現在、国立新美術館で開催されているのは、
”オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展” という展覧会。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
19世紀末フランスで活躍した画家ピエール・ボナールの大々的な回顧展で、
オルセー美術館所蔵の作品を中心に、国内外のボナールの優品約130点が一堂に会しています。
日本美術に大きな影響を受け、「日本かぶれのナビ」 と呼ばれたわりには、
日本ではまだそこまで、人気と知名度が高くないピエール・ボナールですが。
2015年にオルセー美術館で開催されたボナール展では、なんと51万人が来場したとのこと!
2014年のゴッホ展に次いで、歴代企画展入場者数第2位を記録したのだそうです。
今フランスでもっとも勢いに乗ってる芸術家といえましょう。
ボナールの絵画が多くの人を引き付ける理由。
それは、その謎めいた作風にあるように思います。
例えば、こちらの 《白い猫》 という作品。
ピエール・ボナール 《白い猫》 1894年 油彩、厚紙 オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
なぜか手足がビヨ~~~ンと伸びています。
手足だけでなく、しっぽもビヨ~ンと伸びています。
そして、完全に首が体にめりこんでいます。
ジャミラ状態。
気持ち悪い要素が満載なのに、謎の可愛さがあります。
また例えば、こちらの 《猫と女性 あるいは 餌をねだる猫》 という作品。
ピエール・ボナール 《猫と女性 あるいは 餌をねだる猫》 1912年頃 油彩、カンヴァス 78×77.5cm オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
テーブルの上には、謎の魚料理。
フォークもナイフもありません。
手づかみでいくのでしょうか。
猫も若干引いているように見えます。
何よりも謎めいているのは、女性の表情。
微笑んでいるようにも、寂し気にも、感情を失っているようにも見えます。
ちなみに、この女性は、ボナールの妻マルト。
ボナールの絵画以上に謎めいた人物です。
ボナールが26歳の時にマルトと出逢うのですが、
その際、マルトは自らの年齢を16歳と告げたのだそう。
ボナールとは10歳差。
しかし、約30年後に二人は正式に結婚するのですが、
その時に、ボナールはマルトが実は2歳年下であったことを知るのです。
8歳サバを読んでいたのか。
それとも、マルトだけ時間の進み方が早いのか。
そんなマルトは、大の入浴好きで、
しずかちゃんと同じく (?)、一日に何度も入浴していたそうです。
展覧会では、そんなマルトの入浴シーンを描いた作品も多く紹介されています。
人妻の入浴シーンということで、なんか妙にドギマギしてしまいました。
見ていいのやら悪いやら。
また、入浴シーン以外にも、室内でのマルトのヌードを描いた絵画や、
一時期カメラにハマっていたボナールが、
屋外で撮影したマルトのヌード写真も展示されていました。
こうも裸が多いと、逆にドギマギしなくなりました。
そういう癖 (へき) の人なのかもしれません。
と、写真をよくよく見ると、ボナールも裸になっていました。
夫婦そろって、裸族。
と、そんなボナール夫婦のプライべートはともかくも。
全体としては、明るく優しい雰囲気に満ちた展覧会でした。
謎めいた絵ではあるのですが、不安を覚えるようなミステリアスさではなく、
「なぜだか居心地がいい」「なぜだかほっこりする」 、そういうタイプの謎さです。
先日訪れたばかりなのに、なぜだか早くもまたボナール展の会場に足を運びたくなっています。
オルセー美術館で人気を集めたのも納得です。
ちなみに。
今回の音声ガイドは、神田沙也加が担当していました。
役柄は、ボナールが飼っている白い猫。
なので、ガイドが終わるごとに、「ニャ~オ♪」 と鳴きます。
ガイドごとに、その鳴き方が違いました。
謎のこだわりぶり。
20数パターンある神田沙也加の 「ニャ~オ♪」 も、
この展覧会の見どころ (聴きどころ?) の一つです。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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”オルセー美術館特別企画 ピエール・ボナール展” という展覧会。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております。)
19世紀末フランスで活躍した画家ピエール・ボナールの大々的な回顧展で、
オルセー美術館所蔵の作品を中心に、国内外のボナールの優品約130点が一堂に会しています。
日本美術に大きな影響を受け、「日本かぶれのナビ」 と呼ばれたわりには、
日本ではまだそこまで、人気と知名度が高くないピエール・ボナールですが。
2015年にオルセー美術館で開催されたボナール展では、なんと51万人が来場したとのこと!
