ここに一枚の写真があります。
画面の右には、今夏のGⅠクライマックスを制した新日本プロレスのエース・棚橋弘至さん。
中央には、ミケランジェロの謎多き大理石彫刻 《ダヴィデ=アポロ》。
そして、左には、よく見慣れた人物。
どう見ても合成写真のようですが、CGは一切なし。
現実の光景です。
棚橋弘至×ミケランジェロ×アートテラー・とに~。
この謎過ぎる3ショットは、“ミケランジェロと理想の身体” の関連企画として、
8月27日に国立西洋美術館内の会場でプレス向けに開催されたイベントでの一コマ。
ミケランジェロ展のサポーターである棚橋さんが、《ダヴィデ=アポロ》 の前で、
理想の身体美を披露するというフォト・ムービーセッションが行われたのですが。
その前に場の空気を和ませる意味合いもかねて、トークコーナーが設けられていました。
僕は、その司会役に抜擢されたというわけです。
アートテラーを初めて、そろそろ10年目となりますが、
10年前までは、まさか自分がアートテラーをやっているだなんて、全く想像だにしませんでした。
ましてや、それが一応、お仕事になるだなんて。
そして、その仕事の一環で、ミケランジェロの彫刻の前で棚橋さんとトークをすることになるだなんて。
人生とは、わからないものです。
さてさて、トークの時間は、たったの10分。
その短い時間の中で、棚橋さんからどんな話を引き出すのか。
取材くださっている記者さん (主にプロレスやスポーツ関係) に、どう楽しんでもらうのか。
ある意味、僕にとっては真剣試合。
悔いのない戦いをするだけです。
まずは、現代における ‟理想の身体美” の持ち主という理由で、
展覧会のサポーターに選ばれたことについて質問してみることに。
すると、
「あらゆるスポーツがある中で、プロレス。それも、棚橋弘至。ナイスチョイスですよ」
とノリノリな回答。
「プロレスと美術は、これまで繋がりはなかったが、肉体美というところで繋がるじゃん」
とのことでした。
続いては、ファンの間で大きな話題となった等身大の新聞の折り込み広告について質問。
広告で、棚橋さんは 《ダヴィデ=アポロ》 と同じポージングをしています。
筋肉をカッコよく見せるには、果たして、このポーズで正しいのでしょうか?
それに対して棚橋さんは、「僕だったら、こういうポーズで腕の筋肉を見せるよ」 や、
「腹筋を見せるなら、反るんじゃなくて、逆にギュッと縮める」 など、実演込みで回答してくれました。
なるほど。《ダヴィデ=アポロ》 は、筋肉を見せるポージングとしては、イマイチだったのですね!
ミケランジェロ・ブオナローティ 《ダヴィデ=アポロ》 1530年頃 フィレンツェ、バルジェッロ国立美術館蔵
何でも答えてくれる棚橋さんに気をよくして、
「もし、《ダヴィデ=アポロ》 が新弟子として入ってきたら?」 や、
「もし、《ダヴィデ=アポロ》 と戦うなら?」 という、もはや大喜利のような質問を投げる僕。
それに対して、
「まだ筋力が足りないけど、鍛えがいがあるね。
大胸筋が上めについている西洋人特有の体なので、鍛えればものすごいカッコいい体になる」
「ポーズにスキが多い。
足を取ってください、と言わんばかりなので、
僕だったら足を取ってドラゴンスクリューで一発ですね」
と、真面目に回答してくれる棚橋さん。
もっと話を聞きたかったのですが、残念ながら、ここで試合終了のゴングが鳴ってしまいました。
あっと言う間の時間でしたが、棚橋さんの貴重な話を伺って、
さらには、至近距離で棚橋さんの筋肉と見比べたからでしょう。
トークの前と後で、《ダヴィデ=アポロ》 が一回り小さく感じられました (笑)
そんな 《ダヴィデ=アポロ》 が日本で見られるのは、9月24日まで。
あと1か月を切っています。
すでに観た方も、まだ観ていない方も、是非この機会に。
余談ですが。
トークの開始時、棚橋さんを呼び込んだところ、会場が暗かったこともあり、
立ち位置の目印に気づかなかった棚橋さんが、すごい勢いで僕の近くまで迫ってきました。
その時、「ぶつかる!」 でも 「当たる!」 でもなく、
「轢かれる!」
が、頭を過りました。
そういう筋肉に私もなりたい。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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画面の右には、今夏のGⅠクライマックスを制した新日本プロレスのエース・棚橋弘至さん。
