美術品を手に、銀座を代表するギャラリーの数々を訪問し、
昔話 『わらしべ長者』 のように、物々交換してもらおうという企画。
それが・・・
突然ですが、このブログの記事に、
「いいね!」 をいつも押してくださっている皆さま、本当にありがとうございます。
こうして、ブログを毎日書き続けていられるのは、皆さまの 「いいね!」 があるからこそ。
「いいね!」 に対しての 「いいね!」 ボタンがないので、
感謝のリアクションが返せず、ヤキモキしていますが、常に 「ありがたいね!」 と思っています。
これからも、どうぞよろしくお願いします!
さて、そんな 「いいね!」 してくださる多くの人の中に、
『美術の精通者として』 というブログをされているやすひろさんという方がいます。
ここ5年近く、ほぼすべての記事に、「いいね!」 してくださっているのではないでしょうか。
もちろん、この 『わらしべ長者生活』 企画も、毎回欠かさず、「いいね!」 してくだっています。
実は、やすひろさんは、とある銀座の画廊の社員さん。
そろそろ、「(ウチの画廊に) 来ないね!」 と思っているはず!
ということで、今回ようやく、やすひろさんが務める花田美術にやってまいりました。
焦らしに焦らして、すいません。
花田美術は、昭和58年に設立された画廊で、
今の場所 (銀座中央通りにある 『とらや』 の真裏) に移ってから、20年近くが経つそうです。
取り扱っている作家は、主に物故作家。
東山魁夷に片岡球子に梅原龍三郎にピカソに・・・錚々たるメンツが顔を揃えています。
ちなみに、僕が訪れた日は、棟方志功の作品の数々が、画廊内を飾っていました。
もし、棟方志功の作品と交換という流れになったら、どうしましょう?!
いや、棟方志功の作品に限らず、
東山魁夷でも片岡球子でも梅原龍三郎でもピカソでも、僕は全然構いません。
今回の企画を快く引き受けてくだった花田美術取締役・花田淳 (はなだじゅん) さんを前にして・・・
夢は大きく広がるばかりです!
交換する候補の作品は、事前に用意してくださっているとのこと。
それらの作品が待つ別室へと案内されました。
と、その部屋に入った瞬間、目に飛び込んできたのが、こちらの作品↓
これって、もしや五木田智央さんの作品では?!
五木田智央さんといえば、現在、人気急上昇で、
東京オペラシティアートギャラリーでの最新個展も大評判のアーティスト。
そんな五木田智央さんの作品が、交換の候補なのかと思いきや。
「いや、その作品は、好きで飾ってあるだけ (笑)」
とのこと。
・・・・・・ですよねぇ。
ともあれ、五木田さんを含め、現代の作家にも関心を抱く花田さん。
しかし、是非とも個展を開きたいと思った現代作家は、これまで2人しかいないそうです。
その1人が、ホキ美術館でもお馴染み人気写実画家・塩谷亮さん。
(↑お二人の対談している様子が、YouTubeにアップされていました)
そして、もう1人が、町田結香さん。
2015年に武蔵野美術大学を卒業したばかりの若手女性画家です。
若手ながらも、その実力と人気は折り紙付き。
町田さんの作品をどうしても手に入れたいという、
熱狂的なファンが、もうすでに何人もいらっしゃるそうです。
また、花田さん曰く、町田さんの作品を前にして、
感動のあまり、ブルブルと震えている人を、何人も目にしたことがあるそう。
画商歴が20年近くになる花田さんも、
これほどまでに反響が大きいアーティストには出会ったことがないとのこと。
町田結香旋風が巻き起こるのは、もはや時間の問題といえそうです。
そんな町田結香さんの作品3点が、今回の交換の候補。
右の作品のタイトルは、《灯》。
左上は、《狭間》、左下は、《君のことば》 です。
町田さんが描く女性は、視線がどこか定まっていません。
前を見ているような、横を見ているような。遠くを見ているような。
むしろ、違う世界を見ているような印象さえ受けます。
その独特な視線と感情をあまり感じさせない表情は、インパクト大。
一度目にしたら忘れられない作風です。
パッと見は、若干・・・というか、なかなか薄気味悪いのですが。
しばらく眺めていると、自然とその気持ちは和らいでいきました。
描かれている女性は、お世辞にも超美人とは言えません。
なのに、なぜか妙に気になって (惹かれて?)、
ついち何度も作品の女性に目が向ってしまうのです。
しかし、どれだけ目にしても、視線が合うことはありませんでした (←当たり前ですが)。
いつかは視線を交わしたい。
この永遠に叶わない、もどかしさのようなものに町田結香ファンは惹かれているのかもしれません。
さてさて、どの作品も甲乙つけがたし。
シュルレアリスムっぽい 《灯》 にも惹かれますし、
アメリカのカルト映画のワンシーンのような 《狭間》 にも惹かれますし、
どことなくボッティチェリの 《春》 を彷彿とさせる 《君のことば》 にも惹かれます。
どの作品と交換してもらうか、悩みに悩んで、視線をあっちこっちに動かしていると、
見かねた花田さんが、バックヤードから、とっておきの1枚を持ってきてくださいました。
「その作品が、いいです!!」
一目惚れで、即決。
こうして、鯉江良二さんの 《引出し黒茶盌》 は、
町田結香さんの 《得難きもの》 に交換されることとなりました。
そんなわけで、今、我が家には、町田さんが描いた天使がいます。
僕の暮らしを見つめてくれている・・・なんてことは、まるでない。
天使なんかじゃない・・・かも。
ただ、なんとなく祝福されているような、
何かを肯定されているような、不思議な心強さがあります。
ちなみに。
銀座の画廊を、ひいては、銀座の街を盛り上げたいと、常日ごろ願っているという花田さん。
画商としてのお仕事とは別に、アートマガジン 『銀座室礼』 を年2回発行し、
銀座の画廊の情報や、銀座のお店の情報などを発信しているのだそうです。
撮影から取材から編集から、すべて手弁当。
売れば売るほど、赤字になってしまうのだとか (笑)
そんな 『銀座室礼』 の出来立てホヤホヤの最新刊が、こちら↓
この一冊は、交換品ではなく、頂き物。
【今回ご協力いただいた画廊】
花田美術
住所:東京都中央区銀座7-8-16 サンライズビル1階
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