渋谷区立松濤美術館で開催中の展覧会、
“ルネ・ラリックの香水瓶 -アール・デコ、香りと装いの美-” に行ってきました。
今でこそ、工芸品としても美しく、バリエーションも豊富なガラスの香水瓶ですが。
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実は、20世紀初頭までの香水瓶は、ほぼ似たり寄ったりで、
リキュール瓶か薬瓶のような味気ない形をしていたのだそうです。
それを店頭で受け取って、家に持ち帰ったあとは、
クリスタルや陶製の贅沢な瓶に移し替えるのがポピュラーだったのだとか。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
そんな香水の世界に革命を起こしたのが、伝説の香水商フランソワ・コティとのこと。
彼は、それまで贅沢品であった香水を市民階級でも買える価格で販売しました。
それも、当時新しく誕生したばかりのデパートに、ズラっと並べて販売するというスタイルで。
しかし、ここで一つの問題が発生します。
それまでの香水瓶の形では、それぞれの香水が、どんな香りをしているのかイマイチ伝わりません。
どうにか、香りをビジュアル化できないものか。
そこで白羽の矢が立ったのが、当時、ジュエリー作家として成功を収めていたルネ・ラリックでした。
かねてよりガラス産業に興味を持っていたラリックは、香水瓶作りの依頼を快諾。
以後、水を得た魚のように、斬新な香水瓶を作り続けます。
ジュエリー作家よりも性に合っていたようで、
完全にガラス工芸作家へと転向したラリックは、生涯で約400種類の香水瓶を制作したそうです。
今回の展覧会には、そんなラリックの香水瓶を中心に、
ガラス工芸品や同時代のファッションアイテム約160点が展示されていました。
20世紀初頭の貴重なイヴニングドレスなど、
一部、神戸ファッション美術館所蔵のものもありますが。
基本的に出展作品は、諏訪湖畔にたたずむ北澤美術館のコレクション品。
箱根ラリック美術館以外にも、これだけまとまったラリックコレクションが日本にあったのですね。
諏訪湖を訪れる機会があったら、北澤美術館にも立ち寄ってみたく思います。
さてさて、今回の展覧会を通じて、
改めて驚かされたのが、ガラス工芸作家ラリックの非凡にもほどがある才能です。
例えば、単なる栓をティアラ型にすることで、オブジェのようにしてみたり。
また例えば、単なる嗅ぎ棒を子供やサテュロスの形にかたどって、遊び心を演出してみたり。
独創的な発想力も、美術品としての造形力にも驚かれますが、
何よりも、これらの香水瓶が比較的廉価で大量生産できるということに驚かされました。
天は二物を与えずと言いますが、
ラリックは、ガラス工芸作家としての才能を何物も与えられていたようです。
ちなみに、個人的にお気に入りなのは、天球儀をモチーフにした香水瓶。
その名も 《真夜中》 です。
見た目の美しさもさることながら、仕掛けがなんともニクい香水瓶。
表面全体に星型が浮き彫りされています。
香水液が満ちている間は、その色を透過するため、この星は琥珀色に見えるそう。
しかし、香水液が減るにつれ、琥珀色から銀色に変化していく仕掛けなのだとか。
思わず、「あまーい!」 と声を出しそうになりました。
もしくは、「惚れてまうやろー!」。
ちなみに、全体的には写真撮影不可となっておりますが。
1階ロビーに、1点だけ写真撮影可能な香水瓶が展示されています。
あくまで、僕の勝手なイメージですが。
色といい、柄といい、美川憲一がこんな感じの服を着てそうです。
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ルネ・ラリックの香水瓶 -アール・デコ、香りと装いの美-
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