちらがその桃太郎線↓
想像していた以上に、桃太郎でした (笑)
痛車 (痛電車?) な桃太郎線に揺られること、20分弱。
目的地の吉備津駅に到着しました。
ここから歩いて10分ほどの位置にあるのが、吉備津神社です。
主祭神は、大吉備津彦命 (おおきびつひこのみこと) 。
大吉備津彦命は3人の家来とともに、
この地方で悪さをしていた温羅 (うんら) という鬼を討ったそうな。
実は、この話が、『桃太郎』 のルーツとなのだそうです。
桃、関係ないですね。
国宝に指定されているのは、《吉備津神社本殿及び拝殿》 (ジャンル:建造物)。
とにかくデカかったです!
神社建築としては京都の八坂神社に次ぐ巨大さなのだとか。
ちなみに、入母屋造の2棟を1棟に結合した比翼入母屋造と呼ばれる造りは、この神社オリジナル。
そのため、吉備津造とも呼ばれているようです。
スケール感とオリジナリティのWパンチ。
良くも悪くも、神聖さがほとんど感じられない神社でした (笑)
その後は、吉備津神社から、岡山駅にとんぼ返り。
さすが、岡山。
駅前にも桃太郎がいました。
お供が増えているのは、気のせいでしょうか?
さて、今回の旅のメインを目指して、岡山駅から歩くこと約30分。
ようやく案内板が見えてきました。
今話題の国宝上杉謙信の愛刀・山鳥毛 (さんちょうもう) です。
現在は岡山県のとある刀剣コレクターが所蔵していますが。
つい先日、新潟県上越市が3億2千万円で購入すると発表し、
岡山県民、上越市民の一部から困惑の声が上がっているようです。
上越市に渡ったほうが良いのか、それとも、岡山県に残ったほうが良いのか。
国宝ハンター的には、正解を出せませんが、
ただ一つ確実なのは、観れるうちに観ておくに越したことはないということです。
というわけで、いざ、後楽園のほど近くにある岡山県立博物館へ。
「・・・・・・・・」
「!!!!!!!!」
「ウソーん!!!」
岡山県立博物館の休館日は、毎週月曜日。
山鳥毛の公開は、4月26日から。
当然のように、「26日=火曜」 と思い込んでしまっていました。
水曜から展示がスタートというパターンもあるのですね。
さすが岡山。
クセがすごい!
まさか、こんな大ポカをやらかしてしまうとは。
もんげーショック。
しばらく、博物館の前で固まっていたら、
周囲を掃除していたおじさんに、「今日は休みだよ」 と声を掛けられました。
わかってますとも。
頭では理解しているのですが、体が理解してくれないのです。
あぁ、今日が昨日なら。
今現在の国宝ハンティング数 890/1108
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第百三十九話 国宝ハンター、固まる!
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