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Channel: アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】
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第三十話 国宝ハンター、うだる!

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前回までのあらすじ~
 指定番号(登録番号)01の 《木造弥勒菩薩半跏像》 から、
 2012年に重要文化財から国宝に昇格した 《絹本著色阿弥陀三尊像〈普悦筆/〉》《土偶》 まで。
 全部で1082件からなる “ひとつなぎの国宝(ワンピース)”
 それをすべて探すため、男 (=国宝ハンター) は、グランドラインを目指し、夢を追いつづける。
 世はまさに大海賊時代!



前回に引き続き、今月は、国宝建築強化月間
日帰りで行ける国宝建築は無いかなぁと、
Google検索に明け暮れていたところ、衝撃のページを発見してしまいました!!

皆様、こちらをクリック↓↓↓
http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/jubunkenzou_shitei_240521.pdf

「国宝、いつの間にか増えてますやん!!」
(↑ビックリしすぎて、何故か関西弁)

いや、今年4月20日に、国宝の美術品が2件も増えたのは知っていましたが (第二十二話より)
5月18日付で、国宝の建築も2件増えていただなんて!!
文化庁は、どれだけ国宝ハンターを苛めれば気が済むのか。

「増税反対!増国宝反対!!」

日本の政治に憤りを隠せない国宝ハンターです。


しかし、増えてしまったという事実は、泣く泣く受け入れるしかありません。
1084件→1086件と、ゴールがまた少し遠のいてしまいましたが、頑張るしかないです。はい。


というわけで。
2012年に国宝に昇格した建築を求めて、
急遽、 「あついぞ!熊谷」 でお馴染みの熊谷市へ。

ラグビーが盛んな街らしく、熊谷駅前には、ラグビーの像が。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-熊谷


そして、熊谷市の由来になっている熊谷直実の像もありました。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-熊谷直実


さてさて、そんな熊谷市は今、国宝フィーバーのようで。
駅前には、国宝が街に増えたことを祝う幟が立てられていました。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-熊谷駅


では、早速、くだんの国宝へ・・・と思ったのですが。
この日、僕が熊谷に到着した時点での天気は、曇り。
せっかくならば、熊谷の暑さ (=38度越え) を体験したいもの。

「熊谷のうだるような暑さの中で、熊谷の新国宝とご対面。」

これこそが、国宝ハンターの求める画です。
そうでなければ、視聴率は取れません (←プロデューサー?)

そこで、暑くなるまで待とうと、
ゆったり駅の近くでランチをとることにしました。
しかし、この決断が、のちに悲劇を招くことになろうとは。
この時、国宝ハンターは、知る由も無かったのです・・・。


ランチをすっかり食べ終え、いざ国宝建築へ。
残念ながら、結局、暑くはなりませんでしたが。
あまりゆったりもしすぎていられないので、出発。
熊谷駅からは、バスに乗って向かいます。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-バス


1時間に数本しか走っていないバスに乗り込み、国宝建築を目指します。
バスに揺られること5分。まだ到着しません。
10分経過。
15分経過。
20分経過。
25分経過・・・って、まだ着かないのか?!
気づけば、バス料金の表示が “450円” に跳ね上がっています。
自分の人生の中でのバス代最高額を記録しました。

そして、バスに乗ってから、30分後。
450円を支払って、ようやく目的地に到着しました。
“埼玉の日光” と称される (←ビミョ~な感じもしますがw) 妻沼聖天山歓喜院です。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-妻沼聖天山歓喜院


ちなみに、こちらの門は、貴惣門と呼ばれ、国に重要文化財に指定されています。
細部にわたって、とても見事な彫刻が施されていました。
しばし、首が痛くなるのも忘れるくらいに見上げてしまう美しさ。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-貴惣門  アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-貴惣門


こちらは、境内の地図。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-地図


「歴史探訪トイレ」 なる謎のトイレがあったり、
象が水浴びしていたり、よく見ると、意外と謎だらけの境内です (笑)
「歴史探訪トイレ」 も象も気になりますが、
お目当ては、何と言っても、国宝に指定された 《歓喜院聖天堂》
いよいよご対面です!

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-歓喜院聖天堂


・・・・・・・・・・・・・。

あれ?
閉まりきった門の向こうに見えるのが、 《歓喜院聖天堂》 では??
腕時計を確認すると、16時5分。
こちらの閉門時間は、16時。

・・・・・やってしまった~ (泣)

何、駅前で、のんびりとカレーを食ってたんだ、2時間前の自分!!
熊谷まで足を運んで国宝を観れないなんて、、、
このままでは、単なるカレーハンターです、、、


諦められない僕。
腕を伸ばせる限り伸ばして、写真を撮影しました。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-妻沼聖天山歓喜院


意外と、観れるよ。うん。
このたび、国宝に指定された大きな理由である
“当時の建築装飾技法がおしみなく注がれた華麗な建物” というのは、十分見て取れますし。
全面に施された彫刻も、かろうじて判別できます。
この調子で、残りの2面も観れたら、国宝ハンティングしたことにしましょう!
(↑都合のいいルール改正)

というわけで、反対側に回って、写真撮影。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-妻沼聖天山歓喜院


アップにすれば、こんな感じです。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-妻沼聖天山歓喜院 アップ


残りは、あと一面。
建物の裏側に回り込みたいのですが・・・。

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-草むら


道なき道を行くより他はなし。
泣きたい気持ちを抑えて、一歩を踏み出しました。
えぇい、ままよ!

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-草むら


何かいろんな虫に足をやられながらも進み続け、どうにか建物の裏側に辿り着けました!

アートテラー・とに~の【ここにしかない美術室】-妻沼聖天山歓喜院


この達成感は、ひとしおです。
とは言え、これからは、こんな目に遭わないように、時間には余裕を持って行動します。
猛反省です。


とりあえず、今は、足のあちらこちらが、異常に痒い (笑)


今現在の国宝ハンティング数 228/1084




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