2017年の春に、国立新美術館にて、
大規模な草間彌生展が開催され、大きな話題となりましたが。
あれから2年、再び国立新美術館では、
国内外で高い評価を受ける現役女性ベテランアーティストの大規模な個展が開催されています。
その名も、“イケムラレイコ 土と星 Our Planet”。
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1970年代にスペインで美術を学び、その後スイスへ、
80年代前半から現在に至るまではドイツを拠点に活動を行っている現代美術家、
イケムラレイコさんの日本での最新個展です。
出展作品は、実に約210点!
絵画、彫刻、ドローイング、版画、写真など、
多岐にわたるイケムラワールドが余すことなく紹介されています。
また、初期の作品から最新作まで、
あらゆる年代のイケムラ作品が国内外から集結していますが、
時系列に沿って紹介する回顧展の形式は取られておらず。
会場を全部で16の空間に区切り、
「地平線」 や 「メメント・モリ」、「炎」 など、
それぞれの空間のイメージにあった作品が展示されていました。
いうなれば、16のインスタレーション作品で構成されているような展覧会です。
土の空間も独特の味わいがありましたが、
個人的に一番印象に残っているのは、「有機と無機」 と名付けられた空間でしょうか。
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なんとなく国立新美術館の外観が想起される展示台の上に、
有機的なようで無機的なようで、不思議な印象の立体作品がたくさん並んでいます。
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これらはすべて、粘土で作られた彫刻作品とのこと。
土へと還りやすい素材であるという理由で、
1980年代の末より、イケムラさんは粘土で彫刻を作るようになったのだそうです。
遥か遥か遠い未来、もしかしたら、この作品が土に還り、再び地球の一部となるのかも。
そんなことを想像してしまいました。
もう一つ特に印象的だったのが、「コスミックスペース」 と名付けられた空間です。
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こちらは、今展のハイライトともいうべき空間。
2010年代より大画面の山水画に取り組み始めたというイケムラさん。
油彩作品ではありますが、日本画のようにキャンバスを床置きし、
あえて全体を俯瞰せず、まるで風景に埋没するようなスタイルで描いているのだそうです。
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そのような特殊な制作スタイルから誕生した絵画は、
西洋的なようで東洋的なようで、古典的なようで現代的なようで、
いい意味で、掴みどころのない作品でした。
確実に言えるのは、西洋と東洋、古典と現代、
遠く離れた距離と時間が結び付けられ、違和感なく作品の中で共存していたこと。
不可能を可能にするアーティスト。
それがイケムラレイコさんです。
![星]()
そうそう、“結び付ける” といえば・・・
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うさぎと観音を結び付けた 《うさぎ観音》 もインパクト大でした。
高さは、3メートル超。
仰ぎ見たそのお顔は、どこか和田アキ子のよう。
「アタシ、ライブの前はすっごく緊張すんねん・・・」 と言ってるようです。
ちなみに、《うさぎ観音》 は屋外にも。
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屋内に設置されていたものよりも、悲しげな表情でした。
まだまだ寒いこの季節に、館内に入れてもらえず、心が折れているのかもしれません。
あんなにも手を合わせて、懇願しているというのに。
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大規模な草間彌生展が開催され、大きな話題となりましたが。
あれから2年、再び国立新美術館では、
国内外で高い評価を受ける現役女性ベテランアーティストの大規模な個展が開催されています。
その名も、“イケムラレイコ 土と星 Our Planet”。

1970年代にスペインで美術を学び、その後スイスへ、
80年代前半から現在に至るまではドイツを拠点に活動を行っている現代美術家、
イケムラレイコさんの日本での最新個展です。
出展作品は、実に約210点!
絵画、彫刻、ドローイング、版画、写真など、
多岐にわたるイケムラワールドが余すことなく紹介されています。
また、初期の作品から最新作まで、
あらゆる年代のイケムラ作品が国内外から集結していますが、
時系列に沿って紹介する回顧展の形式は取られておらず。
会場を全部で16の空間に区切り、
「地平線」 や 「メメント・モリ」、「炎」 など、
それぞれの空間のイメージにあった作品が展示されていました。
いうなれば、16のインスタレーション作品で構成されているような展覧会です。
土の空間も独特の味わいがありましたが、
個人的に一番印象に残っているのは、「有機と無機」 と名付けられた空間でしょうか。

なんとなく国立新美術館の外観が想起される展示台の上に、
有機的なようで無機的なようで、不思議な印象の立体作品がたくさん並んでいます。


これらはすべて、粘土で作られた彫刻作品とのこと。
土へと還りやすい素材であるという理由で、
1980年代の末より、イケムラさんは粘土で彫刻を作るようになったのだそうです。
遥か遥か遠い未来、もしかしたら、この作品が土に還り、再び地球の一部となるのかも。
そんなことを想像してしまいました。
もう一つ特に印象的だったのが、「コスミックスペース」 と名付けられた空間です。

こちらは、今展のハイライトともいうべき空間。
2010年代より大画面の山水画に取り組み始めたというイケムラさん。
油彩作品ではありますが、日本画のようにキャンバスを床置きし、
あえて全体を俯瞰せず、まるで風景に埋没するようなスタイルで描いているのだそうです。


そのような特殊な制作スタイルから誕生した絵画は、
西洋的なようで東洋的なようで、古典的なようで現代的なようで、
いい意味で、掴みどころのない作品でした。
確実に言えるのは、西洋と東洋、古典と現代、
遠く離れた距離と時間が結び付けられ、違和感なく作品の中で共存していたこと。
不可能を可能にするアーティスト。
それがイケムラレイコさんです。

そうそう、“結び付ける” といえば・・・


うさぎと観音を結び付けた 《うさぎ観音》 もインパクト大でした。
高さは、3メートル超。
仰ぎ見たそのお顔は、どこか和田アキ子のよう。
「アタシ、ライブの前はすっごく緊張すんねん・・・」 と言ってるようです。
ちなみに、《うさぎ観音》 は屋外にも。

屋内に設置されていたものよりも、悲しげな表情でした。
まだまだ寒いこの季節に、館内に入れてもらえず、心が折れているのかもしれません。
あんなにも手を合わせて、懇願しているというのに。
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