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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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大日本タイポ組合展「文ッ字-いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも-」

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現在、町田市民文学館ことばらんどで開催されているのは、
“大日本タイポ組合展「文ッ字-いつもの文字もちょッと違ッて見えるかも-」” という展覧会。




テーマは、『文学』 ではなく、『文ッ字』 (←横書きだと、意味が伝わりづらい)
1993年に秀親さんと塚田哲也さんの2人により結成された、
実験的タイポグラフィユニット、大日本タイポ組合の大展覧会です。
会場には、初期の代表作から、




出来立てホヤホヤの超最新作まで。




「ハッ!」 と 「クスッw」 が同時に押し寄せる、
大日本タイポ組合らしさ全開の作品が、所狭しと並べられています。
もちろん文学館での展覧会なので、文学をテーマにした作品も。
例えば、こちらは、寺山修司のあの名著をモチーフにした作品。




その名も、《書ヲスッテヨ、マッチヘデヨウ》 です。
ただのダジャレ作品かと思いきや。
マッチのロゴの 「書」 という字を90度傾けてみると、
「町」 という字が組み合わさって出来ているのが分かります。

また例えば、こちらの 《タイポウラフィ》 という作品。




布にプリントされたのは、「真夜中は」 と 「ジキル」 の2つの単語。
タイポ “ウラ” フィというくらいですから、裏に回って見てみると・・・




「別の顔」 と 「ハイド」 という別の単語が現れたではないですか!
表と裏の単語を繋ぎ合わせると、それぞれ文学作品のタイトルとなります。
ちなみに、「ガンダム」 とプリントされているほうには、
《立ち上がれ、(負けるな大冒険)》 というタイトルが付けられていました。
“負けるな大冒険” でピンと来られた方も多いことでしょう (笑)
「ガンダム」 を裏から見ると、そう、あの4文字になるのですね (←みなまで言うまい)。


もし、大日本タイポ組合の名は知らずとも、
新駅の名称を巡って、ゴタゴタしている際に、
彼らがTwitterで呟き、瞬く間に拡散されたあのツイートはご存じではないでしょうか?




今回の展覧会には、それに加えて、虎ノ門ヒルズ駅ver.、
今年の秋に南町田駅改め、新名称となる南町田グランベリーパーク駅ver.、
ドラマかもされた石田衣良さんの文学作品ver.が披露されていました。




どれも秀逸。
本当に採用すればいいのに。


他にも、「ぐるぐる」「ゆらゆら」 という文字を使った錯視や、




はみ出した数字の部分を折り畳むと、その年の干支が現れる年賀状、




ペンギンの模様で表したタイポグラフィなどなど、




ワクワクしてしまう作品が続々登場します!
無料であるのが 「文」 うし訳ないくらいに、「字」 ゅう 「字」 つした展覧会でした。
文字が 「文」 っと好きになることは、確 「字」 つです。
星星


ちなみに。
文字がテーマな展覧会だけに、会場のあらゆるところに文字が潜んでいました。
順路案内板やベンチ、





そして、さらには・・・いや、それは展覧会を訪れてのお楽しみ。
展覧会のラストで明らかになる、ある仕掛けに、
思わず 「そうだったのか!」 と、声をあげてしまいました。
こんなにもオチが綺麗に決まる展覧会を、僕は他に知りません!
(そもそも展覧会にオチは必要ないのでしょうがw)




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