ルノアールを筆頭に、モネ、ゴッホ、シャガール…と、
街を歩いていると、時に、美術界の巨匠たちと同じ名前のお店に出くわします。
果たして、それらのお店と巨匠との間に関係はあるのか??
気になるようで気にならない。
でも、気にしてしまったら、気になって仕方がない。
そんな疑問を解消すべく、アートテラーは今日も店へと赴く!!
以前、この企画で紹介した世田谷区代沢のカリーの店 ゴッホが、
今年7月に閉店していたという衝撃的なニュースが飛び込んできました。
“あぁ、あの独特のスパイシーなカリーがもう一度食べたかった。。。”
ゴッホが死後、伝説の画家となったように。
もしかしたら、カリーの店 ゴッホも閉店後、
伝説のカレー屋として語り継がれていくことになるのかもしれません。
さて、そんなカリーの店 ゴッホから徒歩10分ほどのわりと近い場所に、
もう一人のポスト印象派の巨匠の名前が付いたお店があることが判明いたしました。
偶然にしては出来すぎている感もあるので、早速そのお店へと急行。
そこには、「近代絵画の父」 の名がありました。
セザンヌ。
いや、正式には、『せざんぬ』 です。
『とに~』 の僕がいうのもなんですが、
ひらがな表記になると、若干のうさん臭さが漂います。
ちなみに、僕がせざんぬを訪れたのは、16時半頃。
しかし、どうやらまだランチタイムは続いているようです。
ただ出しっぱなしなだけなのかとも思いましたが。
お店に入るなり、マスターから、
「ランチは何にしますか?」
と聞かれました。
やっぱりランチタイムは続いているのですね。
というか、ランチを食べる前提で話が進んでいるのですね。
ランチはすでに食べてしまっていましたが、
せっかくなので、ちょっと早めのディナーとして、日替わりランチを注文することに。
オーダーしたランチが運ばれてくるまで、店内を見渡してみます。
果たして、セザンヌに関するものはあるのでしょうか?
結論からいうと、セザンヌはありませんでした。
りんごもありませんでした。
あるのは、スーパーマンに、マリリン・モンローに、シュルレアリスムなオブジェに・・・。
カオスな世界がありました。
それから、大量のマンガ本。
漫画喫茶くらいの量のマンガ本があります。
あまりに多いので、もはや本棚に入りきっていません。
本棚の上に絶妙に積まれた 『沈黙の艦隊』 が、
何かしらのアート作品のようにさえ見えてきました。
と、そうこうしているうちに、ランチが登場。
ドライカレーのオムライスに唐揚げが2個ついて、
味噌汁もついて、さらに食後にコーヒーもついて、750円です。
実に良心的。
肝心のオムライスや唐揚げのお味は、実に家庭的。
友達の家でご馳走になったお昼ご飯といった感じでした (←?)。
ただ、味噌汁に関しては・・・。
一口飲んだ瞬間に、思わず声が漏れてしまいました。
店内のマンガ本の量に比例するかのように、味噌汁の塩分量も多かったです。
さてさて、食後にコーヒーを飲んでまったりしていると、
ちょっと大き目な女性の声が聞こえてきました。
声の主は、どうやらマスターの妻のよう。
何かしらの理由でマスターが責められています。
しかし、黙って耐え忍ぶマスター。
セザンヌ夫妻は、セザンヌが責めて、妻のオルタンスが耐え忍ぶパターンだったようですが。
せざんぬ夫妻は、その逆なのかもしれません。
ひと段落がついたようなので、お会計。
帰り際、思い切ってマスターに、
「やっぱり、この店名って画家のセザンヌと関係があるんですか?」
と聞いてみました。
すると、
「あ、はい。でも、店内は何も関係なくなっちゃったけど (笑)」
との回答が。
自覚はある様子。
<お店情報>
セザンヌ
住所:東京都世田谷区代田1-29-14
定休日:情報なし
営業時間:9:00~19:00
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第32回 世田谷区代田でセザンヌ
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