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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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ニッポン貝人列伝 -時代をつくった貝コレクション-

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現在、LIXILギャラリーで開催されているのは、
“ニッポン貝人列伝 -時代をつくった貝コレクション-” という展覧会です。





こちらは、貝類学者や貝コレクターなど、
日本の貝界 (?) にその名を残す10人のレジェンド、誰が呼んだか 『貝人』 を特集した展覧会で、
10人の貝人の功績とともに、彼らの珠玉の貝コレクションが紹介されています。

正直なところ、10人の貝人のうち誰1人として知らなかったので、
地味な人物、キャラが薄い人物なのだろうと思っていたのですが。
むしろ、その逆!
怪人的に、個性的な人物ばかりでした。
100歳まで研究を続け、『貝聖』 と呼ばれた黒田徳米に、




交流のあった宮沢賢治の短編にトバスキー、ゲンゾスキーの名で登場する、
『岩手博物学の父』『西の熊楠、東の源蔵』 と評された博物学者・鳥羽源蔵に、




その知性と行動力、そして美貌から麗人博物学者と呼ばれた山村八重子に。




まさに、キャラの宝庫です。
貝人に共通していたのは、もちろん貝への情熱。

“貝なんて、全人生をかけるほどのもの??”

と、鑑賞し始めた頃は、疑問に感じていましたが。
会場に展示された美しい貝、不思議な貝を見れば見るほど、貝の魅力にハマっていきました。
これは貝人になるのも納得。
私も貝人になりたい・・・・・かも。
星


紹介したい貝は、多々ありましたが。
それではキリがないので、厳選に厳選した神7ならぬ “貝7” をご紹介いたしましょう。

まずは、フォルムがインパクト大のホネガイ




見るからにパンクでコワモテの貝。
なんと、肉食の貝とのことです。
二枚貝などを捉え、穴を開けて身を食べるのだとか。
見た目通り、ヤバい貝でした。

ヤバい貝の次は、うってかわって、ファンシーな貝をご紹介。
リュウキュウアオイモドキです。




ハート型。
しかも、ピンク。
女子高生を中心に人気を集めそうな貝です。

お次は、シブい貝。
なんでもコレクター人気が高い貝とのこと。




その名も、ブランデーガイです。
“ブランデー色っぽいからブランデーガイ” と思いきや、
コレクターが、この貝をブランデー1本と交換したことに由来するのだそうです。
何その命名理由!
ブランデーガイも、たまったものではないでしょう。

今回紹介されていた中で個人的にもっとも美しいと感じた貝が、オオイトカケ




まさに自然が生んだ造形美。
シンプルイズベストな美しさです。

続いてご紹介したいのは、美しさとは程遠いクマサカガイ




こちらは深海に生息している貝だそうです。
自らの低い円錐形の貝に、他の貝殻や小石などをくっ付けるというユニークな性質を持つ貝。
貝コレクターの貝ですね。


お次は、下の写真の左に映っている大きな貝。
リュウグウオキナエビスです。




「生きた化石」 と呼ばれる貝だそうで、
1968年に日本のとある水族館が高額で購入し、当時のギネス記録に認定されたそうです。
その額、なんと1個1万ドル (!) 。
アワビよりも高いです。
貝って、そんなに高値で取引されるのですね。。。
なるほど。『財』 という漢字に 『貝』 が入っているわけです。


最後に、一番衝撃を受けた貝をご紹介いたしましょう。
アオイガイです。




二つの貝殻を合わせるとアオイの葉のような形になるから、アオイガイ。
白くて美しい貝です。
と思いきや、アオイガイは貝の仲間ではなく、タコの仲間とのこと。
別名、カイダコ。

“どゆこと?????”

理解不能です。
すぐさまスマホで調べてみると、
確かに、この貝殻の中にタコっぽい生物が入って泳いでいる画像が見つかりました。

貝の世界は奥深い。




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