現在、水戸芸術館の現代美術ギャラリーでは、
“大竹伸朗 ビル景 1978-2019” という展覧会が開催されています。
こちらは、関東では実に13年ぶりとなる現代美術界のカリスマ大竹伸朗さんの大々的な個展です。
前回2006年に東京都現代美術館で開催された個展は、“全景 1955-2006”。
そして、今回は、“ビル景 1978-2019”。
1970年代から現在まで継続して、
大竹さんが描き続けている “ビル景” という絵画シリーズに注目した展覧会です。
“ビル景” と一口に言っても、その種類は多種多様。
一目でモチーフがビルとわかる作品もあれば、
パッと見ただけではビルが描かれているようには思えない作品もあります。
また、思わずバスキアを連想してしまった若き日の作品や、
思わず映画 『バックドラフト』 を連想してしまった作品もありました。
ちなみに、9・11のあの事件にインスパイアされたと思われる作品のように、
特定のビルをモチーフにした作品も一部にはあるのですが、
基本的に “ビル景” とは、現実の風景をそのまま描いたものではないとのこと。
大竹さんの記憶の中にある東京や香港、ロンドンなど、
さまざまな都市のイメージをごちゃ混ぜにし、ビルのある景色として描いているのだそうです。
これまで約40年にわたり、描かれた “ビル景” は、なんと800点以上!
今展では、そのうちの実に600点近く (!) が出展されています。
それらの作品が特に時系列に沿って展示されているわけでなく、
イメージが近い作品同士で、まるで一つの都市を形成するかのように展示されていました。
NYのセントラルパークのようにビルに囲まれた都会の公園を彷彿とさせる展示室もあれば、
大通り (アベニュー) に見立てた細く (?) 長い展示空間や、
都市のはずれにある巨大な工場をイメージしたという展示空間もあります。
さまざまな都市のイメージをミックスしたという “ビル景” 。
それらが林立する展覧会の会場も、
さまざまな都市のイメージがミックスされていました。
まさに、会場そのものが、一つの “ビル景” という印象を受けました。
さてさて、今回の展覧会で何よりも印象的だったのが、
「キャプションに記載された素材が、いちいち詳しすぎる!」 というもの。
例えば、画面手前の 《アヴェニューZ》 という立体作品。
この作品の素材は、以下のように表記されています。
「ミクストメディア」 の一言で済ましてしまうのが一般的ですが、
今展では、その素材が食品のラベルくらいに詳細に明記されていました。
どうやら大竹さんには、新たな技法を次々に試してみたいという実験好きな一面がある模様。
作品に何の素材に使ったのか、正確に把握しておきたい欲求があるようなのです。
それゆえ、展覧会の作品リストが大変なことになっていました・・・。
約600作品すべての素材が正確に記載されている作品リストは、なんと全16ページ。
しかも、作品リストでは見かけたことがない (図録ではよく見る)、正誤表も挟まっていました。
そんな学芸員さん力作の作品リストだけに、
ちゃんと目を通してみると、いろんな気づきがあります。
一見すると、普通の油彩画に見えるこれらの作品。
しかし、その素材欄には、油彩だけでなく、砂や大理石の文字がありました。
そう。実はこれらの作品には、砂や細かく砕いた大理石が塗り籠められているのだとか。
(担当学芸員さん曰く、絵とは思えないくらいズッシリ重いのだそう)
中には、建築用のニスでコーティングされているものも。
もはやビル景というか、この作品自体がビルの建材に成り得るレベルです。
ちなみに。
展覧会場も、大竹伸朗作品で溢れていましたが、
ミュージアムショップも、大竹伸朗グッズで溢れていました。
Tシャツやガチャガチャ、書籍などが大充実。
グッズ景。
1位を目指して、ランキングに挑戦中。
下のボタンをポチッと押して頂けると嬉しいです!
“大竹伸朗 ビル景 1978-2019” という展覧会が開催されています。
こちらは、関東では実に13年ぶりとなる現代美術界のカリスマ大竹伸朗さんの大々的な個展です。
前回2006年に東京都現代美術館で開催された個展は、“全景 1955-2006”。
そして、今回は、“ビル景 1978-2019”。
1970年代から現在まで継続して、
大竹さんが描き続けている “ビル景” という絵画シリーズに注目した展覧会です。
“ビル景” と一口に言っても、その種類は多種多様。
一目でモチーフがビルとわかる作品もあれば、
パッと見ただけではビルが描かれているようには思えない作品もあります。
また、思わずバスキアを連想してしまった若き日の作品や、
思わず映画 『バックドラフト』 を連想してしまった作品もありました。
ちなみに、9・11のあの事件にインスパイアされたと思われる作品のように、
特定のビルをモチーフにした作品も一部にはあるのですが、
基本的に “ビル景” とは、現実の風景をそのまま描いたものではないとのこと。
大竹さんの記憶の中にある東京や香港、ロンドンなど、
さまざまな都市のイメージをごちゃ混ぜにし、ビルのある景色として描いているのだそうです。
これまで約40年にわたり、描かれた “ビル景” は、なんと800点以上!
今展では、そのうちの実に600点近く (!) が出展されています。
それらの作品が特に時系列に沿って展示されているわけでなく、
イメージが近い作品同士で、まるで一つの都市を形成するかのように展示されていました。
NYのセントラルパークのようにビルに囲まれた都会の公園を彷彿とさせる展示室もあれば、
大通り (アベニュー) に見立てた細く (?) 長い展示空間や、
都市のはずれにある巨大な工場をイメージしたという展示空間もあります。
さまざまな都市のイメージをミックスしたという “ビル景” 。
それらが林立する展覧会の会場も、
さまざまな都市のイメージがミックスされていました。
まさに、会場そのものが、一つの “ビル景” という印象を受けました。
さてさて、今回の展覧会で何よりも印象的だったのが、
「キャプションに記載された素材が、いちいち詳しすぎる!」 というもの。
例えば、画面手前の 《アヴェニューZ》 という立体作品。
この作品の素材は、以下のように表記されています。
「ミクストメディア」 の一言で済ましてしまうのが一般的ですが、
今展では、その素材が食品のラベルくらいに詳細に明記されていました。
どうやら大竹さんには、新たな技法を次々に試してみたいという実験好きな一面がある模様。
作品に何の素材に使ったのか、正確に把握しておきたい欲求があるようなのです。
それゆえ、展覧会の作品リストが大変なことになっていました・・・。
約600作品すべての素材が正確に記載されている作品リストは、なんと全16ページ。
しかも、作品リストでは見かけたことがない (図録ではよく見る)、正誤表も挟まっていました。
そんな学芸員さん力作の作品リストだけに、
ちゃんと目を通してみると、いろんな気づきがあります。
一見すると、普通の油彩画に見えるこれらの作品。
しかし、その素材欄には、油彩だけでなく、砂や大理石の文字がありました。
そう。実はこれらの作品には、砂や細かく砕いた大理石が塗り籠められているのだとか。
(担当学芸員さん曰く、絵とは思えないくらいズッシリ重いのだそう)
中には、建築用のニスでコーティングされているものも。
もはやビル景というか、この作品自体がビルの建材に成り得るレベルです。
ちなみに。
展覧会場も、大竹伸朗作品で溢れていましたが、
ミュージアムショップも、大竹伸朗グッズで溢れていました。
Tシャツやガチャガチャ、書籍などが大充実。
グッズ景。
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