■ジャコメッティ 最後の肖像
監督:スタンリー・トゥッチ
出演: ジェフリー・ラッシュ、アーミー・ハマー他
2017年/イギリス/90分
フランスで活動した芸術家、
アルベルト・ジャコメッティが最後の肖像画に挑んだ様子を描いたドラマ。
1964年、パリ。
ジャコメッティはアメリカ人青年のジェームズ・ロードに肖像画のモデルを依頼する。
ロードはジャコメッティの頼みを喜んで引き受けるが、
すぐに終わると思われた肖像画の制作作業は、ジャコメッティの苦悩により、
終わりが見えなくなっていた。
その中で、ロードはジャコメッティのさまざまな意外な顔を知ることとなる。
(「映画.com」より)
「感想を一言で表すならば、“なんか惜しい映画” でした。
「2,3時間。遅くとも夕方までには描き終わるから」 という、
ジャコメッティの言葉を信じて、肖像画のモデルを気軽に引き受けたジェームズ。
しかし、1日では描き終わらず、翌日もモデルを務めることに。
さらに、2日目も描き終わらず、
ジェームズはアメリカへの帰国を延期せざるを得なくなってしまいます。
その後も、帰国キャンセルに次ぐ帰国キャンセル。
リアル “帰れま10” 状態が続きます。
結果として、彼が解放されたのは18日後でした。
また、モデルを務めている間も、ジャコメッティの夫婦間トラブルに巻き込まれたり、
ジャコメッティのミューズ的存在である娼婦カロリーヌに翻弄されたり、
凶悪犯のような顔だ、変質者のような顔だと言われたり、ジェームズは散々な目に遭います。
ちなみに、これらはなんと全て実話。
ジェームズの著書 『ジャコメッティの肖像』 に、その一部始終が書かれているそうです。
ジャコメッティの肖像 Amazon |
コメディ要素は満載なのに、
渋い大人のドラマのパートもちょこちょこ挟まれるのため、笑いが持続せず。
笑わす気がないなら、それでも構わないのですが、
笑わす気があるのは明らかなだけに、なんとも残念な感じ。
コメディ映画に徹してくれれば、かなり面白い映画になったでしょうに。
オチも切れ味が良かっただけに、つくづく惜しい感じです。
コメディ映画に徹してくれれば、かなり面白い映画になったでしょうに。
オチも切れ味が良かっただけに、つくづく惜しい感じです。
アトリエという密室を舞台にした2人芝居として、設定が秀逸。
誰も舞台化しないなら、自分がこの原作で舞台化したいくらいです。
ちなみに、この映画の最大のファインプレーは、
ジャコメッティ役にジェフリー・ラッシュをキャスティングしたこと。
クリソツです。
この映画を観てしまってからは、
ジャコメッティの肖像が、もはやジェフリー・ラッシュにしか見えなくなりました。
あと、ジェフリー・ラッシュの演技が巧すぎて、
この映画を観てしまうと、ジャコメッティのイメージはガラッと変わります。
気分がコロコロ変わるわ、愛人にではデレデレするわ。
真摯で静謐で哲学的というイメージが、きれいサッパリ消えてなくなりました (笑)
昨年、国立新美術館で大々的な “ジャコメッティ展” が開催されていましたが。
映画を観る前に、展覧会を鑑賞しておいて本当に良かったです。
映画を観た後では、もしかしたら半笑いで鑑賞していたかも。
(星3.5つ)」
~映画に登場する名作~
《ジェームズ・ロードの肖像》
誰も舞台化しないなら、自分がこの原作で舞台化したいくらいです。
ちなみに、この映画の最大のファインプレーは、
ジャコメッティ役にジェフリー・ラッシュをキャスティングしたこと。
クリソツです。
この映画を観てしまってからは、
ジャコメッティの肖像が、もはやジェフリー・ラッシュにしか見えなくなりました。
あと、ジェフリー・ラッシュの演技が巧すぎて、
この映画を観てしまうと、ジャコメッティのイメージはガラッと変わります。
気分がコロコロ変わるわ、愛人にではデレデレするわ。
真摯で静謐で哲学的というイメージが、きれいサッパリ消えてなくなりました (笑)
昨年、国立新美術館で大々的な “ジャコメッティ展” が開催されていましたが。
映画を観る前に、展覧会を鑑賞しておいて本当に良かったです。
映画を観た後では、もしかしたら半笑いで鑑賞していたかも。
(星3.5つ)」
~映画に登場する名作~
《ジェームズ・ロードの肖像》