日本のアートシーンを総覧する定点観測的な展覧会として、
森美術館が、3年に1度のペースで開催している “六本木クロッシング” 。
その第6弾となる “六本木クロッシング2019展:つないでみる” が、いよいよ開幕しました!
今回のテーマは、「つないでみる」。
最新のテクノロジーとアートを “つないでみた” 作家や、
社会とアートを “つないでみた” 作家、思いもよらないもの同士を “つないでみた” 作家など、
1970~80年代生まれを中心とした、日本人アーティスト25組が紹介されています。
参加している25組は、人気、実力ともに申し分ない、ホットなアーティストばかり。
まさに日本のアートシーンの “今” が総覧できる展覧会。
音楽で例えるならば (←?)、『ミュージックステーション』 のスペシャルのような感じです。
・・・・・と、そんなことよりも何よりも、
皆さまがおそらく気になっているのは、入り口の向こうで見切れている巨大な猫でしょう。
もちろん、あの猫もアート作品。
飯川雄大さんによる 《デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん―》 という作品です。
デコレータークラブとは、周りにある海藻や小石などを身につけて擬態する蟹のこと。
デコレータークラブの本当の姿は、なかなか目にできないのだそうです。
さてさて、このピンクの巨大な猫。
スマホで全身像を撮ろうとしても、どう頑張っても撮影できません。
必ずどこかが見切れてしまうのです。
本当の姿を捉えることが出来ない。
まるでデコレータークラブのような猫です。
ちなみに、出来ないと言われたら、逆に燃えるタイプの僕。
5分くらいチャレンジしてみましたが・・・・・やっぱりダメでした。
猫繋がりで、続いて紹介したいのは、
竹川宣彰さんの 《猫オリンピック:開会式》 という作品です。
スタジアムには、猫がいっぱい。
観客も聖火ランナーも、みんな猫。
その数は、なんと1300匹にものぼるそうです。
単純に愛らしさを感じる一方で、
猫の姿に置き換えられたことで、客観的になり、
「果たして、このまま東京オリンピックを開催すべきなのか?」 という疑問も湧いてきました。
いっそ規模を縮小して、本当に世界中の猫を集めてオリンピックすればいいのでは?
・・・・・・・いや、それはないですよね。
今回の出展作家の中で、個人的に一番注目していたのは、
荒神明香さんを中心とした3人組のアーティストユニット 「目」 です。
毎回アッと驚かせる作品を発表している「目」。
今回は、森美術館に海景を出現させていました。
よく見れば、一つの大きな黒い塊。
しかし、外から差し込む光によって、たゆたう波のように見えます。
海景の一部を切り取って、そのまま持ってきたかのよう。
なんとも不思議な鑑賞体験でした。
夜になれば、また違った表情を見せてくれることでしょう。
シンプルながら、何度も会いに行きたくなる作品です。
ちなみに、今回の展覧会で特に印象に残ったのが、
林千歩さんの 《人工的な愛と本当の愛 -Artifical Lover & True Love-》 という作品。
展覧会には、他にも人間らしさを感じる 「機械人間オルタ」 の映像作品も出品されていましたが。
土井樹+小川浩平+池上高志+石黒浩×ジュスティーヌ・エマール 《機械人間オルタ》 2016年
ジュスティーヌ・エマール 《ソウル・シフト》 2018年 ビデオ6分
林さんの作品に登場するアンドロイド社長には、
それ以上の人間らしさ、いや人間臭さを感じました。
なぜなら、陶芸教室を営む (という設定の) アンドロイド社長は、
林千歩さん演じる女生徒に手を出し、不倫関係になってしまう (という設定である) から。
アンドロイド社長のバックで流れる映像では、
その不倫中の様子が、赤裸々に映し出されています (笑)
ついに、AIも不倫をする時代になったのですね。
他にも、マイケル・ジャクソンが来日時に、
とある児童施設を訪問したエピソードに着想を得た田村友一郎さんの 《MJ》 や、
不法投棄されたゴミなどを組み合わせてオブジェを制作し、それを撮影する万代洋輔さんの作品など、
紹介したいアーティスト、作品はいろいろありますが。
キリがないので、最後に一つだけ。
磯谷博史さんによる 《花と蜂、透過する履歴》 という作品です。
ねっとりとした光を放つ、こちらの美しいオブジェ。
その正体は、集魚灯の中にたっぷりの蜂蜜を入れたものなのだそう。
蜂蜜の匂いはしていませんでしたが、
その光に誘われて、多くの人が集まっていました (僕もその一人です)。
集魚灯ならぬ、集客灯。
見知らぬ人同士をつないでくれる作品でした。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
森美術館が、3年に1度のペースで開催している “六本木クロッシング” 。
その第6弾となる “六本木クロッシング2019展:つないでみる” が、いよいよ開幕しました!
