パナソニック 東京汐留ビルの4階に位置するパナソニック汐留ミュージアム。
正式名は、パナソニック汐留ミュージアム ルオーギャラリー。
「ルオー」 の名を冠する世界で唯一の美術館です。
そんなパナソニック汐留ミュージアム ルオーギャラリーは、今年で開館15周年を迎えました。
おめでとうございます!
それを記念して、現在開催されているのが、
“ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ” という特別展。
『20世紀最大の宗教画家』 と称されたルオー、
その画業の軸となる 「聖なる芸術」 に焦点を当てた展覧会です。
見どころは何と言っても、ヴァチカン美術館からの来日作品。
初来日の 《秋 または ナザレット》 を含む、
《秋 または ナザレット》 1948年 油彩 ヴァチカン美術館蔵 Photo © Governatorato S.C.V. - Direzione dei Musei
4作品が特別に出品されています。
ヴァチカン美術館が所蔵している作品は、
ルオー本人、ないしは没後にルオーの家族が直々に寄贈、献納したもの。
ルオーの作品の中でも特に重要な位置づけの作品といえるものです。
また、《ヴェロニカ》 をはじめ、
《ヴェロニカ》 1945年頃 油彩 ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館蔵
Photo © Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist.RMN-Grand Palais /image Centre Pompidou,MNAM-CCI / distributed by AMF
ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館からも5点が来日!
さらには、パリのルオー財団や個人からも、代表作を含む約40点が来日しています。
実は、今年2018年は、ルオー没後60年の節目の年。
本国フランスでこそ、大々的なルオー展を行いたいところでしょうに。
気前よく、名品の数々を日本に貸し出してくださって、ありがとうございます。
「愛のすべて。」 というコピーの通り、
フランスからの多大な愛を感じずにはいられない展覧会でした。
さてさて、今回出展されていた中で、
特に印象的だったのは、《聖心》 という作品です。
《聖心》 1951年 七宝 ヴァチカン美術館蔵 Photo © Governatorato S.C.V. - Direzione dei Musei
描かれているのは、聖心。
イエス・キリストの人類に対する愛の象徴である心臓です。
あまりにも、まんまハートなので、回復アイテムのように見えます。
『ゼルダの伝説』 とか 『悪魔城ドラキュラ』 を思わず連想してしまいました。
ファミコン世代あるある。
それから、もう一つ印象的だったのが、《受難 (エッケ・ホモ)》 という作品です。
《受難 (エッケ・ホモ)》 1947-49年 油彩 ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館蔵
Photo © Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist.RMN-Grand Palais /image Centre Pompidou,MNAM-CCI / distributed by AMF
ルオーといえば、厚塗り。
平面作品というよりも、もはや彫刻作品というくらいに厚塗りされているものも。
しかも、ただ何度も塗り重ねているのではなく、
一度描いたものを否定しては削り、その上にまた描いて、の繰り返しを経て、厚くなるのだとか。
描かれている人物、キャンバスにとっては、受難も受難。
《受難 (エッケ・ホモ)》 のキリストは特に、そんな受難に耐え忍んでいるように見えました。
他にも、ルオーの代表的な版画集 『ミセレーレ』 を一挙公開するコーナーや、
キリストの顔をどアップで描く 「聖顔」 が立ち並ぶコーナーなど、見どころは多々ありましたが。
個人的にオススメなのは、ステンドグラスが飾られた祭壇のような展示コーナーです。
まさに聖なる印象。
思わず拝みたくなる敬虔な空気が漂っていました。
ちなみに、こちらのキリスト像は・・・
なんとルオーが日々祈りを捧げていたもの。
もちろん実物です。
よく見ると、ところどころに赤や黄色の着色が。
どうやらルオーによって着色されたものだそうです。
削ったり、塗り重ねられたりしなくて、良かった良かった。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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正式名は、パナソニック汐留ミュージアム ルオーギャラリー。
「ルオー」 の名を冠する世界で唯一の美術館です。
そんなパナソニック汐留ミュージアム ルオーギャラリーは、今年で開館15周年を迎えました。
おめでとうございます!
それを記念して、現在開催されているのが、
“ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ” という特別展。
『20世紀最大の宗教画家』 と称されたルオー、
その画業の軸となる 「聖なる芸術」 に焦点を当てた展覧会です。
見どころは何と言っても、ヴァチカン美術館からの来日作品。
初来日の 《秋 または ナザレット》 を含む、
《秋 または ナザレット》 1948年 油彩 ヴァチカン美術館蔵 Photo © Governatorato S.C.V. - Direzione dei Musei
4作品が特別に出品されています。
ヴァチカン美術館が所蔵している作品は、
ルオー本人、ないしは没後にルオーの家族が直々に寄贈、献納したもの。
ルオーの作品の中でも特に重要な位置づけの作品といえるものです。
また、《ヴェロニカ》 をはじめ、
《ヴェロニカ》 1945年頃 油彩 ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館蔵
Photo © Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist.RMN-Grand Palais /image Centre Pompidou,MNAM-CCI / distributed by AMF
ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館からも5点が来日!
さらには、パリのルオー財団や個人からも、代表作を含む約40点が来日しています。
実は、今年2018年は、ルオー没後60年の節目の年。
本国フランスでこそ、大々的なルオー展を行いたいところでしょうに。
気前よく、名品の数々を日本に貸し出してくださって、ありがとうございます。
「愛のすべて。」 というコピーの通り、
フランスからの多大な愛を感じずにはいられない展覧会でした。
さてさて、今回出展されていた中で、
特に印象的だったのは、《聖心》 という作品です。
《聖心》 1951年 七宝 ヴァチカン美術館蔵 Photo © Governatorato S.C.V. - Direzione dei Musei
描かれているのは、聖心。
イエス・キリストの人類に対する愛の象徴である心臓です。
あまりにも、まんまハートなので、回復アイテムのように見えます。
『ゼルダの伝説』 とか 『悪魔城ドラキュラ』 を思わず連想してしまいました。
ファミコン世代あるある。
それから、もう一つ印象的だったのが、《受難 (エッケ・ホモ)》 という作品です。
《受難 (エッケ・ホモ)》 1947-49年 油彩 ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館蔵
Photo © Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist.RMN-Grand Palais /image Centre Pompidou,MNAM-CCI / distributed by AMF
ルオーといえば、厚塗り。
平面作品というよりも、もはや彫刻作品というくらいに厚塗りされているものも。
しかも、ただ何度も塗り重ねているのではなく、
一度描いたものを否定しては削り、その上にまた描いて、の繰り返しを経て、厚くなるのだとか。
描かれている人物、キャンバスにとっては、受難も受難。
《受難 (エッケ・ホモ)》 のキリストは特に、そんな受難に耐え忍んでいるように見えました。
他にも、ルオーの代表的な版画集 『ミセレーレ』 を一挙公開するコーナーや、
キリストの顔をどアップで描く 「聖顔」 が立ち並ぶコーナーなど、見どころは多々ありましたが。
個人的にオススメなのは、ステンドグラスが飾られた祭壇のような展示コーナーです。
まさに聖なる印象。
思わず拝みたくなる敬虔な空気が漂っていました。
ちなみに、こちらのキリスト像は・・・
なんとルオーが日々祈りを捧げていたもの。
もちろん実物です。
よく見ると、ところどころに赤や黄色の着色が。
どうやらルオーによって着色されたものだそうです。
削ったり、塗り重ねられたりしなくて、良かった良かった。
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