今回ご紹介するのは、
東京都写真美術館のコレクション展 “光の造形~操作された写真~” という写真展です。
会期は、7月8日まで。
「・・・写真って、どう見たらイイかわからないんだよね。
アートって言っても、シャッター押して、撮っただけじゃん。」
と思ってるすべての方にオススメなのが、この写真展。
展示されている写真は、
モノクロ写真を彩色したものであったり、
コラージュしたものであったり、
多重露光を利用したものであったり、
デフォルマシオン (=わざと歪ませる) やトリミング加工したものであったり。
何かしらの操作されたものばかり。
“シャッター押して撮っただけ”ではない、
写真の多種多様な世界を知ることが出来る写真展です。
僕も、どちらかと言うと、
絵画や版画などの他のジャンルに比べて、写真は苦手としていたところがあったのですが。
今回の写真展は、写真の奥深いアートな世界を堪能することが出来て、かなり楽しめました。
純粋に写真が好きな人にとっては、ちょっと邪道なのかもしれませんが、
普段、絵画や版画寄りの人にとっては、楽しめる写真展と言えるでしょう。
1つ星。
というわけで、普段の写真展ならば、多くの作品をスルーしてしまう僕ですが。
今回の写真展では、足を止めた作品が多数。
そのうちのいくつかをご紹介して、参りましょう。
まずは、純粋に、カッコイイなと思ったものから。
ジェフリー・N・ユルズマンの 《無題》 という作品。
初めて知る写真家でしたが、
このシュルレアリスム感漂う世界観は、マグリット好きの僕には、どストライク!
他の写真も、是非観てみたいです。
いつか、ジェフリー・N・ユルズマン展が開催されるのを、密かに期待しておきましょう。
それまでに、ジェフリー・N・ユルズマンについての情報を得ておかねば (笑)
続いても、写真家は知らなかったけれども、写真にはシビれたパターン。
ハヨ・ローゼの 《自画像》
普通に、映画のポスターに使われそうなフォトモンタージュ作品。
なんと、1931年に発表されたものだというから、驚きです。
今でも、十分にクール。
お次は、日本人作家・小石清によるフォトモンタージュ作品。
そのタイトルは、まさにドンピシャリで、 《泥酔夢・疲労感》 です。
「あぁ~、まだ帰れないよ~~~~~
今夜も、11時過ぎまで、残業だよ~~~~~
リポビタンD飲んでも、効果が無いよ~~~~~」
と云った感じ (笑)
疲労感というものを、ビジュアル化した時、これに勝るものは、きっとないはず。
現代アーティストの作品も、多数展示されていましたが、
思わず笑ってしまったのが、澤田知子さんの 《School Days/H》
一見すると、どこにでもあるクラス写真のようですが。
よ~く見ると・・・
「あっ、全員、柳原可奈子だ!」 (←よく似てるけど、澤田知子さん本人です)
一人で何役も演じているセルフ・ポートレート作品です。
ご本人さんが、美人とは違う方向性にいらっしゃる方、
よくいえば、愛嬌のあるお顔立ちの方なので、その仕上がりは、不思議と笑いを誘います。
ラストは、フレドリック・ハドソンによる、
《ローズ・ハドソン夫人、霊媒、アドシード氏とバルパーの兄弟》 という一枚。
バッチリ霊が映り込んでいます。
これは、相当に、恐怖写真なのでは(((゜д゜;)))
・・・が。
フォトモンタージュ作品を紹介するコーナーに展示されていました。
インチキ写真じゃん (笑)
(ビビって損したじゃん)
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光の造形~操作された写真~
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