現在、國學院大學博物館では、思わず・・・
「なんだ、これは!」
と声に出してしまいそうになる展覧会が開催されています。
その名は、“いのちの交歓-残酷なロマンティスム-”。
こちらは、岡本太郎記念館とコラボした展覧会で、
タイトルは、人間と人間以外のモノたちとの 「食べる/食べられる」 の関係性を、
岡本太郎が “いのちの交歓” と呼んだことに由来しています。
展覧会場は、まさに食べるか食べられるかのカオス状態。
岡本太郎の作品を中心に、
岡本太郎 《雷人》 岡本太郎記念館蔵
彫刻家・藤原彩人さんら若手アーティストの作品、
さらに、地球が造りだした自然物や、
旧石器時代以降の様々な人工物が、
まさにぶつけられるが如く、
荒々しくダイナミックに展示されていました。
岡本太郎×考古物。
普段は、決して交わることがないであろう取り合わせ。
その取り合わせがマッチしていたかというと・・・う~ん、難しいところです。
と言いますか、よくわからなかったというのが本音のところです。
共鳴していたようにも見えましたし、
ただ、共生していただけのようにも見えましたし、
むしろ、互いに打ち消しあっていたようにも見えました。
ただ、確実に一つ言えるのは、
この取り合わせを見たことによって、今までにない感情が芽生えたということ。
本能的にゾワゾワゾクゾクするものがありました。
「なんだ、これは!」 としか言いようのない展覧会。
衝撃の大きさと、その衝撃をうまく咀嚼できない感じは、
にゃんこスターのネタを初めて見たときに通ずるものがあります。
さてさて、面白い面白くない、理解できるできないは別として、
今回の展覧会もにゃんこスターのネタも、やっている人間が楽しんでいることは伝わってきます。
岡本太郎の 《遊ぶ字》 を床のあちこちに配置したり、
顔をモチーフにした岡本太郎の作品の下に、無数の土偶の顔を積んでみたり、
1950~60年代に作られた日本製の革製品と現代のイタリア製の革製品をこれ見よがしに並べてみたり、
いい意味で、学芸員さんが好き勝手やっていました。
ここまでやり切っていると、清々しくすら感じられます。
特に好感を抱いたのが、キャプションの言い回し。
こちらは、一見何の変哲もない米櫃ですが。
キャプション上では、「人が食事に使った米櫃を虫が喰う」 となっていました。
なるほど。
その観点はなかったです。
ちなみに、今回の展覧会には、
2014年のVOCA賞を受賞した田中望さんの作品も出展されています。
VOCA賞受賞作である 《ものおくり》 も出展されており、久々の対面を果たしましたが、
個人的には、《イザナギ》 という作品がお気に入り。
アートフロントギャラリー蔵
人々の代わりに描かれるウサギたちの姿も愛らしかったのですが、
それ以上に仏様 (?) の代わりとして描かれた大根が愛らしかったです。
たまに、変な形の大根が収穫されたというニュースが報じられていますが。
だいたいは、セクシー系な感じで、
あぐらスタイルの大根は、目にしたことがありません。
いつかこんな大根に出会いたいものです (←?)。
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いのちの交歓-残酷なロマンティスム-
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