~前回までのあらすじ~
一度でいいから見てみたい、文化庁が国宝決めるとこ。
国宝ハンター・とに~です。
全ての国宝を目にするべく、日本全国を駆け巡っています。
文化庁が指定した国宝は、街中にあるとは限りません。
時には、山の上や森の奥など、公共交通機関で行くのが難しい場所に国宝があることも。。。
先日は、そんな国宝のうちの一つ、兵庫県の朝光寺を訪れたのでした。
といったところで、前回までのあらすじは、お開き。
せっかくレンタカーを借りたので、
朝光寺から車で約30分ほどの浄土寺へと向かいました。
こちらも車で訪れるのが前提なのでしょうか。
ドライブインの看板サイズの看板が目印となっていました。
到着したのは、11時半。
なにげに拝観時間をチェックすると・・・
「えっ?お昼休憩があるの?!」
のんびりしている場合ではありませんでした。
早く拝観を済まさなければ!
こちらが、浄土寺の本堂です。
しかし、国宝ではなく、重要文化財。
特に参拝者もおらず、ひっそりとしていました。本堂なのに。
国宝に指定されているのは、こちらの 《浄土寺浄土堂(阿弥陀堂)》(ジャンル:建造物) です。
じょうどじじょどどっ・・・あっ。
実に言いにくいです。
浄土寺浄土堂は、赤い色をしていましたが。
もし、他に黄色いのと青いのがあったら、
「赤浄土寺浄土堂 黄浄土寺浄土堂 青浄土寺浄土堂」 となるところでした (←?)。
赤だけで良かったです。
さてさて、そんな浄土寺浄土堂。
外観はまぁまぁ地味ですが、内部に入ってビックリ!(注:内部は写真撮影禁止です)
柱や梁、貫 (=複数の柱を貫通する水平材) など、
朱に塗られた建材が、シンプルかつダイナミックに組み合わされていたのです。
圧倒的な構造美!
自然と、「おぉぉぉぉ~」 と声をあげてしまいました。
さらに、この浄土堂には、もう一つ驚きの仕掛けが!
その秘密は、建物の裏側にあります。
浄土堂のセンターには、天井スレスレの大きさに、
快慶作で国宝の 《木造阿弥陀如来及両脇侍立像(浄土堂安置)》(ジャンル:彫刻) が安置されているのですが。
夕方になると、建物の背後から西日が射し、それが床に反射、さらに天井に反射、
もう一つおまけに正面に反射し、仏像全体が赤く染まるように設計されているのだそうです。
その光景、まさに浄土のよう!
是非とも、その光景を拝みたいところですが、
この日のスケジュールの関係上、次の場所に向かわざるを得ません。
後ろ髪を引かれる思いで、浄土寺を後にすることに。
「いつかまた、晴れた日の夕方に訪れることができますように!」
去り際に、仏様にお祈りしました。
と、その際に、阿弥陀如来像のサイドにいた勢至菩薩像に、何やら違和感を覚えたのです。
顔が妙なわけでもないし、服装が妙なわけでもないし・・・う~ん。
しばらくして、その理由に気が付きました。
人差し指と中指の間で挟むようにして、水瓶を持っているではないですか。
ブランデーか!
さてさて、浄土寺から車を走らせること約45分。
お次は、加古川市にある鶴林寺へと到着しました。
こちらは、聖徳太子が開基したとも伝えられる兵庫県でも有数の古寺。
多くの文化財を有していることから、「西の法隆寺」 とも称されているのだそうです。
ちなみに、法隆寺が所有する国宝は、40件。
対して、「西の法隆寺」 が所有する国宝は、《鶴林寺本堂》(ジャンル:建造物) と、
《鶴林寺太子堂》(ジャンル:建造物) 、
・・・・・・・・・以上。
2件だけでした。
この前に観た朝光寺本堂や浄土寺浄土堂が良すぎて、
鶴林寺の2件は国宝建造物は、そこまで印象に残らず。。。
強いて印象に残ったことと言えば、本堂内に、日本最古とされる鶴の絵と、
謎すぎるフォトサービスがあったことくらいなものです。
それと、国宝ではないですが、境内にある新薬師堂内に・・・
あの 『トリビアの泉』 で、「ウインクしている仏像がある」 と紹介された仏像がいました。
確かに、ウインクしている仏像がいた。
そして、両サイドの仏像も、爽やかな表情をしていた。
なんか青春感が溢れていた。
14へぇ。
ちなみに、補足国宝ハンター (?) としては、
この後、兵庫県から京都へと移動し、京都国立博物館を訪れています。
そして、開催中の “特別展 池大雅 天衣無縫の旅の画家” で、
《紙本著色山水人物図〈池野大雅筆/襖貼付〉》(ジャンル:彫刻) をハンティングしました。
2へぇ。
今現在の国宝ハンティング数 972/1115
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第百六十一話 国宝ハンター、噛む!
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