現在、菊池寛実記念 智美術館にて、
"野蛮と洗練 加守田章二の陶芸" という展覧会が開催中です。
こちらは、49歳という若さで、惜しまれつつこの世を去った、
『20世紀陶芸界の鬼才』 加守田章二 (1933~1983) の東京では14年ぶりとなる回顧展で、
初期から晩年までの作品約65点を通じて、短く濃く駆け抜けた陶芸家人生を紹介するものです。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
加守田章二の作陶期間は、わずか20年ほど。
そんな宿命をどこかで予感していたのでしょうか。
作風は、20年の間に目まぐるしいほどに変化していきます。
独立してすぐの頃は、灰釉 (=草木の灰を主成分とした釉薬) の渋めの作品を制作。
日本伝統工芸展に出品したこちらの 《灰釉鉢》 が、
文化庁の買い上げとなり、30代にして華々しく鮮烈なデビューを飾ります。
しかし、その数年後には、さらに渋さが増して、
まるで何千年も土に埋まっていたかのような土器を思わせる作風へシフト。
そして、そのまた数年後には、
加守田の代名詞ともいうべき 「曲線彫文」 という独自のスタイルを生み出しています。
ISSEY MIYAKEのアイテムのようでもあり、
古代人の呪術的なアイテムのようでもあり、
はたまた、自然が生んだ造形物のようでもあり。
シンプルながら、見れば見るほど惹き込まれる不思議な魅力に満ちています。
そんな曲線彫文を極めていくのかと思いきや、
加守田の作風の変化はとどまることを知りません。
一転して、カラフルな作風へとチェンジ。
その後も、琳派風 (?)、
古代エジプト風 (?)、
靴下風 (?) と、
作風が目まぐるしく変化していきます。
「何人、加守田がいるんだ?!」
とても一人の人物とは思えません (汗)
個展なのに、いろんな作風が楽しめるオムニバスような展覧会でした。
さてさて、出展されていた作品の中で、
個人的にツボだったのは、こちらの 《壺》。
模様が何を表しているか、特によくわかっていないそうですが。
僕には、あくびをしているカバ、
もしくは、ずんぐりむっくりな猫のように見えました。
何はともあれ、眺めているだけで、のほほんとした気持ちになれます。
それから、こちらの 《筒形彩陶》 (右) も。
カラーリングといい、
なんとなく鳥をイメージさせる形といい。
どこかで見たことがあるような・・・。
そのデジャヴの正体は、きっとヨークマート。
ちなみに、展覧会は基本的に時系列に沿って作品が紹介されていましたが。
最後の展示室は、「曲線彫文」 のコーナーとなっていました。
右を見ても、曲線彫文。
左を見ても、曲線彫文。
それぞれの作品から醸し出される圧が強すぎて、
この空間だけ時空も曲がっているような印象を受けました。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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『20世紀陶芸界の鬼才』 加守田章二 (1933~1983) の東京では14年ぶりとなる回顧展で、
初期から晩年までの作品約65点を通じて、短く濃く駆け抜けた陶芸家人生を紹介するものです。
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
加守田章二の作陶期間は、わずか20年ほど。
そんな宿命をどこかで予感していたのでしょうか。
作風は、20年の間に目まぐるしいほどに変化していきます。
独立してすぐの頃は、灰釉 (=草木の灰を主成分とした釉薬) の渋めの作品を制作。
日本伝統工芸展に出品したこちらの 《灰釉鉢》 が、
文化庁の買い上げとなり、30代にして華々しく鮮烈なデビューを飾ります。
しかし、その数年後には、さらに渋さが増して、
まるで何千年も土に埋まっていたかのような土器を思わせる作風へシフト。
そして、そのまた数年後には、
加守田の代名詞ともいうべき 「曲線彫文」 という独自のスタイルを生み出しています。
ISSEY MIYAKEのアイテムのようでもあり、
古代人の呪術的なアイテムのようでもあり、
はたまた、自然が生んだ造形物のようでもあり。
シンプルながら、見れば見るほど惹き込まれる不思議な魅力に満ちています。
そんな曲線彫文を極めていくのかと思いきや、
加守田の作風の変化はとどまることを知りません。
一転して、カラフルな作風へとチェンジ。
その後も、琳派風 (?)、
古代エジプト風 (?)、
靴下風 (?) と、
作風が目まぐるしく変化していきます。
「何人、加守田がいるんだ?!」
とても一人の人物とは思えません (汗)
個展なのに、いろんな作風が楽しめるオムニバスような展覧会でした。
さてさて、出展されていた作品の中で、
個人的にツボだったのは、こちらの 《壺》。
模様が何を表しているか、特によくわかっていないそうですが。
僕には、あくびをしているカバ、
もしくは、ずんぐりむっくりな猫のように見えました。
何はともあれ、眺めているだけで、のほほんとした気持ちになれます。
それから、こちらの 《筒形彩陶》 (右) も。
カラーリングといい、
なんとなく鳥をイメージさせる形といい。
どこかで見たことがあるような・・・。
そのデジャヴの正体は、きっとヨークマート。
ちなみに、展覧会は基本的に時系列に沿って作品が紹介されていましたが。
最後の展示室は、「曲線彫文」 のコーナーとなっていました。
右を見ても、曲線彫文。
左を見ても、曲線彫文。
それぞれの作品から醸し出される圧が強すぎて、
この空間だけ時空も曲がっているような印象を受けました。
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