~前回までのあらすじ~
ゴチャゴチャ言わんと、誰が一番国宝をハンティングしたか決めたらええんや!
そんな戦いがあるのかないのかわかりませんが、
最強の国宝ハンターを目指して、日本全国を旅するとに~。
初の山陰地方にやってきた彼は、島根県の国宝をなんなく制覇。
そして、山陰地方2日目。
史上最強の戦いの幕は切って落とされた―。
今回の旅の一番の目的。
それは、《三仏寺奥院(投入堂)》(ジャンル:建造物) のハンティング。
実は、すでに第百七話で、ハンティングしたっちゃしたことにはなっているのですが・・・。
明日発売の 『こども国宝びっくりずかん』 の中で・・・
こども国宝びっくりずかん: 3大付録つき へんてこ!すごいぞ!日本の宝もの (ワンダーライフス.../小学館
実際に観てはいないのに、日本一危険な国宝として、
投入堂を紹介していることに、軽く罪悪感を覚えていました。
大人には、嘘をついてもいいですが (←ダメです!)、
こどもに嘘をつくのは、絶対によくありません!!
発売日までに、どうしても投入堂に行かなくては。
出版が決まってからの数か月、その思いでいっぱいでした。
9月27日。
この日の鳥取県の天気は、曇りのち雨。
さすがは日本一危険な国宝だけあって、
「雨や雪などにより、当山が危険と判断した場合は入山禁止になります。」
という決まりがあります。
つまり、鳥取まで来たのに登れない可能性も大いにあります。
そこで、前日のうちに、島根から鳥取入り。
始発のバスで投入堂のある三徳山を目指します。
午前8時25分。
軽くポツポツとは雨が降っていましたが、入山は可能とのこと。
ホッとしたのもつかの間、ここから先に進むには・・・
「投入堂へ参拝をされる際には、必ず二人以上でおこしください。」
という新たな条件をクリアしなければなりません。
さぁ、困りました。
孤高の国宝ハンター、早くもピンチです。
しばらく待っていると、近くの温泉を一人で巡っているという大阪のお父さんと、
東京から一人旅で島根と鳥取に来ているという美容師の女性が、それぞれやってきました。
基本的に人見知りな僕ですが、今回ばかりはそういうわけにはいかず。
思い切って、2人に声を掛けてみることにしました。
「あのー、もし良かったら、一緒に投入堂を目指しませんか??」
すると、2人そろって快諾。
即席でパーティーを組んで、第一関門を抜けることに見事成功いたしました。
ここから入山。
しかし、その前に、ショップで装備の軍手を購入することを進められました。
“いるのかなぁ・・・??” と思いつつ、購入。
とに~は軍手を手に入れた!
軍手を装備し、入山すると、まずは本堂が見えてきました。
しかし、本堂は国宝ではありません。
目指すは、あくまでこの奥にある奥院。投入堂です。
と、ここで第二関門。
登山靴を履いておらずスニーカーだったため、参拝受付はできないとのこと。
あくまで、観光でなく、修行としての参拝。
服装チェックは、かなり厳しめです。
ただし、草鞋に履き替えれば、OKとのこと。
“スニーカーのが安全だと思うけどなぁ・・・??” と思いつつ、購入。
とに~は草鞋を手に入れた!
さぁ、第二関門もクリアし、ようやく出発です!
入山さえできれば、あとは何とでもなります。
・・・・・なんて思っていたら、甘かったです!
これまで国宝ハンターの旅で、
登山的なものは何度もあったので、何とかなると思っていましたが。
それらとは、全然次元が違いました。
岩肌をよじ登ったり、
木の根っこをよじ登ったり、
倒れた木を乗り越えたり。
これは、登山というよりも、ボルタリングです。
挙句の果てには、鎖を使って垂直な面を登る箇所も。
SASUKEかよ!!!
それらのステージをクリアした末に、ようやく建造物が見えてきました。
やっとゴールかと思ったら、文殊堂という建造物でした。
紛らわしいヤツめ!
