2014年には、“ねこ・猫・ネコ”、
その翌年には、“いぬ・犬・イヌ” を開催した渋谷区立松濤美術館。
そんな3回繰り返すのがお好きな (?) 渋谷区立松濤美術館で、
この春開催されているのは、“女・オンナ・おんな~浮世絵にみる女のくらし” という展覧会です。
こんなにも 「女」 を連呼するのは、
渋谷区立松濤美術館か、どぶろっくくらいなものでしょう。
・・・・・それはさておきまして。
今展覧の主役は、もちろん 「女」。
と言っても、現代の女性ではなく、江戸時代の女性にスポットが当てられています。
江戸時代の女性が描かれた浮世絵を中心に、
歌川国貞(初代) 《星の霜当世風俗 蚊やき》
渓斎英泉 《風俗士農工商》
肉筆画や外国人による記録、
さらには、実際に使われていた江戸時代の化粧道具や着物など、
実に多岐にわたるジャンルの品々が、紹介されていました。
また、ジャンルも多彩なら、テーマも多彩。
「階層―身分とくらし」 や 「化粧―よそおう」、「教育―まなぶ」、
「結婚・出産・子育て―家族をつくる」 など、全10章で構成されています。
しかも、章によっては、3、4点の作品しか紹介されていないものも。。。
女展と秋の空。
あまりに内容がころころと変わっていくため、ほとんど何も印象に残らない展覧会でした。
なお、展覧会のラストを飾るのは、「色恋―たのしむ」 の章。
こちらのコーナーは、18歳未満立入禁止。
そう。春画を紹介するコーナーです。
美人画は、確かに女性を描いたものですが、
春画に関しては、女性だけでなく、男性も描かれているわけで。。。
“女・オンナ・おんな” で取り上げる内容なのか、少し疑問に思いました。
“女・男・オンナ・オトコ・おんな・おとこ” 展だったなら、特に疑問は感じなかったのでしょうが。
ちなみに、こちらの章の出展作品の中で、
特に印象に残っているのは、喜多川歌麿 《歌まくら》(部分) です。
ことの最中に、突然怒りを露わにする女性。
胸倉をおもいっきり掴まれた男性は、平謝りするしかありません。
おそらく怒りの原因は、女性が握りしめている手紙。
もしかしたら、浮気相手からの手紙が、男性の懐から落ちてしまったのかもしれません。
現代に置き換えるならば、ことの最中に、
浮気相手からLINEが届き、それを女性に見られてしまったような感じでしょうか。
あると思います!(出典:天津木村)
・・・・・と、春画の話題で記事が終わってしまうと、僕のイメージが下がりそうなので (笑)
他にも印象的だった作品を、いくつかご紹介いたしましょう。
まずは、《新板娘庭訓出世双六》 から。
こちらは、女性の仕事 (時に、そうでないものも) をテーマにした双六。
ふりだしである 「おどり子娘」 から出発し、
「針医者」 や「海苔売り」、「花嫁」 や 「生娘」 などを通過しながらゴールを目指します。
いわば、江戸時代版人生ゲームです。
なお、あがりのマスに描かれているのは、「極楽隠居」。
ただの隠居ではなく、極楽隠居。
江戸時代、極楽隠居を目指して、熱い戦いが幾度となく行われたことでしょう。
続いては、稲垣つる女による 《人形遣図》。
稲垣つる女は、大阪に住んでいたとされる謎の女性絵師。
江戸時代中期あたりに活動していたそうです。
絵師も謎ですが、描かれている芸も謎。
虚無僧の人形が動いたところで、何が楽しいのでしょうか。
しかも、尺八を口にしているので、腹話術的な芸でも無さそうです。
なんともシュールな芸。
江戸時代の鳥居みゆき。
最後に紹介したいのは、《茶屋娘見立番付》。
こちらは、江戸時代に人気を博した水茶屋の娘たちの番付表です。
いうなれば、カフェの美人すぎる店員たちをランキング形式で紹介したようなものでしょうか。
AKB48とか、欅坂46とか、
“みんな同じような顔に見える・・・(汗)” と言われがちですが。
水茶屋娘にいたっては、その比ではありません。
同じような、というか、もはや同じ顔。
この番付表の茶屋娘たちの姿を見て、
会いに行こうと思えた当時の男性たちの想像力に畏敬の念すら覚えます。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
