~前回までのあらすじ~
日本全国の国宝をすべて目に焼き付ける!
そんな途方もないチャレンジに挑み続けて、6年目。
なんと、国宝ハンターとして書籍を出版することとなりました。
さらに、その縁でテレビに出演することに!
やっててよかった国宝ハンター!
11月3日、文化の日。
僕が出演するTBSの報道・情報番組 『Nスタ』 がオンエアされました。
ちょうどその時間は、外せない仕事があり、リアルタイムでは視聴できなかったのですが。
友人や知人より、
「今テレビ見てるよ!」
という知らせが届きました。
おおむね好反応でしたので、後日、録画したものを観てみることに。
“お、始まりました♪”
そして、国宝ハンター・とに~登場。
その語感のイメージなのでしょう。
『世界ふしぎ発見!』 のオープニング曲が採用されていました。
登場するととともに、僕のことを軽く紹介してくれていましたが、
その中では、一切、「アートテラー」 というフレーズは出てきません。
代わりに登場したのは、「国宝マニアのとに~さん」 というフレーズ。
“あれっ、僕は国宝マニアなんだったっけ??”
僕自身が戸惑ってしまいましたが・・・
これが、テレビ!
その後、コーナー内に何度か登場するものの。
解説した部分は、ほぼほぼカットされていました。
基本的に僕の役割は、トリビアを言うだけ。
関西のノリのカメラマンに乗せられて、
三条大橋を旅番組風に歩かされたシーンは、もちろんカット。
夜間の京都国立博物館でのシーンも、全編カットされていました。
これが、編集!
それでは、ここでクエスチョンです。
「果たして、国宝ハンター・とに~は、お茶の間にインパクトは残せたのでしょうか?」
おそらくインタビューで登場した、
夜なのにサングラスをかけていた白金マダムのほうが、お茶の間のインパクトを残したはず。
オンエアを楽しみにしてくださっていた皆様、なんかしょっぱい感じで申し訳ありませんでした。
さてさて、気を取り直して。
国宝ハンターの本業 (?) を頑張ります。
通算4度目の “国宝展” へ。
前回の反省を踏まえて、今回は早く着きすぎないようにしました。
到着したのは、8時。
すでに30名ほど並んでいます。
天気はあいにくの雨。
傘を忘れてしまったので、心を無にして、雨の中、並び続けます。
ちょっとした滝行状態で開館を待っているわけですが、
この日、国宝展でハンティングできる国宝は、たったの1件だけしかありません。
すでに第Ⅲ期は観ているため、ほとんどはハンティング済。
しかし、11月7日から12日まで、たった5日間だけしか展示されない国宝が1点あるのです。
その国宝とは、《源氏物語奥入〈藤原定家筆/〉》(ジャンル:書跡・典籍)。
まぁ、地味です。。。
こちらは、小倉百人一首の撰者・藤原定家による 『源氏物語』 の注釈書。
定家は、自ら写本した本文の末尾に注釈を書き付けていたそうで、
それらの注釈を切り取って、1冊の独立した注釈書に仕立てたものなのだとか。
ちなみに、個人蔵です。
あまりに地味なため、他の人はほとんど見向きもしていませんでしたが。
このためだけに国宝展に来ているので、ガン見もガン見。
でも、何が書いてあるのか、さっぱりわからず (泣)
とりあえず、定家は字が汚いということだけは、わかりました。
国宝展を見終えた後は、法性寺へ。
法性寺は、924年に藤原忠平によって建立されたお寺です。
その後、藤原氏の氏寺として栄え、清水寺や大徳寺に匹敵するくらいの境内があったのだとか。
しかし、現在は・・・
ちんまり。
サザエさん家くらいのサイズしかありません。
「大悲山」 という山号が、胸に迫ります。
さて、こちらの本尊が、通常は非公開の 《木造千手観音立像》(ジャンル:彫刻)。
国宝です。
一番の特徴は、顔が正面の左右に1面ずつあること。
さらに、頭上には25面のお顔が。
計28面もお顔がある世にも珍しい千手観音なのです。
ただ、顔を作りすぎたのでしょうか。
肝心の手は、合掌している2本以外は、40本しかないそうです。
“960本は?!”
と思ったら、この千手観音は、手1本につき、25人救えるのだとか。
40 (本) ×25 (人) =1000
なるほどアンサー。
今現在の国宝ハンティング数 935/1108
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