今回のテーマは、「つないでみる」。
最新のテクノロジーとアートを “つないでみた” 作家や、
社会とアートを “つないでみた” 作家、思いもよらないもの同士を “つないでみた” 作家など、
1970~80年代生まれを中心とした、日本人アーティスト25組が紹介されています。
参加している25組は、人気、実力ともに申し分ない、ホットなアーティストばかり。
まさに日本のアートシーンの “今” が総覧できる展覧会。
音楽で例えるならば (←?)、『ミュージックステーション』 のスペシャルのような感じです。
・・・・・と、そんなことよりも何よりも、
皆さまがおそらく気になっているのは、入り口の向こうで見切れている巨大な猫でしょう。
もちろん、あの猫もアート作品。
飯川雄大さんによる 《デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん―》 という作品です。
デコレータークラブとは、周りにある海藻や小石などを身につけて擬態する蟹のこと。
デコレータークラブの本当の姿は、なかなか目にできないのだそうです。
さてさて、このピンクの巨大な猫。
スマホで全身像を撮ろうとしても、どう頑張っても撮影できません。
必ずどこかが見切れてしまうのです。
本当の姿を捉えることが出来ない。
まるでデコレータークラブのような猫です。
ちなみに、出来ないと言われたら、逆に燃えるタイプの僕。
5分くらいチャレンジしてみましたが・・・・・やっぱりダメでした。
猫繋がりで、続いて紹介したいのは、
竹川宣彰さんの 《猫オリンピック:開会式》 という作品です。
スタジアムには、猫がいっぱい。
観客も聖火ランナーも、みんな猫。
その数は、なんと1300匹にものぼるそうです。
単純に愛らしさを感じる一方で、
猫の姿に置き換えられたことで、客観的になり、
「果たして、このまま東京オリンピックを開催すべきなのか?」 という疑問も湧いてきました。
いっそ規模を縮小して、本当に世界中の猫を集めてオリンピックすればいいのでは?
・・・・・・・いや、それはないですよね。
今回の出展作家の中で、個人的に一番注目していたのは、
荒神明香さんを中心とした3人組のアーティストユニット 「目」 です。
毎回アッと驚かせる作品を発表している「目」。
今回は、森美術館に海景を出現させていました。
よく見れば、一つの大きな黒い塊。
しかし、外から差し込む光によって、たゆたう波のように見えます。
海景の一部を切り取って、そのまま持ってきたかのよう。
なんとも不思議な鑑賞体験でした。
夜になれば、また違った表情を見せてくれることでしょう。
シンプルながら、何度も会いに行きたくなる作品です。
ちなみに、今回の展覧会で特に印象に残ったのが、
林千歩さんの 《人工的な愛と本当の愛 -Artifical Lover & True Love-》 という作品。
展覧会には、他にも人間らしさを感じる 「機械人間オルタ」 の映像作品も出品されていましたが。
土井樹+小川浩平+池上高志+石黒浩×ジュスティーヌ・エマール 《機械人間オルタ》 2016年
ジュスティーヌ・エマール 《ソウル・シフト》 2018年 ビデオ6分
林さんの作品に登場するアンドロイド社長には、
それ以上の人間らしさ、いや人間臭さを感じました。
なぜなら、陶芸教室を営む (という設定の) アンドロイド社長は、
林千歩さん演じる女生徒に手を出し、不倫関係になってしまう (という設定である) から。
アンドロイド社長のバックで流れる映像では、
その不倫中の様子が、赤裸々に映し出されています (笑)
ついに、AIも不倫をする時代になったのですね。
他にも、マイケル・ジャクソンが来日時に、
とある児童施設を訪問したエピソードに着想を得た田村友一郎さんの 《MJ》 や、
不法投棄されたゴミなどを組み合わせてオブジェを制作し、それを撮影する万代洋輔さんの作品など、
紹介したいアーティスト、作品はいろいろありますが。
キリがないので、最後に一つだけ。
磯谷博史さんによる 《花と蜂、透過する履歴》 という作品です。
ねっとりとした光を放つ、こちらの美しいオブジェ。
その正体は、集魚灯の中にたっぷりの蜂蜜を入れたものなのだそう。
蜂蜜の匂いはしていませんでしたが、
その光に誘われて、多くの人が集まっていました (僕もその一人です)。
集魚灯ならぬ、集客灯。
見知らぬ人同士をつないでくれる作品でした。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!