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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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特別展「縄文ー1万年の美の鼓動」

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全国の縄文好きの皆さま、朗報です!
この夏、東京国立博物館では、過去最大規模の縄文展、
“特別展「縄文ー1万年の美の鼓動」” が開催されています。


(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)


出展数は、貫禄の200件強!
しかも、北は北海道から南は沖縄まで、




日本全国から選抜された縄文時代の名品優品が大集合しています。
教科書でお馴染みのあの名品や、考古学的に非常に価値の高い優品が勢ぞろい。
まさに、「縄文の美」 のオールジャパンです!





ちなみに、展示室のあちこちに紐状のものがあったので、もしや・・・と思ったら。




やっぱり、縄文でした (笑)
会場デザインまで、縄文尽くしの展覧会です。


さてさて、何と言っても、今展覧会の最大の目玉は、縄文国宝室。




こちらは、新潟県十日町市で出土した 《火焰型土器》 や、


国宝 火焰型土器 新潟県十日町市笹山遺跡出土 紀元前3000~前2000 十日町市蔵(十日町市博物館保管) 撮影=小川忠博


ちょっとボビー・オロゴン似の 《合掌土偶》 など、


国宝 土偶 合掌土偶 青森・八戸市蔵(八戸市埋蔵文化財センター是川縄文館保管)
青森県八戸市 風張1遺跡出土 縄文時代(後期)・前2000~前1000年



縄文時代の国宝のみしか展示されない贅沢な展示室です。
現在は縄文時代の国宝4件が、比較的ゆったりとしたスペースで展示されていますが。
7月31日からは、なんと残りの国宝2件も合流するそう。
縄文時代の国宝6件が一堂に会すのは、今回が歴史上初めてです。
歴史の目撃者となる貴重な機会ですよ!
星星


ちなみに、個人的にハイライトだったのは、土偶や岩偶の特集コーナーです。





日本全国から選び抜かれた縄文時代のゆるいキャラが集結。
縄文時代版ゆるキャラグランプリといった様相を呈していました (笑)
僕のイチオシは、自分が亥年生まれということもあって、《猪型土製品》 です。




猪突猛進とは真反対ののほほんとしたイノシシ。
しっぽを振って、近づいてきてくれそうな妙な愛嬌があります。
ただ、なんとなくメカっぽい。
というか、ゾイドっぽいです。


それと、写真左の 《顔面把手付釣手土器》 も印象に残った一品。




おちょぼ口をした舞の海秀平のような顔が付いているようにも見えますが。
その下の半月型の部分が、口に見えなくもないです。
すると、大きく口を開けて笑っているような顔に見えてきました。
その場合は、マクドナルドのドナルド似。


また、珍しい偶として、動物の角で作られた 《角偶》 も紹介されていました。




土偶や岩偶よりも、小さいにも関わらず。
可愛さの欠片もありませんでした (笑)
むしろ、禍々しさすら感じます。
こんな感じのヤツ、ウルトラセブンに登場してませんでしたっけ?


他にも紹介したいものは、山ほどありますが、キリがないのでこの辺で。
重要文化財の 《人形装飾付有孔鍔付土器》 を紹介して記事を終えるとしましょう。


重要文化財 人形装飾付有孔鍔付土器 山梨県南アルプス市 鋳物師屋遺跡出土 山梨・南アルプス市教育委員会蔵


完全に、ポーズがツッコミの基本形。
縄文時代から、「なんでやねん!」 はあったのですね。
↑そんなわけないだろ!いい加減にしろ!どうもありがとうございました。




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