大東京お笑い建築ツアーの行程を、
誰にでも楽しんで頂けるように、 『もしもの日曜日の建築ツアー』 として提案する企画。
「もしも建築ツアーズ
~the architecture tour makes your Sunday Happy~」
今回は、昨年紹介した、とある建築ツアーの続編。
皇居の中に入ったり、ちょっと外に出てみたり。
13時から17時までと、時間を区切って、ぶらぶら建築探訪しながら、
1周約5キロの皇居周りを行けるところまで行ってみるという建築ツアーです。
前回のツアーでは、東京駅をスタートして、九段下でゴールを迎えました。
果たして、今回は、どこまで進むことが出来るのでしょうか?
13:00 九段下駅よりスタート
01 築土神社 (九段アイレックスビル) /A&R研究設計事務所
東京都千代田区九段北1-14-21
ここに注目!
○ビルと一体となった神社建築
○コンクリート造りの現代的な社殿
[とに~の呟き]
「神社とテナントビルの、まさかのコラボ!
ビルの上には、なんと、剣が!
あれを抜いた人間こそが、勇者?」
02 日本基督教団 九段教会/田淵諭
東京都千代田区九段北1-15-1
ここに注目!
○ストイックな精神性や荘厳さを、現代建築で表現
○四角い敷地ながら、出入り口の導線を斜めに取り入れている
○三角形の変則的な教会建築にすることにより、掲げられた十字架を、より強調している
[とに~の呟き]
「シンプルながらも、勇ましい教会。
近くに、靖国神社があるのに、ブレてない (?)」
03 インド大使館・インド文化センター/宮崎浩
東京都千代田区九段南2-2-11
ここに注目!
○大使館建築ながら、ガラスファサードで開放的
(普通、大使館建築は、セキュリティなどの理由から、閉ざされた建築になる)
○ファサードには、ガラススクリーンだけでなく、花崗岩と木質材料を組合せている
[とに~の呟き]
「全然、インドっぽくないじゃん!
…と、はじめは腹立たしかったのですが (←なぜ?)
“オープンなイメージ=ガラス” と聞いて、精神的にインドっぽい建築なのだと納得」
04 千鳥ケ淵戦没者墓苑/谷口吉郎
東京都千代田区三番町2
ここに注目!
○海外で亡くなられた戦没者の遺骨を納めるために、国により建設された無名戦没者の墓
○六角堂とその向かいにある休憩所が、谷口吉郎の作
[とに~の呟き]
「おそらく普段は、この空間の性質上、とても静かな場所なのだろうと思いますが。
たまさか訪れた日は、何やらせわしく働く会場設営の方々がいらっしゃいました。
盆と正月が一編にやってきたよう」
05 イタリア文化会館ビル/ガエ・アウレンティ
東京都千代田区九段南2-1-30
ここに注目!
○コンクリートとガラスによるイタリア風のデザインと、
日本の城壁や石垣、格子や障子を思わせる幾何学模様とを融合させている
○日本の伝統色である朱色をイメージした赤一面の外観
[とに~の呟き]
「“この赤い壁は、皇居付近の景観を乱す!美しくない!塗り替えろ!”
そんな反発を受けている建物。
そういう反発もまた、美しくない。」
14:30 ちょっと休憩。靖国神社
06 法政大学55・58年館/大江宏
東京都千代田区富士見
(講師のペンさんオススメである南側から望む)
ここに注目!
○モダニズム建築の傑作の一つに数えられる
○バリアフリーの概念もまだない1950年代にスロープを設置
○建物の北側は、ガラスで外壁面が構成されており、カーテンウォールの先駆的作品とされる
[とに~の呟き]
「モダニズム建築は、数々観てきましたが。
それでも、純粋にカッコイイと思えた建築。
1955年・1958年に建てられたから、55・58年館という安易さだけ、いただけない (笑)」
07 宮崎県東京ビル/坂倉建築研究所
東京都千代田区九段南4-8-2
ここに注目!
○住宅部分の下半分が台形に競り出した特徴的な外観
○1階と2階部を繋ぐスロープをはじめ、スケールアウトな部分が随所に見られる
[とに~の呟き]
「九段下の一角に、こんなに個性的な建物があったなんて。
どげんかせんといかん建築。」
08 九段小学校/東京市臨時建築局学校建設
東京都千代田区三番町15
ここに注目!
○震災後の「復興小学校」の特徴を残す歴史的に貴重な建造物
○ドイツ表現主義 (=建築を有機的な曲線で表現した芸術運動) の影響を受けている
[とに~の呟き]
「これでもかと、曲線が表現された建築。
おかげで、校庭にも、曲線が・・・あ、ただの陸上コースか。」
15:30 ちょっと道草。英国大使館
09 ワコール麹町ビル/黒川紀章
東京都千代田区麹町1-1-2
ここに注目!
○ポストモダニズム建築を代表する一つ
○未来的なモチーフと和のモチーフ (…もあるらしい。) を共生させたデザイン
[とに~の呟き]
「ワコールは、男性はお世話にならないブランド。
ただ、これだけヘンテコな建築を建ててくれて。
建築ツアー的としては、お世話になりました!」
10 国立劇場/岩本博行
東京都千代田区隼町4-1
ここに注目!
○国内外応募総数307件のコンペ案の中から1等に入選した建築
○正倉院を模した校倉造り風のデザイン
[とに~の呟き]
「シンプルながら飽きの来ないデザイン。
前回のツアーで観た昭和館も、正倉院をイメージした建築。
同じイメージでも、ここまで違うとは。」
17:00 タイムアップ
ということで、第2回目は、国立劇場にて終了!
不定期連載の次回は、国立劇場よりスタート。
果たして、東京駅に戻れるのか。戻れないのか。
首を長くして、結果をお待ちください。
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皇居をぐるりと歩いたならば ~皇居一周建築ツアー②~
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