今何かと話題の両国国技館のほど近く、
旧安田庭園の一角に、刀剣博物館が移転リニューアルオープンしました。
移転前の代々木時代の刀剣博物館は、
年季の入った病院みたいな建物と言いましょうか、
年季の入った剣道場みたいな展示室と言いましょうか。
全体的に、“どよんと” していて、どことなくかび臭いような印象がありましたが。
新生・刀剣博物館は、そんな古びたイメージを一刀両断。
切れ味抜群のスタイリッシュな空間に生まれ変わっていました。
モダンなシティホテルのよう。
そんな劇的ビフォーアフターほやほやの刀剣博物館で、
開館記念展として開催されているのが、“現代刀職展 ―今に伝わるいにしえの技―” です。
“新作名刀展” と “刀剣研磨・外装技術発表会”。
それぞれ毎年1回、刀剣博物館で開催されてきた伝統ある展覧会を、
今回の移転リニューアルを記念し、60年の歴史の中で初めて合同で展示するものです。
国宝の刀剣事情に関しては、多少なりとも勉強してきましたが。
現代の刀剣事情となると、全くの未知の領域。
「〇〇〇の知らない世界」 状態です。
刀剣界で最も権威ある 『高松宮記念賞』 も初耳なら、
それに次ぐ薫山賞や寒山賞も初耳。
刀剣そのもののだけでなく、
柄前や鍔、白鞘といった刀装具ごとにも賞があるのも初耳でした。
平成の世でも、そういうニッチな世界の職人さんが健在であることに、ただただビックリ。
しかも、しのぎを削っているだなんて。
今回の展覧会を通じて、いろいろと学ぶものはありましたが、
この知識そアウトプットする機会は、おそらくそうそうないでしょう。
ちなみに、優秀作や努力賞、入賞の他に、
審査・鑑査なし (無鑑査) で出品できるレジェンドたちの作品もありました。
正直なところ、刀剣を見る目が僕には無いので、
高松宮記念賞の刀も、努力賞の刀も、無鑑査の刀も、そこまで大差がないような・・・。
というか、刃紋がカモフラ柄っぽい小澤茂範さんの 《銘 相州住茂範 平成二十九年春吉日》 を除いて、
どれも似たり寄ったりにしか見えなかったのですが
羽川安穂さんの 《素銅地金赤銅着紋入刻み二重鎺》 しかり、
長嶺雅臣さん 《家紋透象嵌鐔》 しかり、
刀装具に関しては、無鑑査の作品がやはり頭1つ2つ抜きん出ていました。
一流のオーラを放ちつつ、威厳もありつつ、どこか洒脱さ、チャーミングさもありつつ。
人に例えるなら、GACKTのような感じでしょうか。
個人的に一番惹かれたのは、三谷修史さんによる柄前です。
そのデザインに一目惚れ。
思わず欲しくなってしまいました。
・・・・・刀、持ってないですが。
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現代刀職展 ―今に伝わるいにしえの技―
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