しかも、この文殊堂、山のかなり高いところに、せり出すように建てられています。
なので、濡れ縁からの眺めは、高所恐怖症の僕にとって恐怖以外の何物でもありません。
怖いから目をつぶりたいのですが、
つぶって濡れ縁から落ちたら、即ジエンドなので、なんとか頑張って目を開けて歩きました。
完全なるスカイウォーク状態。
しかも、命綱無しの。
(注:頑張って写真を撮ってみたのですが、怖すぎて足元は映せませんでした)
そんな文殊堂を越えても、まだ険しい道は続きます。
そこにきて、『危険』 の看板。
今さらかよ!!!
文殊堂から、道なき道を進むこと約15分。
ようやく、それらしき建物が見えてきました。
しかも、今度は背後に崖もあります。
今度こそ、投入堂・・・・・じゃない!!
投入堂に見せかけた (←?) 観音堂です。
トラップ、何度目だ?!
しかし、これぞ修行。
簡単に物事を信じてしまわないための修行です。
とに~はレベルが1あがった!
うたがう力が3ポイントあがった!
その矢先、前を進むパーティーのメンバーから、
「ついに投入堂ですよ!」
との報告が。
“いやいやいや、またそう言って、違うパターンでしょ・・・あ、本当だ!!”
確かに、そこに投入堂はありました。
まさに投入れたとしか思えない場所に、スポッとハマるように建物がありました。
いくら見ても見慣れることがない、不思議な光景。
白昼夢でも見ているかのような、それはそれは不思議な光景でした。
誰がどうやって何のために建てたのか。
見れば見るほど、疑問は尽きません。
一つだけ確実に言えるのは、ここまで苦労するだけの甲斐はあったということ。
観に来て大正解でした。
そして、これからは、こどもたちに胸を張って言えます。
「投入堂は、日本一危険な国宝だよ!」 と。
あと、もう一つ確実に言えることは、草鞋のポテンシャルは意外とスゴい。
なんだかんだで、あの危険な道のりを、草鞋だけで乗り切ることが出来ました。
普段の国宝ハンターでは、こんなことはしませんが、思わず記念撮影 (笑)
めちゃめちゃテンションがあがってしまいましたあ。
・・・・・・・・・・・・・うん。
さてさて、ひとしきり感動したわけですが。
ここからあの道を帰らないといけないんですよね。
岩肌とか木の根っことか鎖とか。
どう考えたって、くだりのが危険です。
当然、くだりでもいろいろ大変なことがありましたが、長くなるので泣く泣く割愛。
何はともあれ、帰るまでが投入堂。
今現在の国宝ハンティング数 910/1108
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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そして、山陰地方2日目。
史上最強の戦いの幕は切って落とされた―。
今回の旅の一番の目的。
それは、《三仏寺奥院(投入堂)》(ジャンル:建造物) のハンティング。
実は、すでに第百七話で、ハンティングしたっちゃしたことにはなっているのですが・・・。
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こども国宝びっくりずかん: 3大付録つき へんてこ!すごいぞ!日本の宝もの (ワンダーライフス.../小学館
実際に観てはいないのに、日本一危険な国宝として、
投入堂を紹介していることに、軽く罪悪感を覚えていました。
大人には、嘘をついてもいいですが (←ダメです!)、
こどもに嘘をつくのは、絶対によくありません!!
発売日までに、どうしても投入堂に行かなくては。
出版が決まってからの数か月、その思いでいっぱいでした。
9月27日。
この日の鳥取県の天気は、曇りのち雨。
さすがは日本一危険な国宝だけあって、
「雨や雪などにより、当山が危険と判断した場合は入山禁止になります。」
という決まりがあります。
つまり、鳥取まで来たのに登れない可能性も大いにあります。
そこで、前日のうちに、島根から鳥取入り。
始発のバスで投入堂のある三徳山を目指します。
午前8時25分。
軽くポツポツとは雨が降っていましたが、入山は可能とのこと。
ホッとしたのもつかの間、ここから先に進むには・・・
「投入堂へ参拝をされる際には、必ず二人以上でおこしください。」
という新たな条件をクリアしなければなりません。
さぁ、困りました。
孤高の国宝ハンター、早くもピンチです。
しばらく待っていると、近くの温泉を一人で巡っているという大阪のお父さんと、
東京から一人旅で島根と鳥取に来ているという美容師の女性が、それぞれやってきました。
基本的に人見知りな僕ですが、今回ばかりはそういうわけにはいかず。
思い切って、2人に声を掛けてみることにしました。
「あのー、もし良かったら、一緒に投入堂を目指しませんか??」
すると、2人そろって快諾。
即席でパーティーを組んで、第一関門を抜けることに見事成功いたしました。
ここから入山。
しかし、その前に、ショップで装備の軍手を購入することを進められました。
“いるのかなぁ・・・??” と思いつつ、購入。
とに~は軍手を手に入れた!
