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河鍋暁斎 その手に描けぬものなし

現在、サントリー美術館で開催されているのは、
“河鍋暁斎 その手に描けぬものなし” という展覧会。

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(注:館内の写真撮影は、特別に許可を頂いております)


幕末から明治にかけて活躍した絵師、河鍋暁斎 (1831~1889) の展覧会です。
伊藤若冲に次いで、ブレイク絵師の仲間入りを果たした河鍋暁斎。
その人気にあやかるように、ここ近年は、
毎年のように、どこかしらで暁斎の展覧会が開催されています。
それゆえ、“また暁斎展かァ・・・” と思った美術ファンも少なくないのではないでしょうか。


確かに、今回の展覧会にも、暁斎の出世作にして代表作、
榮太樓總本鋪が所蔵する 《枯木寒鴉図》、通称、「百円鴉」 を筆頭に、

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河鍋暁斎 《枯木寒鴉図》 一幅 明治14年(1881) 榮太樓總本鋪 (注:展示期間は、2/6~3/4)


暁斎らしいビビッドな色遣いの絵画や、

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暁斎お得意の戯画調の絵画など、

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「これぞ暁斎!」 な作品も、多数出展されていますが。
今回の展覧会でフィーチャーされているのは、
そうしたファンキーで破天荒な従来の暁斎の姿ではありません。
実は、生涯、狩野派の絵師として活動を続けていたこと。

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実は、日々、先人たちが描いた作品を丹念に写し、古画の学習に励んでいたこと。

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知られざる暁斎の姿に、スポットが当てられています。
暁斎が暁斎であるために。
影でこんなにも努力をしていたとは!
いい意味で、イメージがガラッと変わりました。
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星
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星

暁斎の人気が、さらに上昇すること請け合いの展覧会です。


ちなみに、暁斎の真面目さを、
特に実感させられたのが、《日課観音図》(写真左) です。

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どんなに忙しくても、飲み会があって酔って帰ってきたとしても、
晩年には、日課として、毎日1枚、「観音図」 を制作していたのだとか。
その真面目すぎる姿勢に、思わず胸が熱くなりました。
暁斎は一日にしてならず。
そう、強く実感させられる展覧会です。


さてさて、今回の展覧会でもう一つ実感させられたのが、
想像していた以上に、暁斎が多くの仕事をこなしていたこと。
湯島天満宮であったり、

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根岸にある創業300年以上の豆腐料理専門店であったり、

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都内だけでも、相当な数の仕事のオファーがあったようです。
ここ近年、ぽっと出の絵師ではなく、
生前から大人気の絵師だったのですね。


 ┃会期:2019年2月6日(水)~3月31日(日)
 ┃会場:サントリー美術館
 ┃
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2019_1/




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