国宝ハンターで山陰地方を訪れたついでに、
かねてより一度は訪れてみたかった足立美術館にも足を運んできました。
最寄り駅である安来駅の段階で、「田舎に来たなぁ~」 という感情でいっぱいでしたが。
(注:安来市にお住まいの方、申し訳ありません)
ここから、さらに無料送迎バスで移動。
駅から離れれば離れるほど、「田舎に来たなぁ~」 という感情が強くなっていきました。
というか、もはや不安すら覚えるレベル。
“本当に、こんなところに美術館があるのだろうか・・・”
約20分ほど走ったところで、駐車場に到着。
周りは見渡す限り、畑でしたが、
不釣り合いなほどに広い駐車場、イオンモールくらいの広さの駐車場です。
こここそが足立美術館の駐車場。
観光バスも何台も停まっていますし、一般車も多く停まっています。
どうやら、噂にたがわず人気の美術館のようです。
では、いよいよ足立美術館へ。
・・・・・・・外観は、意外と普通。
公民館みたいな感じです。
しかし、一たび中に入ると、そこには、足立美術館ご自慢の庭園が広がっていました。
さすがに、「庭園日本一」(※)に14年連続で選ばれているだけはある庭。
(※アメリカの日本庭園専門雑誌 『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』 が行っている日本庭園ランキング)
美しさはもちろん、面積5万坪とスケールも破格の日本庭園です。
しかも、枯山水庭や苔庭など、全部で6つのゾーンに分かれています。
まるで、日本庭園のデ●ズニーランド状態です。
そんな日本庭園のデ●ズニーランドを作った、
ウォルト・デ●ズニー的な人物が、こちらの足立全康さん。
足立美術館の設立者にして、島根県出身の実業家です。
日本美術の良さがわからない人でも、日本庭園の美しさならわかるはず。
そこを入り口にして、日本美術に慣れ親しんでほしいという、
オリジナリティ溢れる発想から、今では日本を代表するこの日本庭園を作るに至ったそうです。
ちなみに、庭園を飾る庭石や松の木などは、足立さん自ら日本全国を歩いて捜してきたとのこと。
日本庭園にかける情熱が、ハンパではありません。
どの日本庭園もさすがに素晴らしかったですが、
個人的には、横山大観の 《白沙青松》 をモチーフにした白砂青松庭がお気に入り。
思わず、スマホのパノラマ機能を使って撮影してしまいました。
さてさて、日本庭園も素晴らしいですが、
足立美術館でもう一つ忘れてはいけないのが、横山大観のコレクション。
総数130点にも及ぶ大観コレクションは、質量ともに日本一として知られています。
大観が昭和15年に自らの画業50年を記念して描いた、
《海に因む十題》 & 《山に因む十題》 (通称「海山十題」) という全20幅の連作。
そのうちの数点を足立美術館が所有しています。
中でも特に見逃せないのが、《海潮四題・秋》。
こちらは長い間行方不明で、2004年に発見されたばかりの幻の一枚です。
他にも、本館2階にある横山大観特別展示室には、横山大観の名品が多数展示されていました。
大観ファン、日本美術ファンには、間違いない美術館です。
ちなみに、同じく本館2階の展示室では、
秋季特別展として、“制定80年記念 文化勲章受章の作家たち” が開催されていました。
これまでに文化勲章を受賞した日本画家は、39名いますが。
今回の展覧会では、横山大観はもちろん、女性として初めて受章した上村松園や、
1939年に文化勲章を受章した川端龍子をはじめ、
足立美術館が所有する19名の文化勲章作家の作品が一堂に展示されていました。
文化勲章にスポットを当てるとは、今までありそうでなかった展覧会。
ただ、まぁ選ばれて然りな日本画家ばかりでしたので、
普通に近代日本画の名作を集めた展覧会といった感じでした。
文化勲章がどうこうというわけではなく (笑)
とりあえず、竹内栖鳳の 《爐邊》 が可愛かったです。
連れて帰りたくなったほど。
「どうする?アイフル!」 状態になりました。
日本庭園も素晴らしかったですし、
横山大観のコレクションも素晴らしかったですし、展覧会も、まぁ素晴らしかったです。
ただ、入館料の2300円は、ちょっと割高な印象。
コーヒーやお茶も1杯1000円していましたし。
価格感も、デ●ズニーランド。
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制定80年記念 文化勲章受章の作家たち
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