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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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玉-古代を彩る至宝

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現在、江戸東京博物館で開催されているのは、”玉-古代を彩る至宝” という展覧会。
古墳時代に特別な存在として取り扱われていた 『玉 (たま)』 をテーマにした展覧会です。
・・・・・・・江戸は、まったく関係ありません。




古代歴史文化とゆかりの深い14県からなる古代歴史文化協議会との共同開催とあって、
展覧会場には、それら14県 (※) から、国宝・重要文化財を含む貴重な玉が集結しています。
(※埼玉県、石川県、福井県、三重県、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、福岡県、佐賀県、宮崎県)




特筆すべきは、玉のディスプレイ方法。
まるでジュエリーを展示するかのように、
ライトアップされた状態で、ディスプレイされていました。





これまで、普通のガラスケース内で、
普通のライティングで玉が展示されている時には、何の魅力も感じませんでしたが。
今回のような形でディスプレイされたことで、
改めて、玉が宝石であることを実感、その魅力に気づかされました。
”垢ぬけない少女が、メイクの力で大変身!” のような展開です。
星

ちなみに、個人的にもっとも目を奪われたのは、こちらの玉のネックレス。





一つ一つの色合いも美しいですが、
玉の色の取り合わせが、ビビットで現代的で感銘を受けました。
どこか北欧デザインのような印象もあります。
人間は、古代からオシャレをしていたのですね。


それから、もう一つ感銘を受けたのが、
今回の展示品の中で唯一の国宝である藤ノ木古墳の 《銀製鍍金空玉》 です。




2つの玉を片手に持って、ぐるぐる転がすと、
ツボを刺激して、健康になる器具 (←?) のように見えます。
まるで工業製品のようですが、古代の玉です。
これほどのクオリティのものが、古代に、
それも手作業で作られていたことに、驚きを禁じ得ませんでした。


また、驚きを禁じ得なかったといえば、
重要文化財宮で山古墳の 《金製垂飾付耳飾》 も。




今の時代に普通に売られていそうな耳飾りでした。
それも、路上で外国人が販売してそうな。
当たり前ですが、チェーンの部分も手作業で制作されているわけです。
なんと技術力の高いのでしょう!
きっと、古代にも佃製作所みたいな企業があったのかもしれませんね。


最後に、もっともインパクトあるビジュアルだった玉をご紹介。
重要文化財で伝湯梨浜町出土の 《子持勾玉》 です。




見た目は、完全にナウシカの王蟲。
♪ラン ランララ ランランラン




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