板橋区立美術館と千葉市美術館。
どちらも古美術コレクション、特に江戸美術コレクションに定評のある美術館です。
そんな2館のコレクションがコラボした展覧会が、
たったの23日限定で、千葉市美術館で開催されています。
その名も、“板橋区美×千葉市美 日本美術コレクション展―夢のCHITABASHI美術館!?” 。
・・・・・夢の?誰にとって?
というか、CHITABASHIって何!?
と、いくつか気になるところはありましたが (笑)
そこはグッとこらえて (?)、美術館の中へ。
すると、板橋区立美術館名物のアレがお出迎えしてくれました。
そう。「永遠の穴場」 や 「入っても、すごいんです。」 など、
数々のキラーフレーズを生み出してきた板橋区立美術館の幟です。
ちなみに、館内入り口だけでなく、展示室内にも幟は点在していました (笑)
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
板橋区立美術館ファンにはたまらない演出。
まさに “夢の” 光景といえるでしょう。
なお、余談ですが、展覧会担当の学芸員さんより、
「とに~さんのあの記事も参考にしています」 と仰っていただけました。
こういう形でお役に立てて何よりです (笑)
さてさて、展覧会は全部で4つの章で構成されています。
まずは、『江戸琳派とその周辺』。
江戸琳派の祖として知られる酒井抱一の作品を中心に、
その弟子である鈴木其一の作品、
さらに、そのまた弟子である絵師たちの作品が紹介されています。
この章の目玉は何と言っても、鈴木其一の 《芒野図屏風》。
銀地にパターン化されたススキが配置されたシンプルかつスタイリッシュな作品です。
どこか、尾形光琳の国宝 《燕子花図屏風》 を彷彿とさせるものがあります。
他館からの貸出オファーが後を絶たない、
千葉市美術館コレクション屈指の人気作品なのですが。
ここ最近は作品保護の観点から、展示を控えていたのだとか。
しかし、今回は板橋区立美術館とのコラボ展とのことで、
展覧会期間中フルで、展示することに決めたのだそうです。
いぶし銀の魅力を目の当たりにできる貴重な機会を、どうぞお見逃しなく!
また、もう一つの目玉といえるのが、
板橋区立美術館のマスコットキャラともいうべき、抱一作の 《大文字屋市兵衛》 です。
描かれているのは、大文字屋市兵衛。
吉原にあった遊郭・大文字屋の初代社長です。
いくらなんでも、ご飯がススムくんみたいな輪郭なわけないだろ・・・と思ったのですが。
なんでも、大文字屋市兵衛は、「かぼちゃ元成」 と呼ばれていたそうな。
どうやら本当にこういう輪郭だったようです。
ちなみに、この章で特に印象に残っているのは、山本光一の 《狐狸図》。
狐の目元が、アヴリル・ラヴィーン。
さてさて、続く第2章は、名前からして面白そうな予感がプンプンする 『ちたばし個性派選手権』。
雪村や英一蝶など、個性のクセが強い絵師たちの作品が集結しています。
その中で特に見逃せないのが、加藤信清の 《五百羅漢図》。
一見すると、ただの羅漢図ですが。
近づいて観てみると、あらビックリ!!
線ではなく、文字で描かれているではないですか。
これらは、ちゃんと経文になっているのだそう。
なお、画面全体にビッシリ描かれた文字は、なんと10万文字とのこと。
気の遠くなるような作品です。
今展のハイライトともいうべきは、第3章。
『幕末・明治の技巧派』 と題して、
板橋区立美術館、千葉市美術館それぞれの “推し” の作家にスポットが当てられています。
板橋区立美術館からは、空前絶後超絶怒涛の漆作家・柴田是真が、
(↑額の中の絵が漆で描かれているのはもちろんのこと、額に見える部分、つまり木目も、実は漆です!)
千葉市美術館からは、特に孔雀の絵を得意とし、「孔雀の秋暉」 と呼ばれた岡本秋暉と、
あのクリムトも大ファンだったという絵師・小原古邨の作品がまとまった形で出品されています。
特に小原古邨は、今もっともキテる絵師。
今年2、3月に太田記念美術館で開催された個展には、
入場規制がかかるほどに、多くの日本美術ファンが詰めかけたそうです。
そんな、まさに “ボクらの時代” な旬の絵師3人の競演。
このコーナーだけでも、千葉市美術館を訪れた甲斐がありました。
さてさて、展覧会のラストを飾るのは、『江戸の洋風画』。
小田野直武や司馬江漢らによる、こってりねっとりした江戸時代の洋風画が一堂に会しています。
特にインパクトが強かったのが、石川大浪・孟高の兄弟。
兄の大浪が描いた五月女ケイ子風味な天使の絵も、
弟の孟高が描いた妙にカメラ目線なライオンの絵も、どちらもインパクト大。
この兄弟の作品で展覧会が終わるので、
それまでに観た琳派や小原古邨などの作品の印象が、良くも悪くも消え去ってしまいました (笑)
ちなみに。
これだけ充実した展覧会ながら、入場料はなんとたったの200円でした!