中央には、ミケランジェロの謎多き大理石彫刻 《ダヴィデ=アポロ》。
そして、左には、よく見慣れた人物。
どう見ても合成写真のようですが、CGは一切なし。
現実の光景です。
棚橋弘至×ミケランジェロ×アートテラー・とに~。
この謎過ぎる3ショットは、“ミケランジェロと理想の身体” の関連企画として、
8月27日に国立西洋美術館内の会場でプレス向けに開催されたイベントでの一コマ。
ミケランジェロ展のサポーターである棚橋さんが、《ダヴィデ=アポロ》 の前で、
理想の身体美を披露するというフォト・ムービーセッションが行われたのですが。
その前に場の空気を和ませる意味合いもかねて、トークコーナーが設けられていました。
僕は、その司会役に抜擢されたというわけです。
アートテラーを初めて、そろそろ10年目となりますが、
10年前までは、まさか自分がアートテラーをやっているだなんて、全く想像だにしませんでした。
ましてや、それが一応、お仕事になるだなんて。
そして、その仕事の一環で、ミケランジェロの彫刻の前で棚橋さんとトークをすることになるだなんて。
人生とは、わからないものです。
さてさて、トークの時間は、たったの10分。
その短い時間の中で、棚橋さんからどんな話を引き出すのか。
取材くださっている記者さん (主にプロレスやスポーツ関係) に、どう楽しんでもらうのか。
ある意味、僕にとっては真剣試合。
悔いのない戦いをするだけです。
まずは、現代における ‟理想の身体美” の持ち主という理由で、
展覧会のサポーターに選ばれたことについて質問してみることに。
すると、
「あらゆるスポーツがある中で、プロレス。それも、棚橋弘至。ナイスチョイスですよ」
とノリノリな回答。
「プロレスと美術は、これまで繋がりはなかったが、肉体美というところで繋がるじゃん」
とのことでした。
続いては、ファンの間で大きな話題となった等身大の新聞の折り込み広告について質問。
広告で、棚橋さんは 《ダヴィデ=アポロ》 と同じポージングをしています。
筋肉をカッコよく見せるには、果たして、このポーズで正しいのでしょうか?
それに対して棚橋さんは、「僕だったら、こういうポーズで腕の筋肉を見せるよ」 や、
「腹筋を見せるなら、反るんじゃなくて、逆にギュッと縮める」 など、実演込みで回答してくれました。
なるほど。《ダヴィデ=アポロ》 は、筋肉を見せるポージングとしては、イマイチだったのですね!
ミケランジェロ・ブオナローティ 《ダヴィデ=アポロ》 1530年頃 フィレンツェ、バルジェッロ国立美術館蔵
何でも答えてくれる棚橋さんに気をよくして、
「もし、《ダヴィデ=アポロ》 が新弟子として入ってきたら?」 や、
「もし、《ダヴィデ=アポロ》 と戦うなら?」 という、もはや大喜利のような質問を投げる僕。
それに対して、
「まだ筋力が足りないけど、鍛えがいがあるね。
大胸筋が上めについている西洋人特有の体なので、鍛えればものすごいカッコいい体になる」
「ポーズにスキが多い。
足を取ってください、と言わんばかりなので、
僕だったら足を取ってドラゴンスクリューで一発ですね」
と、真面目に回答してくれる棚橋さん。
もっと話を聞きたかったのですが、残念ながら、ここで試合終了のゴングが鳴ってしまいました。
あっと言う間の時間でしたが、棚橋さんの貴重な話を伺って、
さらには、至近距離で棚橋さんの筋肉と見比べたからでしょう。
トークの前と後で、《ダヴィデ=アポロ》 が一回り小さく感じられました (笑)
そんな 《ダヴィデ=アポロ》 が日本で見られるのは、9月24日まで。
あと1か月を切っています。
すでに観た方も、まだ観ていない方も、是非この機会に。
余談ですが。
トークの開始時、棚橋さんを呼び込んだところ、会場が暗かったこともあり、
立ち位置の目印に気づかなかった棚橋さんが、すごい勢いで僕の近くまで迫ってきました。
その時、「ぶつかる!」 でも 「当たる!」 でもなく、
「轢かれる!」
が、頭を過りました。
そういう筋肉に私もなりたい。
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