現在、埼玉県立近代美術館で開催されているのは、“阿部展也―あくなき越境者” という展覧会。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
戦前から戦後にかけて活躍した画家、
阿部展也 (のぶや) の多彩な活動に迫る回顧展です。
新潟に生まれ、独学で絵画を学んだ阿部展也。
若くして、その才能を瀧口修造に見いだされ、
瀧口との共作による詩画集 『妖精の距離』 で鮮烈なデビューを果たします。
瀧口から勧められたことで、絵画だけでなく、前衛写真にも取り組むように。
その活動は、戦前の写真界に大きな足跡を残しています。
また、時代が第二次大戦に突入すると、
その写真の腕前を買われ、陸軍所属の写真家としてフィリピンへ。
現地の映画女優と結婚し、恵まれた生活を送ります。
が、敗戦時に捕虜となり、単身で帰国することに。。。
心機一転、新宿の下落合にアトリエを構え、シュルレアリスム風の絵画制作に励みます。
日本のシュルレアリストたちの若きリーダー的存在となるものの、
日本での活動に飽き足らず、クロアチア、ニューヨーク、パリ、ウィーン、
さらには、インドや東欧など、多くの都市や地域を巡り、各国の美術家と親交を結びました。
そして、1962年からは、拠点をローマに完全に移行。
58歳で亡くなるまで、ローマで過ごしました。
その生涯は、まさに越境の連続!
ちなみに、作風も、当初の前衛写真やシュルレアリスム風絵画から、
エンコースティック (=蜜蝋と絵の具を調合し、加熱してキャンバスに定着させる技法) を用いた抽象画へと移行していきます。
はじめのうちは、物質感を強調したスタイルでしたが、
晩年に近づくと、色鮮やかで幾何学的な抽象画へとシフト。
展覧会を通じて何より驚かされたのは、その画風の変遷ぶり。
一人のアーティストの個展とは思えないほど、作風やジャンルが変わっていきます。
そういう意味でも、まさに越境者。
こんな個性的なアーティストがいただなんて。
さてさて、今回出展されていた作品の中で、
特に印象的だったのは、《花子》 と 《太郎》 です。
タイトルこそ、地味なのですが・・・
インパクトは強烈。
何をもって、太郎なのか。
何をもって、花子なのか。
それから、こちらの 《無題》 の作品も印象的な一枚でした。
グレムリンとETを足して2で割ったような謎の生命体。
おそらく、地球外からやってきたものではなかろうか。
頭のくぼみの上に、リンゴを乗せている理由が気になります。
謎の生命体と言えば、こんな立体作品も。
裏側に回ってみると・・・
そこにも同じ顔があるではないですか!
「こっちもかい!」 と、思わず心の中でツッコんでしまいました。
しかし、見れば見るほど、誰かに似てるています。
しばらく悩んだ末、自分の中では、安田大サーカスのHIROという結論で落ち着きました。
ちなみに、作品のスタイルは変化すれど、
阿部展也の作品には、とあるマークが何度も登場します。
こちらのワインコルクを用いた作品にもビッシリと。
数字の0、もしくは、ドトールの 「O」。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)
戦前から戦後にかけて活躍した画家、
阿部展也 (のぶや) の多彩な活動に迫る回顧展です。
新潟に生まれ、独学で絵画を学んだ阿部展也。
若くして、その才能を瀧口修造に見いだされ、
瀧口との共作による詩画集 『妖精の距離』 で鮮烈なデビューを果たします。
瀧口から勧められたことで、絵画だけでなく、前衛写真にも取り組むように。
その活動は、戦前の写真界に大きな足跡を残しています。
また、時代が第二次大戦に突入すると、
その写真の腕前を買われ、陸軍所属の写真家としてフィリピンへ。
現地の映画女優と結婚し、恵まれた生活を送ります。
が、敗戦時に捕虜となり、単身で帰国することに。。。
心機一転、新宿の下落合にアトリエを構え、シュルレアリスム風の絵画制作に励みます。
日本のシュルレアリストたちの若きリーダー的存在となるものの、
日本での活動に飽き足らず、クロアチア、ニューヨーク、パリ、ウィーン、
さらには、インドや東欧など、多くの都市や地域を巡り、各国の美術家と親交を結びました。
そして、1962年からは、拠点をローマに完全に移行。
58歳で亡くなるまで、ローマで過ごしました。
その生涯は、まさに越境の連続!
ちなみに、作風も、当初の前衛写真やシュルレアリスム風絵画から、
エンコースティック (=蜜蝋と絵の具を調合し、加熱してキャンバスに定着させる技法) を用いた抽象画へと移行していきます。
はじめのうちは、物質感を強調したスタイルでしたが、
晩年に近づくと、色鮮やかで幾何学的な抽象画へとシフト。
展覧会を通じて何より驚かされたのは、その画風の変遷ぶり。
一人のアーティストの個展とは思えないほど、作風やジャンルが変わっていきます。
そういう意味でも、まさに越境者。
こんな個性的なアーティストがいただなんて。
さてさて、今回出展されていた作品の中で、
特に印象的だったのは、《花子》 と 《太郎》 です。
タイトルこそ、地味なのですが・・・
インパクトは強烈。
何をもって、太郎なのか。
何をもって、花子なのか。
それから、こちらの 《無題》 の作品も印象的な一枚でした。
グレムリンとETを足して2で割ったような謎の生命体。
おそらく、地球外からやってきたものではなかろうか。
頭のくぼみの上に、リンゴを乗せている理由が気になります。
謎の生命体と言えば、こんな立体作品も。
裏側に回ってみると・・・
そこにも同じ顔があるではないですか!
「こっちもかい!」 と、思わず心の中でツッコんでしまいました。
しかし、見れば見るほど、誰かに似てるています。
しばらく悩んだ末、自分の中では、安田大サーカスのHIROという結論で落ち着きました。
ちなみに、作品のスタイルは変化すれど、
阿部展也の作品には、とあるマークが何度も登場します。
こちらのワインコルクを用いた作品にもビッシリと。
数字の0、もしくは、ドトールの 「O」。
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