軍手を装備し、入山すると、まずは本堂が見えてきました。
しかし、本堂は国宝ではありません。
目指すは、あくまでこの奥にある奥院。投入堂です。
と、ここで第二関門。
登山靴を履いておらずスニーカーだったため、参拝受付はできないとのこと。
あくまで、観光でなく、修行としての参拝。
服装チェックは、かなり厳しめです。
ただし、草鞋に履き替えれば、OKとのこと。
“スニーカーのが安全だと思うけどなぁ・・・??” と思いつつ、購入。
とに~は草鞋を手に入れた!
さぁ、第二関門もクリアし、ようやく出発です!
入山さえできれば、あとは何とでもなります。
・・・・・なんて思っていたら、甘かったです!
これまで国宝ハンターの旅で、
登山的なものは何度もあったので、何とかなると思っていましたが。
それらとは、全然次元が違いました。
岩肌をよじ登ったり、
木の根っこをよじ登ったり、
倒れた木を乗り越えたり。
これは、登山というよりも、ボルタリングです。
挙句の果てには、鎖を使って垂直な面を登る箇所も。
SASUKEかよ!!!
それらのステージをクリアした末に、ようやく建造物が見えてきました。
やっとゴールかと思ったら、文殊堂という建造物でした。
紛らわしいヤツめ!
しかも、この文殊堂、山のかなり高いところに、せり出すように建てられています。
なので、濡れ縁からの眺めは、高所恐怖症の僕にとって恐怖以外の何物でもありません。
怖いから目をつぶりたいのですが、
つぶって濡れ縁から落ちたら、即ジエンドなので、なんとか頑張って目を開けて歩きました。
完全なるスカイウォーク状態。
しかも、命綱無しの。
(注:頑張って写真を撮ってみたのですが、怖すぎて足元は映せませんでした)
そんな文殊堂を越えても、まだ険しい道は続きます。
そこにきて、『危険』 の看板。
今さらかよ!!!
文殊堂から、道なき道を進むこと約15分。
ようやく、それらしき建物が見えてきました。
しかも、今度は背後に崖もあります。
今度こそ、投入堂・・・・・じゃない!!
投入堂に見せかけた (←?) 観音堂です。
トラップ、何度目だ?!
しかし、これぞ修行。
簡単に物事を信じてしまわないための修行です。
とに~はレベルが1あがった!
うたがう力が3ポイントあがった!
その矢先、前を進むパーティーのメンバーから、
「ついに投入堂ですよ!」
との報告が。
“いやいやいや、またそう言って、違うパターンでしょ・・・あ、本当だ!!”
確かに、そこに投入堂はありました。
まさに投入れたとしか思えない場所に、スポッとハマるように建物がありました。
いくら見ても見慣れることがない、不思議な光景。
白昼夢でも見ているかのような、それはそれは不思議な光景でした。
誰がどうやって何のために建てたのか。
見れば見るほど、疑問は尽きません。
一つだけ確実に言えるのは、ここまで苦労するだけの甲斐はあったということ。
観に来て大正解でした。
そして、これからは、こどもたちに胸を張って言えます。
「投入堂は、日本一危険な国宝だよ!」 と。
あと、もう一つ確実に言えることは、草鞋のポテンシャルは意外とスゴい。
なんだかんだで、あの危険な道のりを、草鞋だけで乗り切ることが出来ました。
普段の国宝ハンターでは、こんなことはしませんが、思わず記念撮影 (笑)
めちゃめちゃテンションがあがってしまいましたあ。
・・・・・・・・・・・・・うん。
さてさて、ひとしきり感動したわけですが。
ここからあの道を帰らないといけないんですよね。
岩肌とか木の根っことか鎖とか。
どう考えたって、くだりのが危険です。
当然、くだりでもいろいろ大変なことがありましたが、長くなるので泣く泣く割愛。
何はともあれ、帰るまでが投入堂。
今現在の国宝ハンティング数 910/1108
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