Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

巨匠たちのクレパス画展 ―日本近代から現代まで―

1925年に世界初のオイルパステル 『クレパス』 を発明したサクラクレパス (旧・桜クレイヨン商会)
その本社屋に併設されているのが、サクラアートミュージアムです。
コレクションは、近現代日本の絵画約900点。
そのうちの約500点を占めているのは、やはりクレパス画です。

そんなサクラアートミュージアムのクレパス画コレクションの中から、
選りすぐりの作品を紹介する展覧会が、東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催中です。
その名も、“巨匠たちのクレパス画展 ―日本近代から現代まで―”
会期は9月9日までです。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)


会場に展示されているのは、もちろんすべてクレパス画。
しかも、どこぞの子供が描いたクレパス画とか、そういうたぐいではなく。
すべて美術界の巨匠たちが描いたクレパス画です。

Image may be NSFW.
Clik here to view.



例えば、こちらは、日本アカデミズムの巨匠・小磯良平によるクレパス画。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

小磯良平 《婦人像》 1951年 40.0×31.4cm サクラアートミュージアム蔵


また例えば、こちらは、画壇の仙人こと熊谷守一によるクレパス画。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

熊谷守一 《裸婦》 制作年不明 28.6×37.2 ㎝ サクラアートミュージアム蔵


他にも、日本を代表する現代彫刻家・舟越桂さんのクレパス画や、

Image may be NSFW.
Clik here to view.

舟越桂 《習作》 2002年 39.0×30.0cm サクラアートミュージアム蔵


意外なところでは、裸の大将でおなじみの山下清のクレパス画も紹介されていました。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

山下清 《花火》 制作年不明 54.4×38.5cm サクラアートミュージアム蔵


クレパス=子供向け。
正直なところ、そんなイメージを抱いていましたが。
クレヨンとパステルのいいとこどりの画材であるだけに、
多くの巨匠たちがクレパスに魅了されていったのだそうです。
ちなみに、洋画界の巨匠・猪熊弦一郎もその一人。

Image may be NSFW.
Clik here to view.



思いがけない技法が発見できるものとして、
油絵とも水彩画とも違う、クレパス画の制作に励んでいたとのだとか。
クレパスげんちゃん。
そんなあだ名を付けたくなった今日この頃です。


さてさて、一口にクレパス画といっても、
その作風は作家によってさまざま。十人十色です。
いかにもクレパス画という作品もあれば、

Image may be NSFW.
Clik here to view.



「えっ、これがクレパス?!」 と思わず二度見してしまう作品もありました。

Image may be NSFW.
Clik here to view.



全く同じ画材で、これほどまでに違う味わいが表現できるとは!
テーマ画材は、クレパス。
『料理の鉄人』 ならぬ、『絵画の鉄人』 を観ているようで、純粋に楽しかったです。
Image may be NSFW.
Clik here to view.
星
Image may be NSFW.
Clik here to view.
星



ちなみに、この展覧会を鑑賞すると、間違いなくクレパスを買いたくなるはず。
さすがに、700色のクレパス (52万5000円也!) は手が出ませんが (笑)

Image may be NSFW.
Clik here to view.



90色のクレパスなら・・・。

Image may be NSFW.
Clik here to view.



ちなみに、今回出展されていたクレパス画の中で、
個人的に一番印象に残ったのは、寺田政明の 《夢》 という作品 (画面左) です。

Image may be NSFW.
Clik here to view.



テーブルにはロウソク。
その上には、謎のマーク。
そして、無表情のウサギが、じっとこちらを見つめています。
夢というか、悪夢。
一瞬、本気でシリアルキラーが描いた絵なのかと思いました (汗)
クレパス画がすべて明るい絵とは限らないようです。


それから、岡本太郎によるクレパス画も印象的でした。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

岡本太郎 《虫》 制作年不明 38.9×55.4cm サクラアートミュージアム蔵


タイトルは、《虫》
実にエネルギッシュです。
「ビビビビビ・・・」 という音や光が放出されているようです。
もしかしたら、新たなポケモンに進化するところなのかも。


最後に紹介したいのは、鳥海青児の 《黄色い人》(画面左) です。

Image may be NSFW.
Clik here to view.



黄色い人って何?
黄色い人というか、黄色い全身タイツの人という感じです。
ストレッチマン?
ストレッチパワーを溜めているところ??


 ┃会期:2018年7月14日(土)~9月9日(日)
 ┃会場:東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館
 ┃
http://www.sjnk-museum.org/program/current/5380.html

~読者の皆様へのプレゼント~
こちらの “巨匠たちのクレパス展” の無料鑑賞券を、5組10名様にプレゼントいたします。
住所・氏名・電話番号を添えて、以下のメールフォームより応募くださいませ。
(応募条件:これまでに主催するアートツアーやアートイベントへご参加頂いたことがある方)

https://ws.formzu.net/fgen/S98375463/
なお、〆切は、7月30日です。当選は発送をもって代えさせていただきます。




1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!

Image may be NSFW.
Clik here to view.
Blogランキングへ
 Image may be NSFW.
Clik here to view.
にほんブログ村 美術ブログへ

Viewing all articles
Browse latest Browse all 5005

Trending Articles