この春、日本民藝館で開催されているのは、
"藍染の絞り 片野元彦の仕事" という展覧会。
藍染絞りの第一人者である片野元彦 (1899~1975) にスポットを当てた展覧会です。
染色の世界は、まだまだ不勉強なため、
正直なところ、この展覧会が開催されるまで、片野元彦のことを存じ上げなかったのですが。
その世界の人にとっては、レジェンド級の人物なのだそうです。
片野元彦が編み出した独自の技法は、
彼の名を取って、今でも 「片野絞」 と呼ばれているのだとか。
片野元彦の作品は、パッと見は、いたってシンプル。
基本的には、藍一色なので、地味な印象を受けます。
しかし、その制作スタイルは、かなり独創的。
布を折り畳んだり、一部を糸で縫ったり、大量の当て布をしたり (←これが俗にいう片野絞)。
それらの技法を駆使し、藍に染まらない部分を作り、独自の紋様を生み出していったのです。
例えば、こちらの 《木綿地藍染熨斗目小華繋紋折縫絞着物》。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
技法の解説によると・・・
「小華繋の部分は、布を巾ひとまとめに亀甲に折り畳み、
各々の綾線に別布を当て、その上から糸で締めつけて防染。
横段の部分は、経に布を折り畳み、白い部分を防染して藍一色で染めた」
とのこと。
なんとなくわかったような、いや、やっぱりよくわからないような。
とりあえず、途方もなく複雑な技法が使われていることだけはわかりました。
さてさて、今回の展覧会には、
そんな片野元彦の超絶的な染色作品が大集結しています!
どこをどうやってどうすれば、
このような紋様を生み出せるのでしょうか。
”あそこを折り畳んで・・・・・いや、待てよ。あそこは一回糸で結ぶことで・・・う~ん”。
解けない藍のパズルです。
特に難易度が高そうだったのが、《木綿地藍染分銅崩小華散紋白影絞広巾》。
幾何学的な紋様なら、まだしも、
このようにフリーハンドみたいな紋様も生み出せてしまうのですね。
もはや技法がまったく想像できません。
ただ、技法が皆目見当がつかずとも、
当たり前ですが、素直に紋様そのものを楽しむことができました。
テキスタイルデザインというと、
日本人には、マリメッコなど北欧のものが人気ですが。
それに負けず劣らず、片野元彦のテキスタイルもオシャレ。
ファッションによし、インテリアによし。
この展覧会をきっかけに、藍染絞りブームが起きそうな予感です。
ちなみに、そんな藍を知り尽くした片野元彦ですが、
なんと藍染絞り作家に専念するようになったのは、57歳の時とのこと。
意外にも、遅咲きのデビューだったのですね。
なお、染色家になる前は、洋画家として活動。
あの岸田劉生に師事していたのだそうです。
会場には、その当時の記念写真も。
劉生だけでなく、麗子もバッチリ映っていました。
写真なのに、醸し出す雰囲気は、麗子像のあのまま。
子どもとは思えない貫禄があります。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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"藍染の絞り 片野元彦の仕事" という展覧会。
藍染絞りの第一人者である片野元彦 (1899~1975) にスポットを当てた展覧会です。
染色の世界は、まだまだ不勉強なため、
正直なところ、この展覧会が開催されるまで、片野元彦のことを存じ上げなかったのですが。
その世界の人にとっては、レジェンド級の人物なのだそうです。
片野元彦が編み出した独自の技法は、
彼の名を取って、今でも 「片野絞」 と呼ばれているのだとか。
片野元彦の作品は、パッと見は、いたってシンプル。
基本的には、藍一色なので、地味な印象を受けます。
しかし、その制作スタイルは、かなり独創的。
布を折り畳んだり、一部を糸で縫ったり、大量の当て布をしたり (←これが俗にいう片野絞)。
それらの技法を駆使し、藍に染まらない部分を作り、独自の紋様を生み出していったのです。
例えば、こちらの 《木綿地藍染熨斗目小華繋紋折縫絞着物》。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
技法の解説によると・・・
「小華繋の部分は、布を巾ひとまとめに亀甲に折り畳み、
各々の綾線に別布を当て、その上から糸で締めつけて防染。
横段の部分は、経に布を折り畳み、白い部分を防染して藍一色で染めた」
とのこと。
なんとなくわかったような、いや、やっぱりよくわからないような。
とりあえず、途方もなく複雑な技法が使われていることだけはわかりました。
さてさて、今回の展覧会には、
そんな片野元彦の超絶的な染色作品が大集結しています!
どこをどうやってどうすれば、
このような紋様を生み出せるのでしょうか。
”あそこを折り畳んで・・・・・いや、待てよ。あそこは一回糸で結ぶことで・・・う~ん”。
解けない藍のパズルです。
特に難易度が高そうだったのが、《木綿地藍染分銅崩小華散紋白影絞広巾》。
幾何学的な紋様なら、まだしも、
このようにフリーハンドみたいな紋様も生み出せてしまうのですね。
もはや技法がまったく想像できません。
ただ、技法が皆目見当がつかずとも、
当たり前ですが、素直に紋様そのものを楽しむことができました。
テキスタイルデザインというと、
日本人には、マリメッコなど北欧のものが人気ですが。
それに負けず劣らず、片野元彦のテキスタイルもオシャレ。
ファッションによし、インテリアによし。
この展覧会をきっかけに、藍染絞りブームが起きそうな予感です。
ちなみに、そんな藍を知り尽くした片野元彦ですが、
なんと藍染絞り作家に専念するようになったのは、57歳の時とのこと。
意外にも、遅咲きのデビューだったのですね。
なお、染色家になる前は、洋画家として活動。
あの岸田劉生に師事していたのだそうです。
会場には、その当時の記念写真も。
劉生だけでなく、麗子もバッチリ映っていました。
写真なのに、醸し出す雰囲気は、麗子像のあのまま。
子どもとは思えない貫禄があります。
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