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その翌年には、“いぬ・犬・イヌ” を開催した渋谷区立松濤美術館。
そんな3回繰り返すのがお好きな (?) 渋谷区立松濤美術館で、
この春開催されているのは、“女・オンナ・おんな~浮世絵にみる女のくらし” という展覧会です。
こんなにも 「女」 を連呼するのは、
渋谷区立松濤美術館か、どぶろっくくらいなものでしょう。
・・・・・それはさておきまして。
今展覧の主役は、もちろん 「女」。
と言っても、現代の女性ではなく、江戸時代の女性にスポットが当てられています。
江戸時代の女性が描かれた浮世絵を中心に、
歌川国貞(初代) 《星の霜当世風俗 蚊やき》
渓斎英泉 《風俗士農工商》
肉筆画や外国人による記録、
さらには、実際に使われていた江戸時代の化粧道具や着物など、
実に多岐にわたるジャンルの品々が、紹介されていました。
また、ジャンルも多彩なら、テーマも多彩。
「階層―身分とくらし」 や 「化粧―よそおう」、「教育―まなぶ」、
「結婚・出産・子育て―家族をつくる」 など、全10章で構成されています。
しかも、章によっては、3、4点の作品しか紹介されていないものも。。。
女展と秋の空。
あまりに内容がころころと変わっていくため、ほとんど何も印象に残らない展覧会でした。
なお、展覧会のラストを飾るのは、「色恋―たのしむ」 の章。
こちらのコーナーは、18歳未満立入禁止。
そう。春画を紹介するコーナーです。
美人画は、確かに女性を描いたものですが、
春画に関しては、女性だけでなく、男性も描かれているわけで。。。
“女・オンナ・おんな” で取り上げる内容なのか、少し疑問に思いました。
“女・男・オンナ・オトコ・おんな・おとこ” 展だったなら、特に疑問は感じなかったのでしょうが。
ちなみに、こちらの章の出展作品の中で、
特に印象に残っているのは、喜多川歌麿 《歌まくら》(部分) です。
ことの最中に、突然怒りを露わにする女性。
胸倉をおもいっきり掴まれた男性は、平謝りするしかありません。
おそらく怒りの原因は、女性が握りしめている手紙。
もしかしたら、浮気相手からの手紙が、男性の懐から落ちてしまったのかもしれません。
現代に置き換えるならば、ことの最中に、
浮気相手からLINEが届き、それを女性に見られてしまったような感じでしょうか。
あると思います!(出典:天津木村)
・・・・・と、春画の話題で記事が終わってしまうと、僕のイメージが下がりそうなので (笑)
他にも印象的だった作品を、いくつかご紹介いたしましょう。
まずは、《新板娘庭訓出世双六》 から。
こちらは、女性の仕事 (時に、そうでないものも) をテーマにした双六。
ふりだしである 「おどり子娘」 から出発し、
「針医者」 や「海苔売り」、「花嫁」 や 「生娘」 などを通過しながらゴールを目指します。
いわば、江戸時代版人生ゲームです。
なお、あがりのマスに描かれているのは、「極楽隠居」。
ただの隠居ではなく、極楽隠居。
江戸時代、極楽隠居を目指して、熱い戦いが幾度となく行われたことでしょう。
続いては、稲垣つる女による 《人形遣図》。
稲垣つる女は、大阪に住んでいたとされる謎の女性絵師。
江戸時代中期あたりに活動していたそうです。
絵師も謎ですが、描かれている芸も謎。
虚無僧の人形が動いたところで、何が楽しいのでしょうか。
しかも、尺八を口にしているので、腹話術的な芸でも無さそうです。
なんともシュールな芸。
江戸時代の鳥居みゆき。
最後に紹介したいのは、《茶屋娘見立番付》。
こちらは、江戸時代に人気を博した水茶屋の娘たちの番付表です。
いうなれば、カフェの美人すぎる店員たちをランキング形式で紹介したようなものでしょうか。
AKB48とか、欅坂46とか、
“みんな同じような顔に見える・・・(汗)” と言われがちですが。
水茶屋娘にいたっては、その比ではありません。
同じような、というか、もはや同じ顔。
この番付表の茶屋娘たちの姿を見て、
会いに行こうと思えた当時の男性たちの想像力に畏敬の念すら覚えます。
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