21_21 DESIGN SIGHTで開催中の展覧会、
“野生展:飼いならされない感覚と思考” に行ってきました。
野生展。
その字面から、会場はさながらサバンナのような、
はたまたアマゾンのような、野性味あふれる状況になっていることを予想していたのですが。
期待に反して、意外といつも通りの21_21 DESIGN SIGHT。
野性的に感じる作品もあるにはありましたが、
全体的には、ワイルドというよりもマイルドな作品が多かったです。
それもそのはず。
こちらは、思想家で人類学者の中沢新一がディレクターを務めた展覧会で、
自分の中にある飼いならされていない心の領域を 「野生の領域」 と位置づけ、
どうすれば、人々は心の中の 「野生の領域」 に触れることができるか、
そのヒントを、現代の表現者が持つ 「野生」 から探ろうというものなのだとか。
どうやらワイルドな作品を集めた展覧会ではなさそうです。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
“あっ、これ絶対、小難しいヤツ!”
僕の 「野生の領域」 が、確実に何かを察知しました。
例えば、こんなコーナーがありました。
なんでも、「かわいい」 は 「野生の魅力の表現」 なのだそうで、
埴輪や土偶の 「かわいい」 は、鳥獣戯画や郷土玩具に受け継がれ、
そして、現代のハローキティやケロちゃんに至るとのこと。
・・・・・なんのこっちゃ。
その強引な展開が、何よりも野性的な感じがしました。
野生展としては、いまいち僕にはピンと来ませんでしたが。
個々の作品では、印象的なものもチラホラとはありました。
特に鈴木康弘さんの 《水の切り株》 がお気に入り。
一見すると何の変哲もない、水で満たされたコンクリート製の切り株のオブジェですが。
天井から結露が、はごろもフーズのCMばりにポチャンと落ちると・・・
波紋が年輪のように浮かび上がるという作品です。
シンプルですが、アイディアが秀逸。
飽きずに、ずっと見てられる作品でした。
さてさて、実はこの作品が発表されたのは約10年前のこと。
展覧会での役目を終え、屋外で保管していたところ、
いつの間にやら植物が生え、野性が住まうところへと変貌を遂げていたのだとか。
そんな野性化したかつての 《水の切り株》 (現在は、《土の切り株》) も合わせて展示されていました。
それから、もう一つ印象的だったのが、
渡邊拓也さんの 《道具と作ることのインスタレーション -case1》 という作品。
現代の道具の数々が、縄文土器に見られる 「手びねり」 の手法で表現されています。
この靴、硬くて履けないぜぇ。
このドライヤー、髪を乾かせないぜぇ。
ワイルドだろ~。
ちなみに。
「野生」 の能力を最大限に発揮した人物として、
明治時代の日本が生んだ大博物学者・南方熊楠がフィーチャーされていました。
そんな彼と意外なコラボを果たしていたのが・・・
ガラスアーティストの青木美歌さん。
今年の1月にポーラ ミュージアム アネックスで開催されていた個展で、
初めて青木さんの作品を目にしたときに、“粘菌みたいだなァ” と思いましたが。
まさか、南方熊楠ゆかりの品々と青木さんの作品が実際に競演する日がこようとは!
普通の人は思いつかない、
もし仮に思い付いても実現させない取り合わせ。
これぞ、飼いならされない感覚と思考が産んだ展示スタイル。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
“野生展:飼いならされない感覚と思考” に行ってきました。
野生展。
その字面から、会場はさながらサバンナのような、
はたまたアマゾンのような、野性味あふれる状況になっていることを予想していたのですが。
期待に反して、意外といつも通りの21_21 DESIGN SIGHT。
野性的に感じる作品もあるにはありましたが、
全体的には、ワイルドというよりもマイルドな作品が多かったです。
それもそのはず。
こちらは、思想家で人類学者の中沢新一がディレクターを務めた展覧会で、
自分の中にある飼いならされていない心の領域を 「野生の領域」 と位置づけ、
どうすれば、人々は心の中の 「野生の領域」 に触れることができるか、
そのヒントを、現代の表現者が持つ 「野生」 から探ろうというものなのだとか。
どうやらワイルドな作品を集めた展覧会ではなさそうです。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
“あっ、これ絶対、小難しいヤツ!”
僕の 「野生の領域」 が、確実に何かを察知しました。
例えば、こんなコーナーがありました。
なんでも、「かわいい」 は 「野生の魅力の表現」 なのだそうで、
埴輪や土偶の 「かわいい」 は、鳥獣戯画や郷土玩具に受け継がれ、
そして、現代のハローキティやケロちゃんに至るとのこと。
・・・・・なんのこっちゃ。
その強引な展開が、何よりも野性的な感じがしました。
野生展としては、いまいち僕にはピンと来ませんでしたが。
個々の作品では、印象的なものもチラホラとはありました。
特に鈴木康弘さんの 《水の切り株》 がお気に入り。
一見すると何の変哲もない、水で満たされたコンクリート製の切り株のオブジェですが。
天井から結露が、はごろもフーズのCMばりにポチャンと落ちると・・・
波紋が年輪のように浮かび上がるという作品です。
シンプルですが、アイディアが秀逸。
飽きずに、ずっと見てられる作品でした。
さてさて、実はこの作品が発表されたのは約10年前のこと。
展覧会での役目を終え、屋外で保管していたところ、
いつの間にやら植物が生え、野性が住まうところへと変貌を遂げていたのだとか。
そんな野性化したかつての 《水の切り株》 (現在は、《土の切り株》) も合わせて展示されていました。
それから、もう一つ印象的だったのが、
渡邊拓也さんの 《道具と作ることのインスタレーション -case1》 という作品。
現代の道具の数々が、縄文土器に見られる 「手びねり」 の手法で表現されています。
この靴、硬くて履けないぜぇ。
このドライヤー、髪を乾かせないぜぇ。
ワイルドだろ~。
ちなみに。
「野生」 の能力を最大限に発揮した人物として、
明治時代の日本が生んだ大博物学者・南方熊楠がフィーチャーされていました。
そんな彼と意外なコラボを果たしていたのが・・・
ガラスアーティストの青木美歌さん。
今年の1月にポーラ ミュージアム アネックスで開催されていた個展で、
初めて青木さんの作品を目にしたときに、“粘菌みたいだなァ” と思いましたが。
まさか、南方熊楠ゆかりの品々と青木さんの作品が実際に競演する日がこようとは!
普通の人は思いつかない、
もし仮に思い付いても実現させない取り合わせ。
これぞ、飼いならされない感覚と思考が産んだ展示スタイル。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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