現在、Bunkamuraザ・ミュージアムで開催されているのは、
“神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展” という展覧会。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
神聖ローマ帝国のローマ皇帝、ルドルフ2世にスポットを当てた展覧会です。
ハンス・フォン・アーヘン作のコピー 《ハプスブルク家、神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の肖像》
1600年頃、油彩・キャンヴァス、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden
肖像画を見るに、ちょっと・・・というか、だいぶ下膨れています。
ほっぺたが、たるんたるん。
というか、だるんだるん。
“なんか、皇帝って感じが全くしないんだよなァ”
と思ったら、案の定 (?)、政治能力が欠けていた人物とのこと。
しかし、政治家としての才能とは裏腹に、
文化人としては超が付くほどの一流の人物。
多くの芸術家や天文学者、錬金術師を庇護し、文化の発展に多大な貢献をしています。
さらに、珍しいものが大好きだったというルドルフ2世は、コレクターとしても超一流。
質、量ともに驚異的なコレクションを宮殿に形成したそうです。
そんなルドルフ2世にまつわる品々や、
ルドルフ2世が実際にコレクションしていた作品などが、会場に大集結!
統一感があるようで、無いようで。
ヴィレッジヴァンガードや所ジョージさんの世田谷ベースを、どことなく彷彿とさせるような。
いい意味でゴチャゴチャした展覧会でした。
さてさて、今展の目玉は何と言っても、《ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像》。
ルドルフ2世のお気に入りの画家の一人アルチンボルドによって描かれたルドルフ2世の肖像です。
ジュゼッペ・アルチンボルド 《ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像》 1591年、油彩・板、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden
洋ナシや栗、カボチャ、サヤエンドウなど、
さまざまな果物や野菜を組み合わせて、皇帝の顔を表現。
アルチンボルドの腕が冴えわたった一枚です。
ちなみに、ウェルトゥムヌスとは、ローマ神話に登場する果樹と果物の神のこと。
このような絵を描いて、ルドルフ2世を茶化しているわけではなく、むしろ神格化しているのです。
さすが、宮廷画家アルチンボルド。
そういえば、ルドルフ2世の顔も、すっきりシャープに描かれています。
ほっぺたが、全くだるんだるんしていません。
ヨイショの腕も冴えわたった一枚です。
ちなみに、アルチンボルドと関連して、
作者不詳のアルチンボルドっぽい絵画も紹介されていました。
なんというか、全体的に残念な感じです。
やりたいことは伝わってきますが、いかんせん技術が追い付いていません。
この3点を観てから再びアルチンボルドの作品を観ると、改めてその才能のスゴさに気づかされます。
今回出展されている作品の中で、個人的に印象に残っているのは、
こちらもルドルフ2世のお気に入りの画家ルーラント・サーフェリーの 《2頭の馬と馬丁たち》 です。
ルーラント・サーフェリー 《2頭の馬と馬丁たち》
1628年頃、油彩・板、コルトレイク市美術館、ベルギー Loaned from the City Museums, Kortrijk(Belgium)
左の白馬のタテガミが、とにかく長い。
地面スレスレまで伸びています。
貞子か。
それと、ルドルフ2世お抱えの天文学者ティコ・ブラーエを描いた肖像画も印象的でした。
作者不詳 《デンマークの天文学者ティコ・ブラーエの肖像》
1596年、油彩・キャンヴァス、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden
ヘアスタイルが個性的にもほどがあります。
と、頭にばかり目がいってしまいましたが。
実は、ティコ・ブラーエの鼻も個性的。
決闘が原因で、鼻を削がれてしまったそうで、以来、金属製の人工鼻をつけていたのだとか。
妙に気になる人物なので、さらっと調べてみたところ、
「膀胱破裂で死亡した可能性が最も高い」 という衝撃的な死因が判明。
きっと、不幸の星のもとに生まれた人物なのでしょう。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!(現在7位です)
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“神聖ローマ帝国皇帝 ルドルフ2世の驚異の世界展” という展覧会。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
神聖ローマ帝国のローマ皇帝、ルドルフ2世にスポットを当てた展覧会です。
ハンス・フォン・アーヘン作のコピー 《ハプスブルク家、神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世の肖像》
1600年頃、油彩・キャンヴァス、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden
肖像画を見るに、ちょっと・・・というか、だいぶ下膨れています。
ほっぺたが、たるんたるん。
というか、だるんだるん。
“なんか、皇帝って感じが全くしないんだよなァ”
と思ったら、案の定 (?)、政治能力が欠けていた人物とのこと。
しかし、政治家としての才能とは裏腹に、
文化人としては超が付くほどの一流の人物。
多くの芸術家や天文学者、錬金術師を庇護し、文化の発展に多大な貢献をしています。
さらに、珍しいものが大好きだったというルドルフ2世は、コレクターとしても超一流。
質、量ともに驚異的なコレクションを宮殿に形成したそうです。
そんなルドルフ2世にまつわる品々や、
ルドルフ2世が実際にコレクションしていた作品などが、会場に大集結!
