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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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横尾忠則 HANGA JUNGLE

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町田市立国際版画美術館で開催中の “横尾忠則 HANGA JUNGLE” に行ってきました。

横尾


こちらは、一昨年に高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した横尾忠則さんによる版画展、
いや、HANGA展で、初期の作品から最新作まで約250点のHANGAが、会場を埋め尽くしています。

版画
版画
会場


まさに、横尾JUNGLE!

怪しげな生態系が広がる空間に、うっかり足を踏み入れてしまったような。
妙なドキドキ感 (恐怖?興奮?) がありました。
無事に帰ってこられて、ホッとしております (←?)。


横尾さんの作品の特徴は何と言っても、そのカラーリングにあり。
ジャングルの生物を彷彿とさせる毒々しいまでの総天然色ぶりです。

版画


それらの色が、パッと目に飛び込んできて、
なおかつ、しばらく網膜から離れてくれません。
なので、作品を立て続けに観ていると、
先ほど鑑賞した作品の色の余韻がまだ残っているので、とんでもないことになります。
色彩の渋滞。
途中に何度か休憩を挟むことをオススメいたします。


全体的に、作品が “いかがわしい” ので (←誉め言葉です)、
本能の赴くままに作品を制作しているタイプのアーティストなのかと思っていたのですが。
改めて、横尾さんの作品を総覧してみると、名画の一部や、

会場


身近なものをモチーフにした作品も多く、

切手


シュルレアリスムの作家のように理知的な印象を受けました。
実験的なタイプのアーティストだったのですね。
過去の自分の作品をセルフパロディするという実験的な作品も多くありました。
今回の展覧会のメインビジュアルであるターザンの作品も、数十年後はこんな姿に大変身。

ターザン


いい意味で、ふざけています。


さてさて、横尾作品はどれもインパクトがありますが、
特に強く印象に残っているのは、こちらの初期のシルクスクリーン作品です。

無州
B数


タイトルは、なんと 《風景No.2 ブス》
発表された1969年には、許されていたのかもしれませんが。
今の時代なら、確実にアウト。
炎上必至です。


展覧会では、実に様々なタイプの横尾さんのHANGAに出会えましたが。
でも結局、横尾さんの作品で一番しっくりきたのは、なんだかんだでポスターでした。

HANGA
HANGA


ポスターもHANGAと言えば、HANGAですけれども。
“横尾忠則 HANGA JUNGLE” よりも、
“横尾忠則 POSTER JUNGLE” を見たくなってしまいました。
星


ちなみに、美術館に併設されたカフェでは、
展覧会に併せて、オリジナルの冷やしぜんざいが販売中。

ぜんざい


横尾忠則風ポスターになってしまうと、まぁ、美味しそうな気がしないです (笑)




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