現在、静嘉堂文庫美術館で開催されているのは、
“歌川国貞展~錦絵に見る江戸の粋な仲間たち~” という展覧会です。
こちらは、静嘉堂文庫美術館が所蔵コレクションの中から、
幕末に活躍した浮世絵師・歌川国貞の浮世絵を一挙大公開する展覧会。
歌川国貞をフィーチャーした展覧会といえば、
2014年に太田記念美術館で開催された “没後150年記念 歌川国貞” が、記憶に新しいところです。
そちらと比べてしまうと、今回の歌川国貞展は、小規模な感は否めません。
しかし、日本最高峰の保存状態の呼び声が高い静嘉堂の国貞コレクション。
浮世絵自体の色の美しさ、鮮やかさに関しては、
圧倒的に今回の歌川国貞展の出展作のほうが勝っていました!
歌川国貞 《北国五色墨(花魁)》 大判錦絵 文化12年(1815)頃 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、前期 [2/25] まで)
歌川国貞 《新板錦絵当世美人合 杜若きどり》 大判錦絵 文化12年(1815)頃 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、後期 [2/27] から)
ブラウン管テレビと4Kテレビの映像くらいの差があります。
量より質の歌川国貞展と言えましょう。
さてさて、静嘉堂の国貞コレクションの一番の特徴は、
ウラオモテ貼込みの折帖 (蛇腹状の折り本) に仕立てられているということ。
そのため、ほとんど光に当たることがなく、退色を免れてきたようです。
ちなみに、折帖にスクラップする (?) 際に、
歌川国貞 《卯の花月》 大判錦絵3枚続 江戸時代末期(19世紀半ば頃) 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、前期 [2/25] まで)
耳 (=浮世絵の周囲の白い部分) は、躊躇なくカットティングされてしまった模様。
普通の展覧会では、なかなか目にすることのない状態の浮世絵を楽しむことが出来ます。
(余談ですが、耳がない状態の浮世絵は、コレクターには不人気なのだとか)
さてさて、今回出展されていた作品の中で、
特に印象に残っているのが、《誂織当世島(金花糖)》
という一枚 。
歌川国貞 《誂織当世島(金花糖)》 大判錦絵 弘化2年(1845)頃 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、前期 [2/25] まで)
女性が身にまとっている着物の柄。
そして、背景。
今の眼で見ても、十分にカッコいいです。
そんな絵師・国貞のデザインセンスも、凄まじいものがありますが。
この複雑な紋様を正確無比に彫った彫師や、
寸分狂わず摺り上げた摺師の職人技も、凄まじいです。
まさに超絶技巧。
ちなみに、こちらも絵師、彫師、摺師、
三者三様の超絶技巧の腕が冴えわたった一枚です。
歌川国貞 《星の霜当世風俗(行燈)》 大判錦絵 文政2年(1819) 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、前期 [2/25] まで)
シルエットを効果的に取り入れたデザインセンス。
女性が身にまとっている着物はもちろん、姿見に掛けられている着物の柄の細かさ。
光のグラデーションの再現。
どれをとってもパーフェクト!
浮世絵は個人種目でなく、チーム戦だったのですね。そだねー。
1位を目指して、ランキングに挑戦中!
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こちらは、静嘉堂文庫美術館が所蔵コレクションの中から、
幕末に活躍した浮世絵師・歌川国貞の浮世絵を一挙大公開する展覧会。
歌川国貞をフィーチャーした展覧会といえば、
2014年に太田記念美術館で開催された “没後150年記念 歌川国貞” が、記憶に新しいところです。
そちらと比べてしまうと、今回の歌川国貞展は、小規模な感は否めません。
しかし、日本最高峰の保存状態の呼び声が高い静嘉堂の国貞コレクション。
浮世絵自体の色の美しさ、鮮やかさに関しては、
圧倒的に今回の歌川国貞展の出展作のほうが勝っていました!
歌川国貞 《北国五色墨(花魁)》 大判錦絵 文化12年(1815)頃 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、前期 [2/25] まで)
歌川国貞 《新板錦絵当世美人合 杜若きどり》 大判錦絵 文化12年(1815)頃 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、後期 [2/27] から)
ブラウン管テレビと4Kテレビの映像くらいの差があります。
量より質の歌川国貞展と言えましょう。
さてさて、静嘉堂の国貞コレクションの一番の特徴は、
ウラオモテ貼込みの折帖 (蛇腹状の折り本) に仕立てられているということ。
そのため、ほとんど光に当たることがなく、退色を免れてきたようです。
ちなみに、折帖にスクラップする (?) 際に、
歌川国貞 《卯の花月》 大判錦絵3枚続 江戸時代末期(19世紀半ば頃) 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、前期 [2/25] まで)
耳 (=浮世絵の周囲の白い部分) は、躊躇なくカットティングされてしまった模様。
普通の展覧会では、なかなか目にすることのない状態の浮世絵を楽しむことが出来ます。
(余談ですが、耳がない状態の浮世絵は、コレクターには不人気なのだとか)
さてさて、今回出展されていた作品の中で、
特に印象に残っているのが、《誂織当世島(金花糖)》
という一枚 。
歌川国貞 《誂織当世島(金花糖)》 大判錦絵 弘化2年(1845)頃 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、前期 [2/25] まで)
女性が身にまとっている着物の柄。
そして、背景。
今の眼で見ても、十分にカッコいいです。
そんな絵師・国貞のデザインセンスも、凄まじいものがありますが。
この複雑な紋様を正確無比に彫った彫師や、
寸分狂わず摺り上げた摺師の職人技も、凄まじいです。
まさに超絶技巧。
ちなみに、こちらも絵師、彫師、摺師、
三者三様の超絶技巧の腕が冴えわたった一枚です。
歌川国貞 《星の霜当世風俗(行燈)》 大判錦絵 文政2年(1819) 静嘉堂文庫蔵 (注:展示は、前期 [2/25] まで)
シルエットを効果的に取り入れたデザインセンス。
女性が身にまとっている着物はもちろん、姿見に掛けられている着物の柄の細かさ。
光のグラデーションの再現。
どれをとってもパーフェクト!
浮世絵は個人種目でなく、チーム戦だったのですね。そだねー。
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