現在、LIXILギャラリーで開催されているのは、
"吉田謙吉と12坪の家-劇的空間の秘密-" という展覧会です。
舞台美術家にして、映画の美術監督、衣装デザイナー、文筆家、
さらには、タイポグラフィ作家と多彩なジャンルで活躍した吉田謙吉 (1897~1982)。
その彼が52歳の時、東京・港区飯倉 (現・麻布台) に自ら設計して建てた自邸が今展の主役です。
自宅の広さは、わずか12坪!
約40㎡しかありません。
一見すると、ただの狭小住宅のようですが、
この12坪の家のどのあたりが、展覧会タイトルにある 『劇的空間』 なのでしょうか?
その答えは、こちらの赤い丸で囲まれた空間にあります。
この空間の正体は、なんとステージ (兼 アトリエ)。
緞帳を隔てて隣接するホール (兼 居間) よりも60㎝ほど床が高くなっているのだそうです。
そう。この12坪の家の大半を占めるのが、舞台のための空間。
まさに、"劇" 的空間というわけです。
ちなみに、このステージで実際に演劇が上映されたことは一度もなかったそう。
(落語会などのイベントは開催されたようです)
清水の舞台から飛び降りるつもりで、
自宅に舞台を拵えたのでしょうに、なんとももったいない話です。
・・・・・と思ったのも束の間。
会場で再現されていたステージを目にして、
"狭っ。。。これは演劇できないわ。。。" と、なんか納得しました。
「熱湯コマーシャル」 の告知ボックスを、少し広くしたような感じです。
30秒経ったら、あのカーテンが下まで下がってくるのかも。
なお、ステージの上に設置されているのは、
吉田家で実際に使われていたというテーブルです。
(普段はホールに設置されていた模様)
さて、足元の部分にご注目。
ちょっと変わった形をしていますね。
実は、このテーブルは、もともとは和室用の座卓だったもの。
それを洋室用の机としても使えるようにと、吉田の妻である鹿乃子が工夫したのだそうです。
そのリメイク方法は、雑誌でも紹介されたそう。
吉田鹿乃子。
元祖・DIY女子です。
なぜ、吉田謙吉は、こんな独創的な家を建てることが出来たのか?
その秘密を探るべく、展覧会の後半では、吉田の仕事にスポットが当てられています。
舞台美術家としての吉田の仕事。
「住まい方の工夫」 を提案する文筆家としての吉田の仕事。
そして、店舗設計を手掛けるデザイナーとしての吉田の仕事。
これらの仕事が巧く融合したことで、あの唯一無二の家が誕生したのですね!
12坪というスペースでも、アイデア次第で無限に面白くなる。
そんなことを実感させられた展覧会です。
いや、でも、自宅内に舞台は、いりませんが (笑)
ちなみに。
若き日の吉田謙吉は、恩師の今和次郎らとともに、
街を歩き風俗を克明にスケッチしたそうで、それがのちに 「考現学」 誕生へと繋がったのだとか。
考古学が、昔の風俗を探求する学問であるのに対し、
考現学とは、今和次郎曰く、現代の風俗を探求する学問とのこと。
丸の内のサラリーマンがどんな格好をしているのか、とか、
新聞記者、会社員、三流会社員はそれぞれどんな三が日を過ごすのか、とか。
正直なところ、どうでもいいようなことを、吉田は真面目に調査・スケッチしています。
中には、こんな調査もありました。
ポマードのつけ具合調べ。
どーでもいいわwww
極め付きは、仲睦まじい恋人たちの様子を克明に調査。
もはや軽く変態チックです。
おや?Ⓓのスケッチの2人は、こちらを見ていますね。
これは、完全にお互い、目が合って気が付いていますね。
劇的気まずさ。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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"吉田謙吉と12坪の家-劇的空間の秘密-" という展覧会です。
舞台美術家にして、映画の美術監督、衣装デザイナー、文筆家、
さらには、タイポグラフィ作家と多彩なジャンルで活躍した吉田謙吉 (1897~1982)。
その彼が52歳の時、東京・港区飯倉 (現・麻布台) に自ら設計して建てた自邸が今展の主役です。
自宅の広さは、わずか12坪!
約40㎡しかありません。
一見すると、ただの狭小住宅のようですが、
この12坪の家のどのあたりが、展覧会タイトルにある 『劇的空間』 なのでしょうか?
その答えは、こちらの赤い丸で囲まれた空間にあります。
この空間の正体は、なんとステージ (兼 アトリエ)。
緞帳を隔てて隣接するホール (兼 居間) よりも60㎝ほど床が高くなっているのだそうです。
そう。この12坪の家の大半を占めるのが、舞台のための空間。
まさに、"劇" 的空間というわけです。
ちなみに、このステージで実際に演劇が上映されたことは一度もなかったそう。
(落語会などのイベントは開催されたようです)
清水の舞台から飛び降りるつもりで、
自宅に舞台を拵えたのでしょうに、なんとももったいない話です。
・・・・・と思ったのも束の間。
会場で再現されていたステージを目にして、
"狭っ。。。これは演劇できないわ。。。" と、なんか納得しました。
「熱湯コマーシャル」 の告知ボックスを、少し広くしたような感じです。
30秒経ったら、あのカーテンが下まで下がってくるのかも。
なお、ステージの上に設置されているのは、
吉田家で実際に使われていたというテーブルです。
(普段はホールに設置されていた模様)
さて、足元の部分にご注目。
ちょっと変わった形をしていますね。
実は、このテーブルは、もともとは和室用の座卓だったもの。
それを洋室用の机としても使えるようにと、吉田の妻である鹿乃子が工夫したのだそうです。
そのリメイク方法は、雑誌でも紹介されたそう。
吉田鹿乃子。
元祖・DIY女子です。
なぜ、吉田謙吉は、こんな独創的な家を建てることが出来たのか?
その秘密を探るべく、展覧会の後半では、吉田の仕事にスポットが当てられています。
舞台美術家としての吉田の仕事。
「住まい方の工夫」 を提案する文筆家としての吉田の仕事。
そして、店舗設計を手掛けるデザイナーとしての吉田の仕事。
これらの仕事が巧く融合したことで、あの唯一無二の家が誕生したのですね!
12坪というスペースでも、アイデア次第で無限に面白くなる。
そんなことを実感させられた展覧会です。
いや、でも、自宅内に舞台は、いりませんが (笑)
ちなみに。
若き日の吉田謙吉は、恩師の今和次郎らとともに、
街を歩き風俗を克明にスケッチしたそうで、それがのちに 「考現学」 誕生へと繋がったのだとか。
考古学が、昔の風俗を探求する学問であるのに対し、
考現学とは、今和次郎曰く、現代の風俗を探求する学問とのこと。
丸の内のサラリーマンがどんな格好をしているのか、とか、
新聞記者、会社員、三流会社員はそれぞれどんな三が日を過ごすのか、とか。
正直なところ、どうでもいいようなことを、吉田は真面目に調査・スケッチしています。
中には、こんな調査もありました。
ポマードのつけ具合調べ。
どーでもいいわwww
極め付きは、仲睦まじい恋人たちの様子を克明に調査。
もはや軽く変態チックです。
おや?Ⓓのスケッチの2人は、こちらを見ていますね。
これは、完全にお互い、目が合って気が付いていますね。
劇的気まずさ。
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