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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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さあ、今、我が人生の最大の出発にきた

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現在、新宿の草間彌生美術館で開催中の展覧会、
“さあ、今、我が人生の最大の出発にきた” に行ってきました!
草間さんの 「人生の最大の出発」 とは、一体、どのようなものなのか?
ここにきて、まだ出発するつもりなのか?
そもそも、どこへ出発するのか??
いろいろ気になって仕方ない、何とも意味深な展覧会タイトルです。


まず最初の展示室で紹介されていたのは、
1950年代に描かれた貴重なドローイングや水彩作品群。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)


いうなれば、草間さんの創作活動の “出発” 点となる作品の数々です。
代表的な 《無限の網》 シリーズを彷彿とさせる 《No. 10. F.B.》 のように、


草間彌生 《No. 10. F.B.》  ©YAYOI KUSAMA


みながイメージする “草間彌生” の片鱗をのぞかせる作品もありましたが。




‘おっとっと’ のキャラクターのアップを彷彿とさせる(?) 《磁性体》 のように、


草間彌生 《磁性体》 ©YAYOI KUSAMA


今の草間さんからは想像がつかない作風の作品も多々ありました。





しかも、その作風はバラバラ。
一見すると、一貫性はないように思えます。
ただ、どの絵も共通して、内部 (奥側?) から、
ほんのりとした光を放っているように感じられました。
現在の作品と比べて、パワーを抑えているような印象。
のちに、この光が爆発するのだろうという予感めいたものがあります。

ともあれ、あの草間彌生さんも、最初から草間彌生さんだったわけでなく。
このような模索期を経て、今の草間彌生さんがあるようです。





みんな悩んで大きくなったのですね。
そういう意味で、今何かしらの悩みを抱えている方にこそ、オススメしたい展覧会。
星
草間さんの生きざまを目にして、
草間作品のパワーにも圧倒されて。
ちっぽけな悩みは、簡単に吹き飛ばされることでしょう。
で、そのあと、こう思うはず。

「さあ、今、我が人生の最大の出発にきた」

と。


ちなみに、2009年から始まり現在もなお制作が続けられている、
アクリル絵画シリーズ 『わが永遠の魂』 の初公開作品も紹介されていました。


草間彌生 《人生の行路》 ©YAYOI KUSAMA


タイトルは、《人生の行路》
ジャングルのような場所もあれば、砂漠のような場所も、
もはや地球上ではない、どこか遠くの惑星のような場所も見受けられます。
人生の行路は、とても険しいようです。


  草間彌生美術館
  開館日:木・金・土・日曜日および国民の祝日
  日時指定・各回定員入れ替え制
  毎月1日10:00 (日本時間) に美術館webサイトにて翌々月分のチケット発売開始
  https://yayoikusamamuseum.jp/
  ※当日券はございません。





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