あまりの安さに思考回路がうまく働かず。
この感動を人にどう伝えたらいいのかと考えていたところ、こんな幟が目に飛び込んできました。
それな ( ᐛ )σ
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どちらも古美術コレクション、特に江戸美術コレクションに定評のある美術館です。
そんな2館のコレクションがコラボした展覧会が、
たったの23日限定で、千葉市美術館で開催されています。
その名も、“板橋区美×千葉市美 日本美術コレクション展―夢のCHITABASHI美術館!?” 。
・・・・・夢の?誰にとって?
というか、CHITABASHIって何!?
と、いくつか気になるところはありましたが (笑)
そこはグッとこらえて (?)、美術館の中へ。
すると、板橋区立美術館名物のアレがお出迎えしてくれました。
そう。「永遠の穴場」 や 「入っても、すごいんです。」 など、
数々のキラーフレーズを生み出してきた板橋区立美術館の幟です。
ちなみに、館内入り口だけでなく、展示室内にも幟は点在していました (笑)
(注:館内の写真撮影は、特別に許可を得ております)
板橋区立美術館ファンにはたまらない演出。
まさに “夢の” 光景といえるでしょう。
なお、余談ですが、展覧会担当の学芸員さんより、
「とに~さんのあの記事も参考にしています」 と仰っていただけました。
こういう形でお役に立てて何よりです (笑)
さてさて、展覧会は全部で4つの章で構成されています。
まずは、『江戸琳派とその周辺』。
江戸琳派の祖として知られる酒井抱一の作品を中心に、
その弟子である鈴木其一の作品、
さらに、そのまた弟子である絵師たちの作品が紹介されています。
この章の目玉は何と言っても、鈴木其一の 《芒野図屏風》。
銀地にパターン化されたススキが配置されたシンプルかつスタイリッシュな作品です。
どこか、尾形光琳の国宝 《燕子花図屏風》 を彷彿とさせるものがあります。
他館からの貸出オファーが後を絶たない、
千葉市美術館コレクション屈指の人気作品なのですが。
ここ最近は作品保護の観点から、展示を控えていたのだとか。
しかし、今回は板橋区立美術館とのコラボ展とのことで、
展覧会期間中フルで、展示することに決めたのだそうです。
いぶし銀の魅力を目の当たりにできる貴重な機会を、どうぞお見逃しなく!
また、もう一つの目玉といえるのが、
板橋区立美術館のマスコットキャラともいうべき、抱一作の 《大文字屋市兵衛》 です。
描かれているのは、大文字屋市兵衛。
吉原にあった遊郭・大文字屋の初代社長です。
いくらなんでも、ご飯がススムくんみたいな輪郭なわけないだろ・・・と思ったのですが。
なんでも、大文字屋市兵衛は、「かぼちゃ元成」 と呼ばれていたそうな。
どうやら本当にこういう輪郭だったようです。
ちなみに、この章で特に印象に残っているのは、山本光一の 《狐狸図》。
狐の目元が、アヴリル・ラヴィーン。
さてさて、続く第2章は、名前からして面白そうな予感がプンプンする 『ちたばし個性派選手権』。
雪村や英一蝶など、個性のクセが強い絵師たちの作品が集結しています。
その中で特に見逃せないのが、加藤信清の 《五百羅漢図》。
一見すると、ただの羅漢図ですが。
近づいて観てみると、あらビックリ!!
線ではなく、文字で描かれているではないですか。
これらは、ちゃんと経文になっているのだそう。
なお、画面全体にビッシリ描かれた文字は、なんと10万文字とのこと。
気の遠くなるような作品です。
今展のハイライトともいうべきは、第3章。
『幕末・明治の技巧派』 と題して、
板橋区立美術館、千葉市美術館それぞれの “推し” の作家にスポットが当てられています。
板橋区立美術館からは、空前絶後超絶怒涛の漆作家・柴田是真が、
(↑額の中の絵が漆で描かれているのはもちろんのこと、額に見える部分、つまり木目も、実は漆です!)
千葉市美術館からは、特に孔雀の絵を得意とし、「孔雀の秋暉」 と呼ばれた岡本秋暉と、
あのクリムトも大ファンだったという絵師・小原古邨の作品がまとまった形で出品されています。
特に小原古邨は、今もっともキテる絵師。
今年2、3月に太田記念美術館で開催された個展には、
入場規制がかかるほどに、多くの日本美術ファンが詰めかけたそうです。
そんな、まさに “ボクらの時代” な旬の絵師3人の競演。
このコーナーだけでも、千葉市美術館を訪れた甲斐がありました。
さてさて、展覧会のラストを飾るのは、『江戸の洋風画』。
小田野直武や司馬江漢らによる、こってりねっとりした江戸時代の洋風画が一堂に会しています。
特にインパクトが強かったのが、石川大浪・孟高の兄弟。
兄の大浪が描いた五月女ケイ子風味な天使の絵も、
弟の孟高が描いた妙にカメラ目線なライオンの絵も、どちらもインパクト大。
この兄弟の作品で展覧会が終わるので、
それまでに観た琳派や小原古邨などの作品の印象が、良くも悪くも消え去ってしまいました (笑)
ちなみに。
これだけ充実した展覧会ながら、入場料はなんとたったの200円でした!
あまりの安さに思考回路がうまく働かず。
この感動を人にどう伝えたらいいのかと考えていたところ、こんな幟が目に飛び込んできました。
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