現在、Gallery A4 (ギャラリーエークワッド) で開催されているのは、
“BRIDGE−大野美代子の人と人、街と町を繋ぐデザイン−” という展覧会です。
えっ、ウチの母親の展覧会?!
と、ほんの一瞬だけ、ビックリしましたが、
よくよく見てみたら、『大山』 でなく 『大野』 でした。
・・・・・まぁ、ですよね。
ウチの母親の展覧会なんて、開催されるわけがありませんよね。
さてさて、こちらは、2016年に逝去された、
プロダクトデザイナー・大野美代子さんに焦点を当てた展覧会です。
正直なところ、この展覧会を通じて、その名前を初めて知ったのですが。
実は、世界的にも評価されている橋梁デザイナーとのこと。
“えっ、あの橋も!この橋も?!”
彼女が手掛けた数々の橋には、知らず知らずお世話になっていました。
そんな大野さんがデザインした橋の中でもっとも有名なのが、こちらの橋です。
サザンの 『LOVE AFFAIR 〜秘密のデート』 でもお馴染みの橋。
そう。横浜のシンボルともいうべき、横浜ベイブリッジです。
横浜ベイブリッジの特徴は、街中から約2㎞ほど離れた位置にあるということ。
そのため、遠景からあらゆる角度で目にしても、機能的で彫刻的に美しい橋を目指したのだそうです。
なるほど。そこまで計算されて、設計された橋だったのですね。
また、大野さんが初めて手掛けた橋というのが、今も板橋にある蓮根歩道橋。
今でこそ、当たり前となっていますが、
手すりが、高いものと低めのものと2重で取り付けられていたり、
高齢者や妊婦さんのためのベンチが設けられているのは、当時は、かなり珍しいことだったそう。
この優しいアイディアが詰まった歩道橋で一躍注目を浴び、
以来、大野さんは橋梁デザイナーとして、多くの橋の設計を手掛けます。
例えば、グッドデザイン賞を受賞した熊本県の鮎の瀬大橋や、
横須賀の汐入交差点上に架かるX型の歩道橋・ベイウォーク汐入、
広島の鶴見橋や小田原ブルーウェイブリッジ、
辰巳の森歩道橋、川崎ミューザデッキなども、大野さんの設計によるもの。
皆様の街にある、もしくは、毎日利用している橋も大野さんが設計した橋かもしれません。
ちなみに、個人的に何よりも驚いたのは、
千葉駅から千葉市美術館に向かって歩いているときに出会う千葉モノレール橋。
これも、大野さんが手掛けた橋だったのですね!
学生時代から数えると、軽く100回以上は目にしているのではないでしょうか。
それだけ身近な橋であるにもかかわらず、
これまでの人生で一度も、設計者の名前を調べようと思ったことはありませんでした (汗)。
きっと、今回の機会がなかったら、
一生、大野美代子さんという偉大な橋梁デザイナーを知ることはなかったでしょう。
今回の展覧会が、橋渡ししてくれました。
この名、忘れるべからず。
そうそう、会場には、大野さんが手掛けた椅子も紹介されていました。
その近くには、今回からGallery A4に出現したコーヒーコーナーも。
さすがに無料ではなかったですが、
100円で本格的なコーヒーが楽しめました。
(展覧会は無料です!)
コーヒーを飲みながら、ゆったり展覧会を楽しまれてみてはいかがでしょうか。
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BRIDGE−大野美代子の人と人、街と町を繋ぐデザイン−
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