統一感があるようで、無いようで。
ヴィレッジヴァンガードや所ジョージさんの世田谷ベースを、どことなく彷彿とさせるような。
いい意味でゴチャゴチャした展覧会でした。
さてさて、今展の目玉は何と言っても、《ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像》。
ルドルフ2世のお気に入りの画家の一人アルチンボルドによって描かれたルドルフ2世の肖像です。
ジュゼッペ・アルチンボルド 《ウェルトゥムヌスとしての皇帝ルドルフ2世像》 1591年、油彩・板、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden
洋ナシや栗、カボチャ、サヤエンドウなど、
さまざまな果物や野菜を組み合わせて、皇帝の顔を表現。
アルチンボルドの腕が冴えわたった一枚です。
ちなみに、ウェルトゥムヌスとは、ローマ神話に登場する果樹と果物の神のこと。
このような絵を描いて、ルドルフ2世を茶化しているわけではなく、むしろ神格化しているのです。
さすが、宮廷画家アルチンボルド。
そういえば、ルドルフ2世の顔も、すっきりシャープに描かれています。
ほっぺたが、全くだるんだるんしていません。
ヨイショの腕も冴えわたった一枚です。
ちなみに、アルチンボルドと関連して、
作者不詳のアルチンボルドっぽい絵画も紹介されていました。
なんというか、全体的に残念な感じです。
やりたいことは伝わってきますが、いかんせん技術が追い付いていません。
この3点を観てから再びアルチンボルドの作品を観ると、改めてその才能のスゴさに気づかされます。
今回出展されている作品の中で、個人的に印象に残っているのは、
こちらもルドルフ2世のお気に入りの画家ルーラント・サーフェリーの 《2頭の馬と馬丁たち》 です。
ルーラント・サーフェリー 《2頭の馬と馬丁たち》
1628年頃、油彩・板、コルトレイク市美術館、ベルギー Loaned from the City Museums, Kortrijk(Belgium)
左の白馬のタテガミが、とにかく長い。
地面スレスレまで伸びています。
貞子か。
それと、ルドルフ2世お抱えの天文学者ティコ・ブラーエを描いた肖像画も印象的でした。
作者不詳 《デンマークの天文学者ティコ・ブラーエの肖像》
1596年、油彩・キャンヴァス、スコークロステル城、スウェーデン Skokloster Castle, Sweden
ヘアスタイルが個性的にもほどがあります。
と、頭にばかり目がいってしまいましたが。
実は、ティコ・ブラーエの鼻も個性的。
決闘が原因で、鼻を削がれてしまったそうで、以来、金属製の人工鼻をつけていたのだとか。
妙に気になる人物なので、さらっと調べてみたところ、
「膀胱破裂で死亡した可能性が最も高い」 という衝撃的な死因が判明。
きっと、不幸の星のもとに生まれた人物なのでしょう。
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