この春、東京国立博物館では、“特別展「名作誕生-つながる日本美術」” が開催されています。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
『名作誕生』 とは、また大きく出たなァと思いましたが。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
『名作誕生』 とは、また大きく出たなァと思いましたが。
その看板に偽りはありませんでした!
仏像あり、
重要文化財 《伝薬師如来立像》 奈良時代・8 世紀 奈良・唐招提寺蔵 (撮影:森村欣司、提供:奈良国立博物館)
国宝あり、
国宝 長谷川等伯 《松林図屛風》 安土桃山時代・16 世紀 東京国立博物館蔵 (注:展示期間は、4月13 日~5月6日)
若冲あり、
重要文化財 伊藤若冲 《仙人掌群鶏図襖》 江戸時代・18世紀 大阪・西福寺蔵
浮世絵あり、琳派あり、蒔絵や陶磁器といった工芸品あり。
日本美術界のスターたちが一堂に会した、
いうなれば、日本美術版の 『オールスター感謝祭』 のような豪華絢爛な展覧会でした。
しかも、ただただ、片っ端からスターをキャスティングしてきただけの展覧会ではありません。
今回の展覧会の最大の特徴は、名作と名作の “つながり” にスポットが当てられていること。
「雪舟の名作のルーツは、中国の名作にあり!」 とか、
「古典の名作にインスパイアされて、岸田劉生の名作は誕生した!」 とか、
地域や時代、ジャンルを超えた全部で12の “つながり” に着目して、名作の数々を紹介しています。
中には、「どちらも雀が描かれてます」 のように、
左)重要文化財 伝宋汝志 《雛雀図》 中国・南宋時代 13 世紀 東京国立博物館蔵
左)王淵 《竹雀図》 中国・元時代 14 世紀 大阪市立美術館蔵 (注:展示期間は、4月13 日~5月6日)
「いや・・・まぁ・・・そういうのでもよければば、何でもアリでしょ」的な。
面白さに直接繋がっていない “つながり” も、チラホラとはありましたが (笑)
“つながり” を意識することで、美術鑑賞がより深く味わえたことは確かです。
点 (=作品1つ1つ) ではなく、線で観る楽しみを伝えてくれる展覧会。
今後の美術鑑賞にもきっと役に立つ、補助線となりうる展覧会です。
さてさて、今回紹介されていた数多くの “つながり” の中で、
個人的にテンションがあがったのは、彫刻と絵画、2つの国宝の普賢菩薩像の競演です。
手前)国宝 《普賢菩薩騎象像》 平安時代・12 世紀 東京・大倉集古館蔵
奥)国宝 《普賢菩薩像》 平安時代・12 世紀 東京国立博物館蔵 (注:展示期間は、4月13 日~5月6日)
まさに、夢の競演!
2つ同時に観られる日がこようとは夢にも思いませんでした。
見比べられたことで、初めて気づいたのですが。
彫刻の 《普賢菩薩騎象像》 のほうが、やや表情が固かったです。
国宝 《普賢菩薩騎象像》 平安時代・12 世紀 東京・大倉集古館蔵
象の背中に乗せられた蓮華台の上で、あぐらのポーズ。
大道芸人なみの絶妙なバランス感覚が必要とされます。
おそらく神経をかなり集中させているのではなかろうか。
その緊張感が伝わってきて、
仏像あり、
重要文化財 《伝薬師如来立像》 奈良時代・8 世紀 奈良・唐招提寺蔵 (撮影:森村欣司、提供:奈良国立博物館)
国宝あり、
国宝 長谷川等伯 《松林図屛風》 安土桃山時代・16 世紀 東京国立博物館蔵 (注:展示期間は、4月13 日~5月6日)
若冲あり、
重要文化財 伊藤若冲 《仙人掌群鶏図襖》 江戸時代・18世紀 大阪・西福寺蔵
浮世絵あり、琳派あり、蒔絵や陶磁器といった工芸品あり。
日本美術界のスターたちが一堂に会した、
いうなれば、日本美術版の 『オールスター感謝祭』 のような豪華絢爛な展覧会でした。
しかも、ただただ、片っ端からスターをキャスティングしてきただけの展覧会ではありません。
今回の展覧会の最大の特徴は、名作と名作の “つながり” にスポットが当てられていること。
「雪舟の名作のルーツは、中国の名作にあり!」 とか、
「古典の名作にインスパイアされて、岸田劉生の名作は誕生した!」 とか、
地域や時代、ジャンルを超えた全部で12の “つながり” に着目して、名作の数々を紹介しています。
中には、「どちらも雀が描かれてます」 のように、
左)重要文化財 伝宋汝志 《雛雀図》 中国・南宋時代 13 世紀 東京国立博物館蔵
左)王淵 《竹雀図》 中国・元時代 14 世紀 大阪市立美術館蔵 (注:展示期間は、4月13 日~5月6日)
「いや・・・まぁ・・・そういうのでもよければば、何でもアリでしょ」的な。
面白さに直接繋がっていない “つながり” も、チラホラとはありましたが (笑)
“つながり” を意識することで、美術鑑賞がより深く味わえたことは確かです。
点 (=作品1つ1つ) ではなく、線で観る楽しみを伝えてくれる展覧会。
今後の美術鑑賞にもきっと役に立つ、補助線となりうる展覧会です。
さてさて、今回紹介されていた数多くの “つながり” の中で、
個人的にテンションがあがったのは、彫刻と絵画、2つの国宝の普賢菩薩像の競演です。
手前)国宝 《普賢菩薩騎象像》 平安時代・12 世紀 東京・大倉集古館蔵
奥)国宝 《普賢菩薩像》 平安時代・12 世紀 東京国立博物館蔵 (注:展示期間は、4月13 日~5月6日)
まさに、夢の競演!
2つ同時に観られる日がこようとは夢にも思いませんでした。
見比べられたことで、初めて気づいたのですが。
彫刻の 《普賢菩薩騎象像》 のほうが、やや表情が固かったです。
国宝 《普賢菩薩騎象像》 平安時代・12 世紀 東京・大倉集古館蔵
象の背中に乗せられた蓮華台の上で、あぐらのポーズ。
大道芸人なみの絶妙なバランス感覚が必要とされます。
おそらく神経をかなり集中させているのではなかろうか。
その緊張感が伝わってきて、