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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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DIC川村記念美術館×林道郎 静かに狂う眼差し―現代美術覚書

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現在、DIC川村記念美術館で開催されているのは、
“DIC川村記念美術館×林道郎 静かに狂う眼差し―現代美術覚書” という展覧会。
こちらは、DIC川村記念美術館コレクションを、
美術史・美術批評の分野で活躍する林道郎さんの手引きで紹介する展覧会です。

pスター


今回のポスターのメインビジュアルに使われているのは、ジャスパー・ジョーンズの作品。
モチーフとなっているのは、つま先部分に鏡がついた靴です。
タイトルは、《ハイスクールの日々》
思春期まっさかりの男子高校生の靴のつま先に鏡だなんて。
女子のアレをアレするために決まっています。
古今東西、ミラーマン的なヤツはいたのですね。


それはさておきまして。
今回の展覧会に出展されている作品は、全部で約90点。
セレクトしたのは、もちろん林道郎さんです。
モネやルノワール、ピカソといった西洋絵画の巨匠の作品も一部出展されてはいましたが。

モネ


展覧会の多くを占めているのは、戦後アメリカの美術作品や、

ポロック
ジャクソン・ポロック 《緑、黒、黄褐色のコンポジション》 1951年 © Pollock-Krasner Foundation/ARS, New York/SPDA, Tokyo, 2007


現代美術作品です。

中西
中西夏之 《R・R・W-4ツの始まりⅢ》 2002年 © Natsuyuki Nakanishi 2017


そのほとんどが、小難し~い作品。
パッと見て、「おっ、面白い!」「おっ、スゴイ!」 と感じる作品は少なかったです。
そんな作品群が、『密室の中の眼差し』、『表象の零度―知覚の現象学』、『グレイの反美学』、
『表面としての絵画―ざわめく沈黙』 と、これまた小難し~い感じの4章立てで紹介されていました。
くわえて、キャプションの言い回しも、なかなかに小難し~い。
特に林さんが、というわけではなく、美術評論家が展覧会をすると、
まぁ、こういう感じに仕上がるんだろうなァ・・・というタイプの展覧会でした。
星


ただ、この展覧会は、あとは観客任せの不親切な感じではなく。
8月の毎土曜日には、林道郎さんの講演が予定されているそうです。
毎回、講演の内容は違うそうで、それぞれの章に対応しているのだとか。
まるで夏期講習のように、全4回ちゃんと通えば、
今回の展覧会の言わんとするところ、正しい楽しみ方がわかるはず。
そういう意味では、美術を味わう展覧会というよりも、
美術を味わうためのテキストのようなものなのかもしれません。

しかし、毎週通うのは、お財布的にちょっと・・・という方、どうぞご安心を!
今回の展覧会は、会期中に何度でも入館できるリピーターチケットが特別に用意されています。
お値段は、なんと2000円!
2回で元が取れる価格設定です。

さらに、今回の展覧会は、特別にイベント・スタンプカードが用意されています。

スタンプ


2個貯めるだけで、レストランでのドリンク券をプレゼント。
元が取れるどころか、2回行くだけでお得になります。
ちなみに、4回貯めれば、レストランでのドリンク&デザート券、またはお抹茶席&和菓子券。
7個貯めると、2017年度の年間パス、またはレストランのランチコースがプレゼントされるそうです。
これは、行かねば貯めねば。


でも、講座は4回。。。
“7個も貯められないんじゃ・・・” という方、再びご安心を!
7月の毎土曜は、ギャラリートークが開催されています。
内容は、週によってさまざま。
担当学芸員さんのギャラリートークあり、ガイドスタッフによる対話型トークあり。
そして、な、な、なんと7月29日には、アートテラー・とに~によるギャラリートークあり!
オファーの際に、担当学芸員さんから与えられた課題は、ただ一つ。

「美術史的な知識は不要 (というか入れないで欲しい)」

西洋絵画の流れの本を出版したばかりですが、
今回のギャラリートークでは、美術史的な解説はあえて封印。
ただただ笑いに徹しようと思います。
内容もなければ、勉強にもならないでしょう (笑)

ジョン
ジョン・マクロフリン 《X-1958》 1958年 DR


この手の抽象作品が多いので、ネタを作るのに悪戦苦闘していますが。
小難し~い展覧会を、オモシロ~い展覧会に大変身させてみます。
アートテラー・とに~2017年夏最大の挑戦、是非お見逃しなく!




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