~前回までのあらすじ~
年々、日本国内において、外来種・・・もとい、国宝が増え続けている。
「それらすべてを速やかに捕獲 (=ハンティング) せねば!」
と、立ち上がった国宝ハンター・とに~は、
長年にわたり、『緊急SOS 国の宝ぜんぶ観る大作戦』 を実行中。
これまで捕獲した国宝は、958件。
そして、新たな国宝を求めて、愛媛県へと急行した!
大宝寺、太山寺、石手寺を順調に巡り、
松山市内にある国宝3件は、無事にハンティング。
そして、お隣の今治市にある今治市玉川近代美術館へとやってきました。
何の変哲もない場所にある何の変哲もない美術館かと思いきや。
ゴーギャン、ピカソ、ダリ、シャガール、ウォーホル、黒田清輝、藤田嗣冶…etc
西洋、日本の近代美術の名品がゴロゴロありました。
人も美術館も見た目で判断してはいけませんね。
さらに、今治市玉川近代美術館は、
国宝 《伊予国奈良原山経塚出土品》(ジャンル:考古資料) を管理保管しています。
《伊予国奈良原山経塚出土品》 とは、
玉川町の奈良原神社境内で偶然発見されたという経塚から出土したもろもろです。
こちらの銅宝塔をはじめ、
銅鏡や銅銭、扇や鈴などが一括して国宝に指定されています。
そんなこんなの詳細は、無料貸出のタブレットで知ることができるのですが。
このタブレットが、むちゃくちゃ重かったです!
ASUSって、どこのメーカー??
ともあれ、いい筋トレになりました。
愛媛の国宝旅の1日目は、ここで終了です。
2日目。
朝一のバスに乗って、大三島へ。
大三島は、芸予諸島最大の島。
武具甲胄類の国宝を多数有する大山祇神社があることから、『国宝の島』 とも呼ばれています。
国宝ハンターにとっては、まさに夢の島。
ここを訪れる日を、どれだけ楽しみにしていたことでしょうか!
・・・・・・・それなのに。
訪れる数日前から、ニュースを見るたびに、どんよりとした気分に。
なんでも、松山刑務所から脱走した犯人が、しまなみ海道付近を逃走しているとのこと。
まさか国宝ハンターが、リアル 『逃走中』 に巻き込まれることになろうとは (泣)
“どうか逃亡犯と遭遇しませんように!”
それだけを祈りつつ、大山祇神社 (おおやまづみじんじゃ) を目指しました。
で、こちらが大山祇神社。
海の神、戦いの神として、歴代の朝廷や武将から尊崇を集めていたそうで、
古くは源氏や平氏、村上水軍の武将たち、近代に入ってからは伊藤博文や山本五十六、
現在でも、海上自衛隊や海上保安庁の幹部などが参拝している神社なのだそうです。
きっとそういう勇ましい人たちは、ビビらないのでしょう。
あちらこちらに、毒蛇注意の看板が堂々と掲げられていました。
逃亡犯に遭遇するよりも、むしろこっちのが怖いです。
「どうか逃亡犯と毒蛇と遭遇しませんように!」 と参拝を済ませた後は、
いよいよ宝物館へ。
こちらの宝物館には、源義経が壇ノ浦の戦いで着用していた 《赤絲威鎧〈大袖付/〉》(ジャンル:工芸品) や、
その兄・頼朝が奉納した 《紺絲威鎧〈兜、大袖付/〉》(ジャンル:工芸品) を含む、
《紫綾威鎧〈大袖付/〉》(ジャンル:工芸品)、《沢瀉威鎧〈兜、大袖付/〉》(ジャンル:工芸品)、
《大太刀〈銘貞治五年丙午千手院長吉/〉》(ジャンル:工芸品)、《禽獣葡萄鏡》(ジャンル:工芸品)、
《大太刀〈無銘伝豊後友行/〉》(ジャンル:工芸品)、《牡丹唐草文兵庫鎖太刀拵》(ジャンル:工芸品) といった国宝が所蔵されています。
その数、計8件。
国宝大量ゲットです。
ちなみに、宝物館には、他にも貴重な武具や甲冑がありました。
国宝ではなく重要文化財ですが、あの弁慶の薙刀や、
胸の部分が膨らみ、ウエストが絞られている現存唯一の女性用鎧なんかもありました。
この鎧を着用していたとされるのが、大山祇神社の大宮司の娘・鶴姫です。
16歳という若さで出陣したことから、
「瀬戸内海のジャンヌ・ダルク」 とも呼ばれているとのこと。
境内には、そんな鶴姫の銅像が建てられていました。
鶴姫は人気が高いらしく、足元にはたくさんのお賽銭が置かれていたのですが。
なぜか、1円玉オンリー・・・。
「もう少しあげてあげてよ~」
欽ちゃんみたいな気持ちになりました。
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第百五十九話 国宝ハンター、ねだる!
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