2014年のゴッホ展に次いで、歴代企画展入場者数第2位を記録したのだそうです。
今フランスでもっとも勢いに乗ってる芸術家といえましょう。
ボナールの絵画が多くの人を引き付ける理由。
それは、その謎めいた作風にあるように思います。
例えば、こちらの 《白い猫》 という作品。
ピエール・ボナール 《白い猫》 1894年 油彩、厚紙 オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
なぜか手足がビヨ~~~ンと伸びています。
手足だけでなく、しっぽもビヨ~ンと伸びています。
そして、完全に首が体にめりこんでいます。
ジャミラ状態。
気持ち悪い要素が満載なのに、謎の可愛さがあります。
また例えば、こちらの 《猫と女性 あるいは 餌をねだる猫》 という作品。
ピエール・ボナール 《猫と女性 あるいは 餌をねだる猫》 1912年頃 油彩、カンヴァス 78×77.5cm オルセー美術館
© RMN-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski / distributed by AMF
テーブルの上には、謎の魚料理。
フォークもナイフもありません。
手づかみでいくのでしょうか。
猫も若干引いているように見えます。
何よりも謎めいているのは、女性の表情。
微笑んでいるようにも、寂し気にも、感情を失っているようにも見えます。
ちなみに、この女性は、ボナールの妻マルト。
ボナールの絵画以上に謎めいた人物です。
ボナールが26歳の時にマルトと出逢うのですが、
その際、マルトは自らの年齢を16歳と告げたのだそう。
ボナールとは10歳差。
しかし、約30年後に二人は正式に結婚するのですが、
その時に、ボナールはマルトが実は2歳年下であったことを知るのです。
8歳サバを読んでいたのか。
それとも、マルトだけ時間の進み方が早いのか。
そんなマルトは、大の入浴好きで、
しずかちゃんと同じく (?)、一日に何度も入浴していたそうです。
展覧会では、そんなマルトの入浴シーンを描いた作品も多く紹介されています。
人妻の入浴シーンということで、なんか妙にドギマギしてしまいました。
見ていいのやら悪いやら。
また、入浴シーン以外にも、室内でのマルトのヌードを描いた絵画や、
一時期カメラにハマっていたボナールが、
屋外で撮影したマルトのヌード写真も展示されていました。
こうも裸が多いと、逆にドギマギしなくなりました。
そういう癖 (へき) の人なのかもしれません。
と、写真をよくよく見ると、ボナールも裸になっていました。
夫婦そろって、裸族。
と、そんなボナール夫婦のプライべートはともかくも。
全体としては、明るく優しい雰囲気に満ちた展覧会でした。
謎めいた絵ではあるのですが、不安を覚えるようなミステリアスさではなく、
「なぜだか居心地がいい」「なぜだかほっこりする」 、そういうタイプの謎さです。
先日訪れたばかりなのに、なぜだか早くもまたボナール展の会場に足を運びたくなっています。
オルセー美術館で人気を集めたのも納得です。
ちなみに。
今回の音声ガイドは、神田沙也加が担当していました。
役柄は、ボナールが飼っている白い猫。
なので、ガイドが終わるごとに、「ニャ~オ♪」 と鳴きます。
ガイドごとに、その鳴き方が違いました。
謎のこだわりぶり。
20数パターンある神田沙也加の 「ニャ~オ♪」 も、
この展覧会の見どころ (聴きどころ?) の一つです。
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