2014年に三井記念美術館で開催され、
美術界に超絶技巧旋風を巻き起こした “超絶技巧!明治工芸の粋”。
あの大ヒット展覧会の続編が、同じく三井記念美術館にて開幕いたしました!
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
その名も、“驚異の超絶技巧!―明治工芸から現代アートへ”。
会期は12月3日まで。
前回と同様に、明治時代に、主に輸出用として作られ、
「ニッポン!スゴ~イデスネ!!」 と世界に驚かれた、
そして、現代人にも驚かれた超絶技巧な工芸品が一挙公開されています。
並河靖之に、
並河靖之 《紫陽花図花瓶》 清水三年坂美術館蔵
柴田是真に、
柴田是真 《古墨型印籠》 個人蔵
宮川香山に、正阿弥勝義に、白山松哉に、
明治工芸界のスーパースターたちが大集結。
そして、その技を競い合っています。
まさに、工芸の天下一武道会のような状態です。
もちろん、前回の展覧会で大ブレイクした、
謎多き天才牙彫師・安藤碌山も初公開作を引き下げて (?) 参戦しています。
安藤碌山 《胡瓜》 個人蔵
しかも、前回よりもボリューム増量。
こんなにまとめて安藤碌山作品が観られるだなんて。
ファンにとっては、有難い限りです。
さてさて、今回の展覧会には、明治の作家だけでなく、
このブログでも何度か登場している自在置物作家の満田晴穂さんをはじめ、
超絶技巧+αな作品を作る現代アーティスト15人も参戦しています。
工芸の天下一武道会、改め、もはや工芸のバトルロワイアルのような状態です。
15人もいれば、まぁ数合わせのような作家が1人2人いてもおかしくないですが (←おいっ!)。
こと今回に限っては、そんな作家は一人もなし。
15人全員が素晴らしかったです。
明治のレジェンドたちに引けを取らない、
なんなら勝っていた現代アーティストもちらほらいました。
特にオススメなのは、前原冬樹さんの作品です。
前原冬樹 《一刻:皿に秋刀魚》 2014年/font>
どこからどう見ても、秋刀魚。
食べかけの秋刀魚です。
実は、こちらは彫刻作品。
木彫に油彩で彩色した作品なのです。
それだけでも十分に驚きですが、実はもっと驚くべき事実が!
なんと、こちらは一木造り。
しかも、秋刀魚だけでなく、皿も併せて一木。
秋刀魚の頭と尻尾の一部と皿は、繋がっているのです。
どうしたらこんなリアルな造形が生み出せるのか、
頭では理解できるものの、実物を前にすればするほど、わからなくなってきます。
混乱必至の作品です。
それから、個人的にイチオシのアーティストは、新進気鋭の鋳金作家・髙橋賢悟さん。
髙橋賢悟 《origin as a human》 2015年
さて、こちらの作品、まず実際の花を耐火石膏に埋めて焼成します。
すると、花の部分は焼けて空洞ができますよね。
そこにアルミニウムを流し込み、固まったら取り出します。
そして、それをひたすらに磨きます。
ちなみに、取り出してみるまで、形がどうなっているかわからないので、
失敗していたら (例えば、花弁の先端に金属が行き届いていなかったら)、それは廃棄です。
さて、そうして制作した花のパーツと、
同じように、耐火石膏の鋳型を使って量産したワスレナグサのパーツ、
あわせて約8万個 (新作は約10万個!) を使用し、頭蓋骨の形を構成したら完成です。
説明をするのも、それを読むのも手間がかかりますが、
実際の制作はこの数倍、数十倍も手間がかかっています。
髙橋さんは、僕と同い年。
どうしたら、こんなに根気強くなれるのか。
頭が下がる思いです。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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あの大ヒット展覧会の続編が、同じく三井記念美術館にて開幕いたしました!
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
その名も、“驚異の超絶技巧!―明治工芸から現代アートへ”。
会期は12月3日まで。
前回と同様に、明治時代に、主に輸出用として作られ、
「ニッポン!スゴ~イデスネ!!」 と世界に驚かれた、
そして、現代人にも驚かれた超絶技巧な工芸品が一挙公開されています。
並河靖之に、
並河靖之 《紫陽花図花瓶》 清水三年坂美術館蔵
柴田是真に、
柴田是真 《古墨型印籠》 個人蔵
宮川香山に、正阿弥勝義に、白山松哉に、
明治工芸界のスーパースターたちが大集結。
そして、その技を競い合っています。
まさに、工芸の天下一武道会のような状態です。
もちろん、前回の展覧会で大ブレイクした、
謎多き天才牙彫師・安藤碌山も初公開作を引き下げて (?) 参戦しています。
安藤碌山 《胡瓜》 個人蔵
しかも、前回よりもボリューム増量。
こんなにまとめて安藤碌山作品が観られるだなんて。
ファンにとっては、有難い限りです。
さてさて、今回の展覧会には、明治の作家だけでなく、
このブログでも何度か登場している自在置物作家の満田晴穂さんをはじめ、
超絶技巧+αな作品を作る現代アーティスト15人も参戦しています。
工芸の天下一武道会、改め、もはや工芸のバトルロワイアルのような状態です。
15人もいれば、まぁ数合わせのような作家が1人2人いてもおかしくないですが (←おいっ!)。
こと今回に限っては、そんな作家は一人もなし。
15人全員が素晴らしかったです。
明治のレジェンドたちに引けを取らない、
なんなら勝っていた現代アーティストもちらほらいました。
特にオススメなのは、前原冬樹さんの作品です。
前原冬樹 《一刻:皿に秋刀魚》 2014年/font>
どこからどう見ても、秋刀魚。
食べかけの秋刀魚です。
実は、こちらは彫刻作品。
木彫に油彩で彩色した作品なのです。
それだけでも十分に驚きですが、実はもっと驚くべき事実が!
なんと、こちらは一木造り。
しかも、秋刀魚だけでなく、皿も併せて一木。
秋刀魚の頭と尻尾の一部と皿は、繋がっているのです。
どうしたらこんなリアルな造形が生み出せるのか、
頭では理解できるものの、実物を前にすればするほど、わからなくなってきます。
混乱必至の作品です。
それから、個人的にイチオシのアーティストは、新進気鋭の鋳金作家・髙橋賢悟さん。
髙橋賢悟 《origin as a human》 2015年
さて、こちらの作品、まず実際の花を耐火石膏に埋めて焼成します。
すると、花の部分は焼けて空洞ができますよね。
そこにアルミニウムを流し込み、固まったら取り出します。
そして、それをひたすらに磨きます。
ちなみに、取り出してみるまで、形がどうなっているかわからないので、
失敗していたら (例えば、花弁の先端に金属が行き届いていなかったら)、それは廃棄です。
さて、そうして制作した花のパーツと、
同じように、耐火石膏の鋳型を使って量産したワスレナグサのパーツ、
あわせて約8万個 (新作は約10万個!) を使用し、頭蓋骨の形を構成したら完成です。
説明をするのも、それを読むのも手間がかかりますが、
実際の制作はこの数倍、数十倍も手間がかかっています。
髙橋さんは、僕と同い年。
どうしたら、こんなに根気強くなれるのか。
頭が下がる思いです。
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